「三浦くん
私は今
お父さんを裏切ってる?」


ハニーレモンソーダ5巻
村田真優・りぼんマスコットコミックス
(りぼん掲載)


☆あらすじ☆
中学では「石」と呼ばれ、いじめられていた石森羽花。
「環境じゃなくて自分を変えたい」と、自由な校風の八美津高校に入学。そこで出会ったのはレモン色した髪の三浦界くん。
三浦くんとの出会いが羽花に刺激と輝きをもたらした。

芹奈の過去を聞き一度は躊躇したものの、「私も三浦くんが好き」と告げることができた羽花。夏休みの海で、芹奈は一歩動き出す。

そして羽花は予想外の存在に成長を阻まれようとしていた‥


きらめく生活へ地道に動く。それが一番キラキラしてる!!
村田真優先生の真摯な作品。


☆☆☆

立ち止まったり悩んだり、憧れたり届かないと思ったり。自分にはないものを手にいれようとしたり。
青い時代に抱きがちな感情をどう解決するか。主人公のダメさ具合がちょうどよく、うまく整理できているお話です。


主人公羽花はおとなしい優等生。どんくさくて受け身で空気が読めない。中学でいじめられていました。

ですが「ヤンキーに半分足つっこんだ集団」のアタマみたいな三浦くんが彼女を見いだし一緒にいてくれます。仲間には女の子もいるので和気あいあいやっています。
元カノの芹奈というすごいいい子に出会い、ライバル宣言までできるようになりました。


何故三浦くんみたいな半ヤンキーが学校で持て囃されるのかな?という疑問がずっとあったのですが、最近理解できました。
まだ「ケータイ小説」はたくさんの人に読まれているらしい。
しかし主流は「余命わずかの相手と恋する話」から「ヤンキーの頭の姫が主人公」の話になっているそうです。その「頭」が学校にやってくると「ファンクラブ」がキャーキャーいうらしい。

おばちゃんには理解できない世界ですが「High&Low」だと思えばまあなんとか追い付ける。

つまり羽花は姫なんでしょうか。


さて芹奈ちゃんとよい関係を築き、クラスでは「石森ちゃんあってのクラスだよね」と言われるまでになった羽花ですが、とんでもない怪物が立ち塞がりました。

羽花の父親です。
羽花がみんなとカラオケに行ってる姿を、仕事中の父親が見つけてしまう。
頭の色がそれぞれだったりピアスつけ放題だったりフリーダムすぎる八美津の面々‥父親は羽花をいきなり転校させると言い出すのです。

実は羽花が中学でいじめられたのも、羽花が学級委員を押し付けられたと知ってわざわざ中学に出向いてやめさせたという「きっかけ」があるらしい。

この展開を読んで、「ああ、今はこうなるのか‥」と頭を抱えました。
モンスターペアレンツ、通称モンペですね。
すこし上の世代の「毒親」は子供に対しお前はなにもできない、お前はダメなんだと言って子供を萎縮させる存在でしたが、今は子供が大切なばかりに回りに迷惑をかけるんですね。

さらに羽花の父親は、羽花が反抗しようとすると「私はいらないのか」とさみしそうな顔をする。

前々から羽花は温室そだちだなとは思っていました。親が羽花からあれもこれも取り上げたから、空気の読めないコミュ障の羽花がいるのに。
苦労しているのは、親が関係してるのに‥

しかし羽花も中学のいじめを父親に黙っていたのです。
これは羽花にも問題あるけど、言ったら父親が過剰反応するからだったのかな‥

クラスメイトたちが説明しても父親はまったく取り合わないし羽花からケータイを取り上げる‥くじけそうになる羽花ですが、ラストで光が見えました。大丈夫そうですね。


この父親の言い分も一割わかります。「ノリ」や「イジリ」と「いじめ」の境界線は曖昧ですから。今の羽花はまだいじられますが、クラスの中心にいます。
父親も昔イジリをされ暗い青春を送ったんだろうなぁと思いますが、さて真相はいかに。

 

そういえば中学→高校で羽花をいじめていた子と海で再会しましたが、彼らすでに退学してたんですね。普通っぽく過ごしているけど、一方での闇を見た気がしました。

 

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