「のちに
この決闘を見た者は語る
そうそれはそれは見事な‥
ジャーマン・スープレックスであったと—」
魔入りました!入間くん1巻
西修・チャンピオンコミックス
(週刊少年チャンピオン掲載)
☆あらすじ☆
鈴木入間、14歳。ものすごいお人好し。しかしさすがに怒らざるを得ない状況に直面する。
入間の親はとんでもないクズだったが、よりによって息子を悪魔に売ってしまったのである!!
一体何をされるのか、食べられるのか‥?しかし入間を買った悪魔・サリバンの要求は‥?
チャンピオン紳士淑女が大喝采!!
ムチャクチャでメチャクチャ、豪快で楽しい悪魔コメディ!!
☆☆☆
チャンピオンを読んできて10年ほどになりますが、新連載でこんなにワクワクさせられたのは久しぶりです。作者はジャンプSQで連載経験がありなるほどなとは思いましたが、とにかく痛快です。
主人公の入間くんはものすごいクズ親の間に生まれ、1歳からマグロ漁船に乗せられ、親のために金を稼いだり取り立てから逃げたりしています。なのに一切グレず「頼まれたら断れない」お人好しに育ってしまいました。悪魔に売られても「もし両親にあったら『こら』と言います」という健気さです。
ところが入間くんを買った悪魔・サリバンの要求はなんと、
「我輩の孫になってくれ!!でろっでろに甘やかすから!!」
悪魔仲間に孫自慢をされ、うらやましくて仕方がなかったサリバンは入間くんを甘やかしにかかるのです!!
この展開に爆笑し、私はすっかりこの漫画のトリコになってしまいました。人間より悪魔が優しいよこの漫画‥!
サリバンは完璧な衣食住を保障した上、ろくに学校にいけなかった入間くんを悪魔の学校に通わせます。
まあ、サリバンが学園長なんですけど。
人間だとバレたら一気に喰われますが、入間くんの愉快な学園生活が始まります。
簡単に説明すると某魔法学校みたいな感じです。
入学式ではいきなり新入生代表として挨拶をさせられたり、挨拶予定だった首席のアスモデウスに喧嘩を吹っ掛けられたり、そこでいろいろあっていきなり手下になったり、スネ●プみのある先生に目をつけられたり、なんでも出しちゃうマスコット系ヒロインのクララになつかれたりと入間くんの周りは一気にカラフル。
人間界での悲惨さはこの時のための苦行だったのか?というくらいです。
しかし何故サリバンはわざわざ「人間」を孫に迎え入れ学園に入れたのでしょうか?
ただの気まぐれには思えません。見た目には孫バカのやさしくてぶっとんだおじいちゃんなのですが‥
1巻の最後に出てくるイベントも、入間くんじゃなかったら無理だったんじゃないかと思います。
この漫画のいいところは暗くなりがちな「悪魔もの」「魔法もの」をとことんライトにポップに変換して読者を「笑わせよう、楽しませよう」としているところです。入間くんの生い立ちも引きずらず「お人好し」で片付けてしまう。
あといろんな悪魔が出てきますがわりと普通の感覚を持っていて「ほんとにこいつら人間食べるのかな」と思ったり(笑)。2巻以降も楽しい展開が待っています。
最初読んだときに「べるぜバブに近いかも」と感じたので、ジャンプ読者さんも手に取りやすいと思います(なにしろ作者はジャンプSQ出身)。オススメの新作です。

