小型船舶をお持ちの方は日々の運転、係留のたびに、エンジン等のメインバッテリーと予備バッテリーの接続 切替において、少なからず、何らかの対応をされていると思います。 今日は、日々その都度、メインバッテリーと予備バッテリーの電源と、ソーラーパネルの補充電用配線と、船外機・雑電源負荷・アンカーウインチ等の配線の切替対応を工具を使用して接続、切替してきたものを、SWによるワンタッチスナップ対応にて簡単・安価にできる装置を作り上げましたので、ご紹介します。
内容はシンプルなもので構成されており、日頃、もし、悩まれておられる方がおられたら、参考にしていただけたら幸いです。
(内容が、少し興味のある方でないと、理解しずらいかもわかりません。申し訳ありませんが、お許し下さい。)
今回DIY 製作した、小型船舶 バッテリー電源 切替箱 です。
ソーラーパネルをメインバッテリーに接続し、補充電させるSW
ソーラーパネルを予備バッテリーに接続し、補充電させるSW
船外機、雑電源負荷、アンカーウインチにメインバッテリーを接続するSW
今回、切替箱を製作する前の運転状態の姿です。大きいバッテリーはメインバッテリーで、運転用として使用するものです。接続されている配線は、船外機・雑電源負荷・アンカーウインチです。上側に見えるのは不要となった普通自動車用バッテリーで、これを予備バッテリーとして、常備しています。ここに接続されているのはソーラーパネルからの配線で、航海運転中に予備を補充電しています。メインバッテリーは航海運転中には船外機のジェネレータから補充電されているので、航海運転中はソーラーパネルの接続は無用です。
(予備バッテリーは100馬力船外機に対して、普通自動車用バッテリがー以上の容量が必要で、軽自動車用のバッテリーは不可です。)
(試験確認済み)
今までは毎回、航海直前に、この配線を行い、航海が終わり、係留させる時は一旦全ての配線を工具を使用し、外し、ソーラパネルからの配線のみをメインバッテリーへ接続替えして帰るようにしていました。
船に乗る時は、毎回工具を使用して接続替えをしており、これをなんとか、SW操作にて安価にできないかな?と日々、思案していました。
バッテリー切替箱は贈答品の茶器が入っていた空き箱があり、これを空きスペースにセッティングしたところ、うまくはまりそうだったので、これを流用することにしました。
よーし。サイズはバッチリだー
このSWモードは運転中の状態です。(ソーラーパネルは予備バッテリーを補充電し、メインバッテリーは運転用に負荷に接続します。)
メインバッテリーが万一放電してしまい、ダウンした場合は、全てのSWを”入”させ、
予備バッテリーによる船外機運転が可能です。(回路図参照下さい。)
このSWモードは係留中の状態です。
(メインバッテリーをソーラーパネルから補充電)
これで、工具を一切使用せずに、回路の切替がSW操作のみで可能となりました。
べんりー表示は薄い裏面が白色の下敷きシートを切取り、表示をサインペンにて記入してあります。
配線が外部へ出る部分は少し切り欠きを入れ、塗装は余っている塗料にてすらっと塗りました。
出来上がったバッテリー切替箱を船舶にセッチング。バッテリーへの配線状態も常に
確認が可能なように目で見えるようにしています。切替箱自体もスペースにぴったりと収まっていますが、年1回程度の点検の為、特に固定はしていません。
切替回路の実体配線図です。
メインバッテリーと予備バッテリーをSW操作のみで簡単に切替できる回路図です。(各負荷にある、個別SWは記載省略しています。)
今回、本装置製作にかかった総費用は¥4,041で以下の通リ、で基本的には手持ちで
流用できるものは全て流用するというスタンスにて製作を行いました。
(購入したもの)
1. 直流キルSW (ON-OFF機能、100A) 3個
・・・送料込みネットにて\2,075
2.電線22SQ・・0.5m, 電線8SQ・・2m 及び同左用圧着端子、絶縁キャップ一式
・・・・・\1,966
総計\4,041
(残材流用品)
ネジ類、切替箱、塗料、表示用シール板一式
本回路は、詳細を何も知らない人でも、最低限、表面の表示を見れば操作が
できるようにしています。
長年、何とかしたいなぁと思い続け、この度やっと完成しました。これからはこれらのバッテリーに、常時触るのは見えている赤いSWの操作だけとなり、ずいぶんと手間隙が省けるようになりました。