昨夜、NHKニュースを見ていると、
「男性が歩道橋から3歳の男の子を突き落とした」
というニースが流れました。
しばし耳を済ませてニュースの内容を聞いていると、
「・・・障害者授産施設・・・」「通う・・・」
の言葉が聞こえ『どきり』としました。
授産施設の利用者が犯行におよんだのかと思ったのです。
このとき心によぎったのは「池田小事件」の宅間死刑囚のことでした。
彼が精神病を患っていたこと、一度はそのため事件を起こしながらも起訴猶予となったこと。
そんな事実がありました。
そしてこのことは精神病に苦しむたくさんの人たちを苦しめました。
「精神病=危険人物」
そんなステレオタイプな印象を国民の多くが持ちました。
そしてそのような偏見は多くの精神病患者を苦しめました。
今回の事件では「授産施設に通う男性」と述べるのみで、「何の障害」かについては言及していませんでした。
それは今朝の新聞でも同様でした。
そのあたりにはなにかメディア側の配慮があったのでしょうか。
ただこの男性の起こした事件は紛れもなく「犯罪」です。
障害のある・ないに関係なくこのことはきっちりと断罪しなければなりません。
このあたりは微妙な問題なのでまた機会があればまた・・・。
またこの男性には過去にも同じように児童を狙った事件を起こした経歴がありました。
ここにも宅間死刑囚とかぶる点があります。
このような事件が起こるたびに地域に子どもを出せないという思いが芽生えます。
子どもを外で元気に遊ばせたいと願っても、
「いつ犯罪に巻き込まれるかわからない」
と思うと二の足を踏んでしまいます。
一昔前の学校運営の理念は「地域に開かれた学校」であったように思います。
しかしそれを一挙に覆したのは先に触れた「池田小事件」でした。
今朝の日経社会面には
「学校の87% 侵入者防止策」
の見出しが。
文部科学省の調査でそのような結果が出たそうです。
学校は安全。
家庭は安全。
でも裏返して言えば、それ以外は危険。
子どもの居場所が地域に無い。
そんな世の中はどこかおかしい。