「ならここで 俺から全部奪っていけよ

たったひとつ 俺にはまだ渡してないものがあるから」

 

愛が死ぬのは君のせい1巻

桃森ミヨシ+鉄骨サロ・マーガレットコミックス

(マーガレット掲載)

 

★あらすじ★

間愛生(あおい)と逢沢一墨は幼なじみ。小さい時「秘密基地」で愛生は一墨に告白したのだが、

愛生にはその後の記憶が一切ない。

「ということは、振られたんだ」と思い続けたまま、高校生になってしまった。

クールなイケメンの一墨はどんどん遠い存在になっていく。

焦った愛生は再び「秘密基地」で告白しようとしたが、空から光が降りてくるのに気づいた。

走ってきた一墨が愛生をかばい、一墨は「割れた」。

愛生は思い出した。告白したあの時も同じようなことが起こっていたことを…

 

「菜の花の彼」で熱狂的なファンを集め注目されたタッグがまたまた心をえぐる!

待望の新作遂に登場!

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

もともと「ハツカレ」「悪魔とラブソング」で大人気だった桃森ミヨシ先生。

鉄骨サロ先生が加わったことにより「しんどい、つらい」「でも続きが気になってしょうがない」と本来のマーガレット読者とは違うファンがついたような気がします。

もともと絵柄的に少々古臭いところはあるのですが、そこからストーリーに「少女漫画としての原点回帰」が加わったんじゃないかなと思うところがあります。キャラクターの振る舞いが大仰だったり、表現が露骨だったり。

でも現代ものとしてのすり合わせがよくできているから大人気でしたよね「菜の花の彼」。

私もついつい読まされてしまいました。人によっては大きなトラウマになったようですが…(私はアッチ派だったから満足)

 

さて、今回の話ですが…「クールな幼なじみと平凡な主人公のよくある話」だと思ってたらとんでもない。

ぶっちゃけネタバレしますが、幼馴染の一墨が愛生の前で真っ二つに割れてしまうのです。

二人が小さい時に遊び場にしていた「秘密基地」は、誰も知らない、近所の小さな山に作っていた場所。

実は最初に愛生が告白したときも、空から光る物体が降りてきて愛生の右手を真っ二つにしていたのです。

その時は「まだ小さいか」という声がして、やめてしまったようなのですが。

それから愛生の右手はおそろしい怪力になっています。

 

一墨が真っ二つになり愛生は絶望しますが、気が付くと自分の部屋に戻っています。

一墨もいるのですが…態度がまるで違う。

クールで口数が少ないはずだったのに、えらくチャラい感じになっているのです。

どうも一墨は別の何かに乗っ取られてしまったらしい。

 

まあ空から降ってきて身体割ったあたりからして「宇宙人だよなー」と思っちゃうわけです。

愛生は激怒し一墨を返すよう言うのですが、そいつはもともと愛生が目当てだったので

「お前が身体を明け渡すなら返す」と言ってくる。

ところが愛生、「いいよ」と即答。

一墨を何よりも誰よりも大事に思う愛生に迷いはなく、そいつが逆に混乱してしまうのです。

まって…こいつチョロくない?

 

そいつは愛生によって「割るからワルツ」と名前を付けられたり、愛生が色んな表情を見せることによって胸が「キュン」としてしまう。

もしかしてこの生命体(?)愛とか恋とか知らないのか?ヤックデカルチャー?

愛生が身体を明け渡そうとして、ワルツはドギマギして失敗してしまう。

そこに、また別の刺客がやってくるのですが…

 

1巻まるまる紹介してしまいました。というのもこれだけ説明してもワルツが一体何者なのか、

本来一墨でなく愛生を狙っていたのはなぜなのか、ワルツたちの目的は何なのか、

一墨の本当の気持ちはどうなのか、

そして愛生の気持ちはどうなのか…全然わからないのです。

特に愛生はあまりにイノセントというか、姿かたちも考え方も全体的に「幼い」印象があります。

一墨への愛はまだおままごとレベルだったのでは?と思えてしまうのです。

まだ話が何も始まっていない。1巻を読んだ感想はこれですね。

 

本誌をちらっと見たので2巻収録分からどんどん恐ろしいことになっていくのかなという感じ。

菜の花の彼ファンなら長く見守る体制ができているはずです。

名づけるなら、「人知を超えた存在から、小さな小さな愛を問われる少女漫画」。

私も大いに期待しています。

 

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