水泳の基本「木を見て森を見ず」からの脱却を ④ | マッチ・アイ・アンド・シー(MIC)ブログ

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前回ブログの続き、水泳の基本「木を見て森を見ず」からの脱却を④です。

フィギアスケートのジャンプについて、考察しました。

 

・じゃあ、4回転のために遠くに跳んだら…?

 

水平方向から垂直方向に瞬間的に運動の方向を変えようとするから回転スピードがゼロになってしまうのですから、高くではなく“遠く”に跳んだらどうなるか?“遠く”にとは、ジャンプの高さ以上に飛距離を重視するということです。

水平方向から垂直方向ではなく、水平方向から斜め前方方向にジャンプの方向を鈍角化することで、そがれる惰力は最小限に抑えることができそうです。

 

まさに理屈はその通りです。一流選手になれば滞空時間に然程の差は生まれないのですが、やはり惰力を有効に使ってジャンプする方が、僅かではありますが、滞空時間は長くなります。

時計測すれば僅かの差ですが、極限ギリギリで技術を競うトップ選手においては、僅かの差も大きな意味を持ちます。多くの選手がジャンプの高さよりも、惰力を活かせる飛距離重視に挑戦するのですが、なかなか巧くはいきません。何故でしょう。

 

僅かですが滞空時間が長くなる飛距離重視の方が良さそうなのですが、遣ってみると難しい。

真上に飛び上がるジャンプをしながら4回転するのと、水平方向の移動を伴いながら低めにジャンプして4回転するのとの違いです。

水平方向に移動しながらジャンプすると、どうしても4回転時の回転軸がぶれやすい。回転の軸がぶれると回転に時間を要しますし、何より見た目にも美しくありません。

折角、惰力を使い滞空時間を伸ばせたのですが、回転軸がぶれ、回転スピードが低下する故に、結果として4回転を失敗する。ジレンマです。

 

・4回転のために遠くに跳んで成功したのが羽生選手

 

多くの選手は、惰力を使えなくても垂直方向への高いジャンプを優先し、軸のぶれない回転を志向指定ます。そんな中で登場したのが羽生選手です。羽生選手は惰力を使って滞空時間を伸ばす飛距離重視ながら、回転時にも軸が乱れない。他の選手との最大の違いです。羽生選手やその指導者が、端からそれを意図して取り組んだ結果なのか? 或いは羽生選手の持つ類稀な素質ゆえに、長い研鑽の当然の結果として身についたものなのかは定かではありません。

 

続きまた次回。次回は陸上競技について考えます。