「よくわかんないですけど

大将は作りたいお料理作ってるだけかもしれませんよぉ?

そういうのが結局いいモノだったりしません?」

 

 

漫画家接待ごはん1巻

瀬口たかひろ・角川コミックス・エース

(月刊少年エース掲載)

 

 

★あらすじ★

締め切り間際にフツ―の漫画家が何を考えているか。

原稿が終わったら何を食べるかである―。

濱ケンジ、現在サッカー漫画を描いている中堅漫画家。アニメ化も果たし売り出し中で結構忙しい。

担当からは増ページだとか販促用イラストを描けとか無理難題がやってくる。そして、その代わりに「おごるから」と持ち掛けてくるのだ…!!

さらに他社の編集者からも声がかかるが、それは「仕事を増やす」という意味でもある!

悪魔のようであり、しかし仕事を持ってくるライフラインでもある編集者。彼らとの「ごはん」は戦いであり、喜びでもあり…?

 

 

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イロモンガールが大好きで、しかももともとチャンピオンの作家さんですからね。なんとなく絵柄とか、動きのよさに惹かれてしまい、今回「グルメもの」という未知のジャンルなのについ買ってしまいました。おそらくこれからも作家買いすると思います。

 

で、ええまあ、私「グルメ漫画」というと茶柱倶楽部と、あとはもやしもんがちょっとひっかかるくらいで、ほとんど読んだことありません。なんで流行ってるんだろう?って思ってるぐらい。

もともと味の乏しい家庭で育ってきたので(母の料理が下手だったんです)どんなものでも食べちゃう貧乏舌です。居酒屋で働いていたのに、売り物が腐っているかどうかも判別できないというレベルでして。

 

だからなんか美味しいものをアヘ顔で食べる画像がたまにSNSで回ってくるんですけど、そんな顔して食べねえし、それがおいしそうだとは思わない(そういや現在大人気の家族系グルメ漫画を1巻だけ読んだのですが不潔さとよくある感じが気になってアウトだったことを思い出した)。

逆に貧乏舌の私は何を食べても美味しいので他人には「美味しそうに食べる」と言われますがアヘ顔なんかしたことない。ただ食べた物の「美味しい部分」を探してニヤニヤしているだけです。

だからグルメ漫画は基本手に取らないようにしてました。

 

 

しかし今回瀬口先生がグルメ漫画を出した、ということで…さあどうだろう…女性の書き方に定評があるしなあ…すごいことになっちゃうのかなあ・・と思いましたが、杞憂でした。

 

なにしろ、漫画家と編集者という、抜き差しならない二人が飲み食いするのですから。関係が険悪であれば喉もとおらないでしょう。

 

まあ主人公の濱ケンジはアニメ化を果たしている漫画家。担当・松岡ともそれなりの仲です。しかし松岡はケンジの性格を知り尽くしていて「飯おごれば大丈夫、経費で落ちるから豪華なもの食べられるし」と思っていますし、ケンジは福岡在住のため向こうからやってきた場合逆接待をすることになります。

それで丸め込まれちゃう・・チョロいぞケンジ(販促イラストはお金出ないらしいですよね)

 

この松岡とのやり取りはいかにもな「おとこメシ」なのですが、美人で巨乳の鯖江さんは…なんと、食べても感想を言葉にできないというグルメ漫画的にダメなキャラです。エッチな行動に出てしまうのか?と思っていましたが、社会人なので一線をきっちり守っている。

私はてっきり「ああっ…サバが私の体を…泳いでいく!」とか言い出すのかと思いましたが、ただにこにこして食べている彼女に好感を持ちました。

また大手出版社のバブリーな編集者とは豪華すぎるご飯をキラキラと食べ、

ケンジの恩人である敏腕女性編集者とは「ケンジが新人だったころの思い出(結構黒歴史)」と彼女の「気遣い」がやき豚を食べつつも展開されます。

 

食べるだけじゃない、漫画家のリアリティとそのしんどさとの両立。

ごはんはおいしそうなんだけどケンジは胃が丈夫だなあと…

ていうかこんなに高いものを食べるんだなあ…まあ思い出横丁もあったけど。

 

それから一つ、面白いなと思ったことがあります。

九州では「焼きとん」の文化がないそうです。ケンジは福岡在住、焼き鳥屋には豚バラくらいしか豚メニューがなく、東京に出ないと食べられないらしい。

関東ではまあ…東松山っていうとこが焼き鳥といいながら豚を食べる所なのでそれが十数年前から東京の中心にも浸透しているわけですが…

地方の友人知人がこちらにやってきたとき私たちは「何かおいしいもの食べさせてよ」と言われると非常に困る。

だって地方の食べ物のほうがおいしいに決まっていますし、もんじゃ焼きはそうおいしいものでもない。ですから地域によって「食べられない」ものがあるという情報は非常に大きかったです。

 

 

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