「私が知らないだけで
この気持ちにも
名前があるのかな」


瞬間グラデーション1巻
ひろちひろ・マーガレットコミックス
(マーガレット掲載)


☆あらすじ☆
成瀬姿乃芙(しのぶ)、高校一年生。入学してから一ヶ月、友達はできたし毎日楽しい。でも暇に見えるらしいし実際飽きっぽい。
そんな時同じクラスの御徒町くんの「とある秘密」を知ってしまい、急激に距離が近くなるのだが‥?

すぎていく瞬間が色づく、青春群像。


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菜乃花の彼の続きが気になって漫画喫茶でマーガレットを読んだ時目にとまった作品です。
マーガレットの中もどんどん新陳代謝が行われていて、いろんな新人さんが出てくるよなーと思っていたのですが、男子の書き方が抜群によかったのでコミックスを待ちました。
が!先月出ていたのに買い忘れていて今ようやく読みました。

黒髪マッシュメガネの男子いいよね‥
最近男キャラにつられて買うと間違いがないようです。当たりです。


主人公は飽きっぽくて少々アタマワルイ感じの女の子。小さいときからピアノや書道やら習い事をしてきたけど何も続かない。最短は日記(5日)。悩みはないので毎日楽しく過ごしていますが、何か足りないような‥と感じています。
暇そうに見られているため、教師に荷物運びを命じられるとそこに絵を描いている男子が。同級生の御徒町くんです。
「うまいね!写真みたい!」としのぶが誉めると「は?」と睨んできた‥。
最初の出会いはサイアクだったのですが、御徒町くんの「秘密(?)」を知ったことでしのぶは彼のことがもっと知りたくなります。

「秘密」については私的に「その解釈はどうだろう」とモヤるのですが、御徒町くんは非常に真面目で律儀。「飽きっぽい」ことを明かしたしのぶに対し「まず日記をつけてみれば?」と真剣に答えてくれる非常にいい人なのです。
サイアクの出会いも「単に表情が固く睨むクセがあるだけ」。
御徒町くんといることでしのぶの毎日に色がつきます。
「スケッチしている雑草の名前」を一つ一つ教えてもらう。今まで興味のなかったものが、御徒町くんによって変わっていく。
一方御徒町くんはアタマワルイなりになんでも驚いて笑うしのぶにまんざらじゃない。

基本的に特徴のない二人の出会いは、化学反応を起こします。

そこに養護教諭の室町先生が介入してきます。「あなたたち、奉仕部に入らない?」
つまり雑用係ですね。歴史ある部活だけどここ数年部員がいなかったらしい。
「普通に生活しているだけじゃ出会えない出来事や人に出会えるいい部活なんだけどな」
室町先生の言葉はしのぶにひびきます。
しのぶは奉仕部に入りますが御徒町は‥?


もう一人部員がいますし、次巻予告にも部員候補がいるようです。これを見ていてなんとなく「星野目をつぶって」を連想しました。
星つぶはキャラの一人一人が強烈で、ぶつかりあううちに成長していく青春漫画ですが、こちらはキャラの薄い悩みのない子たちが集まって成長する漫画なのかな?と思います。

なにしろこの漫画、とにかく視点がミニマムなんですよね。
雑草の名前を知るだけ、違う教室に行くだけ。だけどなにもかもをなんとなく過ごしてきたしのぶには全部が新しい発見で驚きなのです。御徒町はなんでも知っている系のキャラですが、しのぶがいちいち感動するのでそこから「再発見」をしているようです。

大きなイベントとか壁ドンとかしなくても、「ちいさな気づき」だけで漫画(しかもマーガレット)が成立するのだな、と驚いた作品です。

実際、学生生活なんてよほどでないかぎり地味ですからね。奉仕部の仕事は草むしりや水槽掃除などクッソ地味なことばかりです。でも私たちもそんなことばっかりやっていた気がするし。

まあ、御徒町くんのルックスが地味なりにキレイで絵になるという強みがこの漫画にありまして、彼の一挙一動を眺めているだけでも楽しめるのですけどね!!

 

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