みなさま、今年はどんな年でしたか?

私は…意外と仕事したかもな年でした。

原稿とかあれこれやっていてブログの更新がままならず、

今もまだ感想のできてない漫画がたくさんあるのですが…

もうすこしなんとか定期的にできたらと思っております。

 

さて、今年の漫画なんですがやはりランキングをつけるには読んでいる漫画の数が少ない、もしくは偏っていると思われますので

(少年漫画はほぼチャンピオンしか読んでないもんな…)

ピックアップしていきます。

 

 

 

逃亡者エリオ

細川雅巳・チャンピオンコミックス

 

安心安定・無茶苦茶ポエム漫画の細川先生です。

今回は中世スペインを舞台にした冒険活劇。

実在したペドロ王との闘いを中心にしているようですが、

例えばキャラ格が強くて「こいつ殺しても死なないな」みたいなキャラが漫画にはいるじゃないですか。

そういうのがいとも簡単に死にます。

だから、展開がまったく掴めない漫画になっております。

その上話がスピーディーでこちらを飽きさせません。

さすがだなと思うしかない!

まだ1巻しか出てないんで単行本だけ読んでもはじめのはじめしか読めないんですが

うまく追いついていくとその速さに圧倒されますよ。

(追いたい人は電子書籍のバックナンバーを読もうな!)

 

 

 

 

サイクリーマン

原田尚・モーニングコミックス

 

あらゆる方面からオススメされてる漫画。

自転車の選手を目指し挫折した主人公が久しぶりにサイクリングしたら、ちょっと頼りないおじさんに出会い意気投合。

ところが、翌日その人が上司として赴任して来た…というお話。

おじさん、会社では冷酷な人物に見られていて、仕事はめっちゃできるんですが休日とのギャップがすごく、

どこか抜けた人でなんというか…びーえる的に見るとアレな存在です。

ちゃんと妻子がいるんですけどね。

同僚や娘さんがサイクリングに興味を示し、だんだん仲間がふえて行く、ゆるゆるした漫画。

 

 

 

 

ふつうな僕らの

湯木のじん・マーガレットコミックス

 

田舎に引っ越した主人公が耳の聞こえない男子と出会い恋に落ちる漫画です。

最近バリアフリー漫画がふえてきてあちこちでいろいろ目にしますが、

この漫画の「障害にともなう・障害を越えたバリア」の厚さが半端なく、読んでいてズシリときます。

主人公も心臓の病気があって中学まで学校にほとんど行けなかったのですが、

それを「乗り越えた」ことは彼にとって「明るく強いこと」と捉えられ、拒否されてしまう…

そういう見方をしてしまう彼が、現在まで見てきた世界とは何だったのか。

彼の幼なじみや、彼と付き合った彼女、周囲の目。

特に悲惨ないじめがあったわけでもない。でも、小さなものが積もり積もって彼の世界を閉ざしてしまっている。

主人公のひた向きな「ただあなたと普通に恋がしたい」という想いはどうなってしまうのか。

ものすごく細かくまじめに描かれていると思います。

 

 

 

 

 

ふたりで恋をする理由

ひろちひろ・マーガレットコミックス

 

前の作品から推していた作家さんの新作です!

主人公がイケメンで完璧な安慈くんと運命的な出会いをしたものの、その彼の幼なじみ(男)に恋路をジャマされる話です。

でも幼なじみ・美園くんはべつに安慈くんを好きというわけではなく、安慈くんが誰にでも優しくてそのせいで周りに振り回されてしまうのを心配しているだけ。

主人公のうららは以前手放してしまった恋愛を後悔しているから今の恋を大事にしたいのです。

でも、うららが美園くんちの仏壇にご挨拶したことで、おばあちゃん子だった美園くんは彼女のことが気になりだす。

これはもう、うらら×美園ルートだと思うのでそうやって見守っていると美園くんが超萌えキャラなんですよ。

美園くん、うららのために陰ながらサポートに入っちゃってるし。

そういうのがたまらん漫画です!

 

 

 

 

 

アンサングシンデレラ

荒井ママレ・ゼノンコミックス

 

既にかなりの重版出来している漫画。

医療モノだらけの漫画界ですが、これは薬剤師さんの視点で描かれている漫画です。

薬剤師さんからみると「分かる」「ありえない」と賛否両論が出ているようなのですが、今の薬剤師さんが抱える事情が細かく描かれています。主人公は大病院の薬剤師ですが、いろんな場所で働く薬剤師さんの話も出てきます。

とくに3巻の内容は大号泣してしまいました…

いずれドラマになるのかなあ?と思ってます

(病院でお経を唱えないでくださいがドラマになるので)

 

 

 

夜からはじまる私たち

ときわ藍・ちゃおコミックス

 

18歳・現役高校生漫画家さんの単行本です。

進学校でついていけず不登校になってしまった主人公が定時制に転校し、そこでダンスにめぐり合いいろんな境遇・いろんなルーツの仲間と触れ合います。

14歳デビューで一時ニュースになった人ですが、編集部がゆっくり育ててようやく単行本が出ました。

まだじっくり個別に記事を描きたいのですが、定時制高校についての新しい視点をもっていることや、この若さで「地道で泥臭い努力」の素晴らしさを描き切ることが出来ている。

はっきりいって天才なので、一度目にしてほしいと思います。

少なくとも、「嫌なストーリー」で大人の目を集め、リアル読者を怖がらせている某漫画より一万倍読んでほしいですね。

ちゃおには、努力することの素晴らしさと、努力してダメでもいいと言ってくれる優しさと、キラキラしたものが詰まっています。

 

 

今年はこんなところでしょうか。

来年はもう少しジャンプとか読めたらいいと思います…

ワールドトリガーの再開・アニメ二期は素直にうれしいし

あとはきゅうしがなあ…

 

それでは皆様、今年もありがとうございました。
来年もまた、よろしくお願いします。