町田くんの世界7巻

安藤ゆき・マーガレットコミックス

 

大団円・しかも完璧パーフェクトとしか思えない終わり方をしてくれました。

これから数年、これ以上素晴らしい終わり方には巡り合えないかもしれん。

猪原さんが恋愛感情を態度で示してきたため、戸惑ってしまう町田くん。

氷室君も栄さんも、みーんな町田くんのことが大好きなのに、「自分には取り柄がない」ってはっきり言ってしまうのも

町田くんらしいな‥と苦笑いしてしまいました。

読むとすさんでいた心が浄化される素晴らしい作品ですが、中盤から「学校外の人」「周りの大人」を相手にするようになり

ちょっとネタ切れなのかもな、話を動かすのは難しい題材だからなと思ってました。

だからこの長さでちょうどいいと思います。

ところで終わったタイミングで「実写化」の魔の手がこの漫画にも伸びてきたようです。

町田くんは「イケメンじゃない」んだよなあ…軽率にイケメンが配役されちゃうんだろうなあ…

中高生向けの恋愛映画を作るくらいなら、むしろ高校生の設定を外しちゃった方がいいような気までしました。

そもそもこの漫画は恋愛漫画じゃないぞ。

 

 

 

 

 

恋を知らない僕たちは3巻

水野美波・マーガレットコミックス

 

泉が帰ってきてしまった!

見ないですんでいたからまだ楽だった英二の心はどんどんつらいところへ追い込まれてる。

そして藤村さんはさっそくWデートを提案してきたものの、英二とは「偽物カップル」なので彼氏の好きなものとか全然知らない。

そういうところに気が回らないくせに、直彦のことを諦めるつもりないのが恐ろしいんだよなあコイツ…

泉は藤村さんの不自然さにうすうす気づきそうですけど、藤村さんはテキトーにつじつま合わせをしようとして

直彦→池澤さんへ「本の贈り物」のアドバイスを請う。

ここで池澤さん、英二への気持ちに気が付き始めるんだよなあ‥

太一君はあきらめた方がいいし、英二には池澤さんが合っていると思うので早く何とかしてあげてほしい

そうしないと英二の胃に穴が開いて死んでしまうと思います。かわいそう。

ちゅーか、直彦がいろんなとこで鈍感なのが全ての元凶じゃねえかな

泉だって遠恋中に何してたかわからんぞ

 

 

 

 

アナログドロップ2巻

あいだ夏波・マーガレットコミックス

 

終わってしまった。結構期待してたんですけどねタイムスリップもの。

やはり1983年は読者には未知の世界だよ、うん。

それにしても月一で連載していたのは何故だったんでしょうね。もともと短編でやるつもりだった?

いや、よくまとめられてはいるけど流れは打ち切りラインだったよな…

急いで畳んだせいなのかタイムスリップした本当の理由と首謀者の正体は面白かったし、

主人公と恋する相手が35歳も離れているという大問題のクリアの仕方が私好みだったので読後感はすごくよかったです。

読んでから一日経って「これめっちゃ実写映画向いてね?」と思ったりもしました。

短いし、その分いくらでも改変できそうだし、80年代を求めている「層」はたくさんいるし。

どうなんでしょ、いかがです?

 

 

 

桜井芽衣の作り方2巻

フクシマハルカ・フラワーコミックス

 

こっちの表紙も尾道レモンだー!!!

私は「空から日本を見てみよう」を毎週見てますが、尾道回で出てきた古書店がまんまでてきて「おお…」と思いました。

入れ替わってしまった龍虎と芽衣、いろいろありますが「聖地巡礼部」というものを先生と作ります。

「同級生」をはじめとした、尾道舞台の映画しこたまあるからね…

龍虎は何とかして芽衣に告白を試みようとするものの、

芽衣が暗くなってしまった原因は龍虎がふざけて「ブス」と言ったからだった!

独り占めしようとして言ってしまった小学生のよくあるやつなのですが、そりゃあ芽衣には深い傷となって残ってるわけだ。

それを先生が救ったようなものなので、先生を好きなのも仕方がない。

出口が見えなくなった龍虎ですが、芽衣も芽衣で「どうやら無自覚だったらしい」と理解はしようとしている…

なかよし文脈のまんまベツコミ連載をしているけれど、やっぱりフクシマワールド大好きです。

言葉では言い尽くせない魅力が詰まっています。

次で終わりっぽいですが、頑張れフクシマ先生、次の作品につなげてって!

 

 

 

 

てんちょう、ダメ、絶対3巻

柴なつみ・マーガレットコミックス

 

りぼんと全く関係のないクッキー作家がスマッシュヒット作品だしてきたこと自体がすごいし、

よくぞここまで連載しきったな!と思っています。

絵は相変わらず不安定ですけど、次の作品もぜひ出オチでハイテンションな漫画をやっていってほしいです。

大学生のポンコツ主人公が就職活動で親のコネすら断られるというすさまじい展開に心折れそうになりましたが

最後ものすごい幸せな結末でした。

てんちょうくん、マジでパーフェクトヒューマンだよな…!

あれ?この作者さん他社で新作描いてる。そりゃクッキーじゃ生きていけないもんな…

 

 

 

 

陽だまりの月2巻

雪丸もえ・りぼんマスコットコミックス

 

1巻の地味~~~な様子から察してはいましたが、打ち切りでしたね。

今のりぼんだと話の動かなさはもちろん、左右の目の形が違うとか、キャラの動きが乏しくて画面としての面白みがないのはダメだと思います。

デジタルに切り替えているので自分としては参考になるのですが、「前もこのトーンでセリフだけのコマを処理したな」などが気になったりと、

やる気のなさまで感じられました。あんまりデジタルの便利さに頼ってはいけないんだな‥とも思った。

巻末に読み切りが収録されていて雪丸さんとしては珍しい主人公像を作り上げていますが、これもりぼんの10年前のキャラかな。

と思いつつ「では現在のりぼんの特色とはなんだろう?」と考え込んでしまいました。

ハニレモもホントいうと天ないみたいなもんだし、槙春田酒井がずっと看板として同じものを提供しているし、新しいモノがあるのかという。

 

 

 

キミと初恋の話。

大木真白・ちゃおコミックス

 

ではぶっちぎり人気のちゃおが何を描いているかというと、これに代表されるような「超王道恋愛漫画」なんですよね。

(先月の漫画なのですがようやく見つかった)

突然素敵な男子に告白されてドギマギしたり、双子の目立たない方に恋したり、高嶺の花に突撃したり…

もちろんファンクラブに囲まれて突き飛ばされたりもしますよ。

ただ、男子が「ある一定の道徳観」を持っていて冷たく見えても優しい。さらにただの王子様の場合もある。

主人公はおとなしかったり元気だったりバラバラだけど、保身で行動しない。

男女がそれぞれ相手を思いあう場面がいくつも出てくる。トラブルすら、すぐチャンスに変わってしまう。

見る人から見れば「お行儀がよすぎる」んですが、「ここを見せたい」「見てもらいたい」という作者のエネルギーが伝わってきます。

ちゃおは雑誌内が群雄割拠なんで、少しでも力を抜くとばれます。すぐに次の作家が出てきて追い抜かれます。

この大木さんは正統派で素晴らしい作家なんですが、実のところ如月ゆきのさんのひよこちゃんシリーズに負けてしまったんですよね…

あっちがすごすぎただけで、この人はどこも悪くないんすよ…やっぱり本誌で読みたいですよ…

増刊で連載しているので、単行本が出たら絶対買います。

 

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