「だって ブスって
アイドルつかまえてブスって!
どー見ても美少女じゃん 視力大丈夫?!
ちゃんと謝って!!」


群青リフレクション1巻
酒井まゆ・りぼんマスコットコミックス
(りぼん掲載)


☆あらすじ☆
幼いときに観た映画の男の子に会いたくて、芸能科のある学校に入学した柊心晴(ここは)。
テレビで見たことあるクラスメイトばかりで場違い感バリバリな心晴だったが、「将来売れるジンクスがある」という新入生歓迎会のジュリエット役をくじで引き当ててしまう。
一方ロミオ役はマスクをしている芹沢漣という男子なのだが、役を拒否して‥?!

りぼんで安定した実力と人気を誇る酒井先生の新作ついに登場!!


゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆

酒井まゆさんはりぼんになくてはならないベテラン作家です。絵が繊細でちょっと影のある作品を描く。作品に自分を投影させる傾向があります。
でも最近はそこから距離を置けてきているかなと思ったり。


さて今回は「芸能界もの」です。
主人公の心晴は憧れの男の子を探して芸能界に飛び込んだものの、まだ死体役やローカルCMの仕事しか貰っていない。
動機がフワフワしてるし、仕事も「小さいけど楽しい」と思っていてハングリーさはありません。
ただ、今回読んでいて「いい作品だな」と思わせたのはこの主人公そのものです。
ジュリエット役が当たった心晴。その後クラスメイトに詰め寄られ「ジンクスが運だけなわけないでしょ空気よめ」と言われるのですが‥
「そうだね!めっちゃ練習しなきゃだよね!」
と言い出し彼女たちに演技指導をお願いしちゃうのです。
空気が読めないし勘も鈍いしはっきりいうと「アホの子」。
冒頭の抜粋も心晴を悪くいう女子(もちろん芸能科)に芹沢がブスと言ったことに対する台詞なのです。
突き抜けるほどアホなのですが、恐ろしくピュアでポジティブ。彼女に絡んだ子は結局心晴をほっとけなくなります。


で、その芹沢なのですが「来たくて入った学校じゃない」と言っておきながらロミオをバッチリこなしてしまう。
まあ1巻読めば誰でも「心晴が探しているのは芹沢」と思うのですが、ここまであからさまに出してくるならちょっと違う答えがあるのだろうと思いますね。
無名なのに車で送り迎えされているあたりいろいろありそう(二世・三世あたり。世界的監督とか)


心晴は有名CMのオーディションを受けますが「出来レース」だと知ってしまいます。
しかし芹沢は(なりゆきで受けさせられた)「爪痕くらい残してこう」と言い出します。
ここで有名監督が名前を覚えたことが心晴と芹沢を大きく変えるのでしょう。

1巻で心晴の性格のよさを表し、これからのワクワクを予感させ「ツカミ」もバッチリ。満足度の高い一冊になっています。
酒井さんには明るい主人公を書いて欲しいと思っていたので嬉しいですし応援します。

ただ実は心晴、両親がいません。すさんでいた過去があった‥というのは「酒井さんらしいけどいらん設定だな」と思いました。が、「親がいない」という設定は干渉してくる存在がいないことなので逆に英断だと思います。
その分芹沢に「親系のストレス全部のせ」な感じはしますけどね‥芹沢、「いつも通りの相手役男子」なんですよね。
一方、幼なじみの景ちゃんはかっこいいけど最初からアテ馬感が漂ってて笑えました。

 

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