チェンくんは、首と体にプラスチックチェーンを巻きつけた状態で逃げていたところを捕獲したので、この名前になりました。





約半年後、よく似た猫が、同じくプラスチックチェーンを引きづりながら逃げているところを捕獲し、サモハンと名付けました。

2匹とも猫エイズキャリアで未去勢、チェンくんは後脚の指を負傷していたので指の切断、サモハンくんは尻尾を負傷していたので断尾の手術を行うという、よく似た状況の2匹でしたが、チェンくんは数ヶ月ですっかりなついたのに対し、サモハンくんは一切こころを開く事なく、虚ろな眼差しのまま一日中激しい叫び声を上げ続ける状態が何年も続きました。





時間をかけずに人慣れしたチェンくんは比較的若く、一方サモハンくんは牙以外の歯がほとんど抜けており、若くはありませんでした。

厳しい環境で暮らした期間がチェンくんよりも長かったサモハンくんが心を許してくれないのは、当然の事なのかもしれません。


しかしふたりともそれなりに太っていて、チェーンを巻いた方が虐待をしていた証拠もなく、警察が動く事はありませんでした。

どんな飼い方をされていたのか、謎のままです。





チェンくんは家の中のケージ暮らしです。なぜならケージから出ると、先住の長女と長男がめちゃくちゃ喧嘩を売ってくるので、チェンくんには申し訳ないけれど、陽当たりと眺めの良いケージ暮らしを続けてもらっています。

一方北向きのベランダで一人暮らしのサモハンは、最近はベランダに迷い込んだ小鳥や小鼠を捕まえて、大はしゃぎしています。そのうえ、人間にお尻を付ける甘え方も憶えました。


保護から約5年、我が家の二大スターが幸せなのかは分かりませんが、それぞれ、環境と折り合いを付けながら、暮らしています。

私も2匹のお陰で少しオトナになりました。

大きい鳴き声とか粗相をするとか、だんだん平気になってきて、声を荒げて怒ることがなくなりました。

チェンくんサモくん、ありがとう😻

これからもよろしくね!