ギャルソンデビュー | ミカリュス ブルガリスの心の薬箱

ミカリュス ブルガリスの心の薬箱

辛い恋とはさようなら。自分らしく幸せに生きる処方箋をフランス・パリから綴っています。

海外在住組の皆さま。

そして、素晴らしいおもてなし文化の日本に在住の皆さま。



まずは、オーストラリアの人気ブロガーさんのRuruさんのこちらの記事を読んでみてくださいませ。


もう読者になっておられる方も多いと思いますが、外資系のCAをされていたRuruさんのブログは、飾らない口調で、CA時代の経験を面白おかしく書いておられ、読むたびに、クスっと笑ってしまったり、そうそう、それってあるよねって共感する内容が多く、子供の年齢も同じくらいなこともあり、いつも楽しみに読ませていただいております。






これって、海外在住組にとっては、あるあるネタですよね。



我が家も先日、ノルマンディーのカフェでランチを食べてたとき、お水を頼んだんですよ。




こちらのカフェでの出来事です。

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でも、お店の人が忙しくて、忘れてるみたいで、全然持ってきてくれなくて、もう一回頼もうにも、あちこちのテーブルに呼ばれて忙しそうで動き回ってるので、呼ぶタイミングがつかめないで、困っていたんです。





これ、パリではしょっちゅうあることで、基本的に従業員の数が日本に比べて少なく、一人か二人くらいでフロアを受け持っている場合が多いので、ランチタイムなど忙しい時間帯は、カフェのギャルソンもかなりテンパっていて、呼んでも「J'arrive.(すぐ行く。)」とは言うものの、次々、来るお客さんの対応に追われて、忘れられてしまうというのが、デフォ(標準仕様)なのです。




近くのテーブルにいた家族も、ずいぶん前にお水を注文したのに、まだ運ばれてきてないみたいだったので、あ〜あ、これは待っていても永遠に来ないパターンだなと諦めかけていたのですが。。。




ふとカフェのカウンターを見ると私たちに運ぶはずだったお水がカラフに入って、2本用意されているのが目に入りました。



私たちの注文は、厨房までは届いて、お水の準備はできてたんです。




そこで、夫は、自分でカウンターまで取りに行って、近くのテーブルの家族にも運んであげたら、それを見ていた他のお客さんたちから歓声が上がり、うちもまだデザートが来ないのよー、持ってきてーっと冗談が飛び交い、夫もいいことをした気分になって、ちょっと満更でもない感じで、カフェのギャルソン風に、デザートは何にいたしましょうか?って聞いてみたりと、和気あいあいとした雰囲気になったのでした。




こういうのは、日本では、考えられないですよね。

でも、フランスでは、待ってるより自分でしたほうが早いことが多いのです。

特にカジュアルなカフェのランチタイムでは、お勘定も「L'adittion si vous plaît !(お勘定お願いします。)」と叫んで、テーブルで待っていても、かなり待たされることになるので、さっさとカウンターに行って、自分の食べたものを自己申告して払った方が、早くて喜ばれることが多いです。


ちなみに伝票は、カウンターのレジ近くに、貼り付けてあることが多いので、食べたものを自己申告すると、数ある伝票の中から見つけてくれて、スムーズに支払いが済みます。






もちろん、星付きレストランや、観光客が多く訪れる有名店などは、また別ですが、地元のフランス人が集うカフェでのランチタイムは、だいたいこんな感じであります。




以前は、日本並みのサービスレベルを期待し、フランスのサービスに何かと目くじらを立てていた私ですが、日本では、ちょっと待たされるだけで、怒り狂って文句を言っているおじさんとかを見かけるけれど、どんなに待たされても、忙しいだからしょうがないよねって、辛抱強く待っているフランス人たちが、なんだか愛されキャラに見えてきた今日この頃です。