年度末です。

2022年度は、役場の新しい担当の方が積極的に町のTNR助成金に対応する動物病院を増やしてくださって、また助成金を絶やすことなく申請を受け付けていただいたお陰で、20匹近くのTNRを完了する事ができました。

そのうち14匹はメスだったので、1匹が3匹出産するとしたら42匹の子猫の誕生を阻止してしまったことになります。

中には骨盤を骨折していた為、やむなく保護となってしまった猫もいました。


現在、預かりさん宅にて療養中です。


また、昨年夏、餌場に捨てられた大きい去勢済みスモーク柄の猫は、晩秋のころ、完全室内飼いができないけれど家に迎え入れたいという方に、譲渡誓約書なしでお願いすることとなりました。

本来ならば保護して蚤取りや血液検査などを行なってから、トライアル期間を経ての譲渡となりますが、預かりも通院も人手がなくて行えず、間も無くやってくる冬を、吹きっさらしの瓦礫の山のガレージで迎える状態と、完全室内飼いではないけれど家の中に入れていただける状態とを天秤にかけた、苦渋の選択でした。

スモークくんは里親さん宅で1週間だけケージ生活を送り、現在は迷子札付きの首輪を装着して屋外と室内とを気ままに楽しんでいる様子です。

実のところ猫は室内だけでも十分生活可能なので、わざわざ外に出す必要はなく、外飼いは猫の会としても容認できない飼い方ではありますが、今回は異例中の異例で、里親さんの生活様式に歩み寄ったかたちの譲渡となりました。


そして、年明け間も無く脱走し、くくり罠にかかってしまっていた猫ちゃんは、罠にかかった片脚が壊死してしまい、現在も週に2回の病院通いをされているとの事でした。

飼主さんは猫の脚を何とか残したい一心で、この3ヶ月毎日傷の手当てを怠ることなく、時間的にも金銭的にも大変な負担を負いながら、腐ってしまった皮膚の復活を諦めずに奮闘されています。




保護した途端、里親希望者に引き取りを断られた黒猫ちゃんは、そんな事情はつゆ知らず、のはほんと暮らしています。


猫たちには何のことやら、無関係な、年度末です。

そして今日も、捨て猫が助けられるよう、猫を捨てる不届き者が撲滅するよう、願わずにはおれません。