おなら事件の後もなかなか私の恋心も癒えず彼との仲も劇的に進化もしないまま、どっち付かずの仲良しさんで純愛を続けた二人も高校を卒業する時には流石に関係が途切れ、その後何度かの恋を経験し私もようやく来年の秋には結婚ね!という24の秋に事件は起きた。ある日左脇の下に違和感が。なんか、コロコロするものが。なに?なに?まさか、乳ガン?かなり焦りまくり病院に飛んでいくと外科に廻され直ぐに診察。若いみたいだが、多分病気なんだろうけど髪の毛がまばらにしかない医者にかなり難しい顔をされながら説明を請けることに。レントゲンを見せながら、「これはですねぇ…」心臓バグバグもんで、アタシの頭の中は余命いくばくもない花嫁姿のアタシと彼が抱き合いながら泣き叫ぶシーンがぐるぐる回ってた。「…シボウです…」やっぱり…ジワッと涙がでた。「今日は暇だからパパァ~と今からきりましょ!」へっ?「シボウ」でしょ?「脂肪」です!「はい、これ、手術着に着替えてねぇ」明るく手渡されあれよあれよという間に手術台に。鼻歌を歌う勢いでパパァと切開し取り出しだ脂肪゙を「これこれ、大きいねぇ」と見せられ、はぁ…と返事するしかない私。すると突然大きな声で、〇〇君~、ちょっと来て~、縫ってみるぅ~?へっ?〇〇君って誰?「僕、縫ってみていーんですか!」と〇〇君はかなり嬉しそう。「うん、うん、やってみて。」
なんなんだっ?この展開は。私の脇の下に大の男が顔を寄せ合いながら、「こーですか?」「違う、違う、こーだよ!」と言いながら無事に?縫合は終わったのである。あれから21年、盲腸と同様にいまだにくっきりと傷痕が残っているのは、私の体質なのか、人体実験のせいなのか…わからない…。
二度と目が覚めない筈が、当然といえば当然だが、麻酔が切れたので痛みと共に目が覚めた(((^^;)体の中からの痛みは消えたが20センチ四方のデカイ絆創膏で覆われた傷口はかなり痛かったが3日もすると歩けるように。こうなると一日中寝ているなんてことは中学生にとってはなかなか辛いものがあるが、幸いにしてというか、偶然にも同じ病院に胆石で父親も入院していたので暇潰しに日頃の鬱憤を晴らすべく暫く動けない父親の体を拭いてあげる振りをしながらくすぐり、仲の良い親子を演じつつ痛めつけたりして溜飲を下げるという毎日。一週間も過ぎると飽き飽きしてくるがその頃になると、学校帰りに友達もお見舞いに来てくれるようになったりして結構入院ライフを満喫してた。そんなある日、クラスで一番のお調子者のタカシとその仲間達がお見舞いにやって来た。が、その中に彼が!なんでぇ~?どーしてぇ~?なぜ一緒に?嫌な予感がしたが、退屈しまくりの私はお調子者一派の熱烈お見舞いに腹がよじれるほど笑い転げ、涙を流しながら傷口開く~とか言いながらベッドの上でのたうち回っていると…゙ぶぉぅ!゙という爆音と共におならが…お調子者一派は「おぉ!盲腸治った!おしるしだぁ~!」とやいのやいのの歓声をあげながらめでたい!と帰っていったが、その後をトボトボ帰る「彼」の後ろ姿に、私の恋は終わったのね…と、笑い過ぎて痛む傷口と心に涙したのでありました。…無事に退院したものの、あれからまともに私の顔を見なくなった彼を忘れようするのと、ツルツルに剃毛された私のアソコが元通りになるのに結構時間がかかった、中3の春でした。その後は全くの健康体になり、月日は流れ、24歳の秋を迎えます。
余談:盲腸の傷痕って大抵5センチ位な筈が私のはくっきりと15センチあります。今では三重に重なった腹の肉を持ち上げないと見えないが五ミリ幅のミミズ腫れになってます。これって、医者の下手な縫合ミス?それとも傷口が固まる時期の笑いすぎによるものなのでしょうか…(;_;)
ポッキリ折れた骨をつないでくれる医者もいないド田舎から両親の離婚を期に10万都市に引っ越した私も思春期真っ盛りの中3に成長した、春。毎年盛大に繰り広げられるお祭りの日に浮かれまくりの私は友達と街に繰り出す計画を立てたのだが、軍資金が足らない。その頃には父親も再婚していたので新しい母親に巧みにおねだりして小遣いをせびり、懐刀も温かくなったので滅多にいかない銀座通り、通称「銀ブラ」に行こう!ということに。あの当時は中学生が子どもだけで甘味処に入るなんてことは贅沢中の贅沢で、まして、パフェなるものを注文するだけで心臓がバグバグする感じ。祭りのパレードも見終わり、大通りを通行止にして100以上もある露店を冷やかし大満足で帰ったその夜…。なにやら冷や汗もんで夜中に目が覚めた。…腹痛い…でも下痢じゃないな…う~ん、痛い…。暫く我慢していたが、とうとう我慢しきれずに親を起こして病院に。夜中の救急ではハッキリと判らんと云われ、一旦痛み止を貰い帰宅。明日の朝イチで来なさいと云われたので再度病院へ。結果、腹膜炎一歩手前の盲腸炎で緊急手術に(;_;)。医者はあぶなかったねぇだとむかっ帰宅させたのはどこの奴だよ!まったく…恥ずかしいと感じる暇もなく「剃毛」され、あれよあれよという間に手術着に着替えさせられ手術台に。ああ、私の体にメスが入るのね、傷はのこるんだろうか?乙女として色々な事が頭の中を巡っていたら、妙に甲高い声のお医者さんが、「はぁい、始める前に見せて貰うよぉ~」と言って手術着を全開、当然素っ裸の私が。「おっ、綺麗に剃れてるな、よしよし!」なんなんだっ?「まっ、若い娘さんは恥ずかしいだろうから仕舞うか」とかなんとか言って手術着を元に戻すと、「いーかい?盲腸引っ張ると気持ち悪いかもしれないけど絶対吐いちゃだめだぞ~、ホラホラもう吐きそうな顔だぞ~」緊張を解す為の会話だったのかも知れないがあたしはこのまま二度と目を覚ませないんじゃないかという恐怖の中で意識を失ったのである。