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天使とアクト!! 10 (少年サンデーコミックス)
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「そこに恋心を強要してくるキサマらこそ、こいつの気持ちがわかってない!!」
天使とアクト!!10巻
ひらかわあや・サンデーコミックス
(週刊少年サンデー掲載)
☆あらすじ☆
凰生為人(いくるみあくと)、政治家の父を持つセレブで優秀なイケメン。しかし声は天使のような女の子!!
そのせいか否か、人としてどうよな性格。
人気声優春坂なりとの出逢いによって、アクトは声優の魅力に気づき、自分の「力」にするため養成所へ入る。
この役をとったら声優として一人前!アクトは「戦隊ガールズ」の主役を狙う。ところがオーディションは出来レースで総生鳳也に決まっているらしい‥
でも負けるわけにはいかない!鳳也の付き人になって彼の全てを知ろうとするが?!
なりとの出会いで世界が変わる?声のせいで「女」にされる?
「國崎出雲の事情」で新しい世界を切り開いちゃったひらかわあや先生の声優ラブコメ10巻発売!!
☆☆☆
「天使とアクト!」は「見た目が女の子」だった「國崎出雲の事情」に対し「声が女の子」というまたまたイカれたキャラクターが主人公です。
しかもアクトは生い立ちと声のコンプレックスで「人がゴミのようだ」とほざく性格だったりします。ホントに言います。
でも政治家の父にはひるんでしまう‥力が欲しいと思ったアクトは声優春坂なりと出会い、声で人を動かせると知ります。
アクトはなりと並ぶため、なりが初代を演じた「戦隊ガールズ」の役を目指します。はてさてアクトは何のために並ぶのか‥?
「戦隊ガールシリーズ」はつまりプリティでキュアキュアなアレです。たしかにこの枠で声優になったら人気声優の仲間入りですよね。
ただシリーズを追うごとに視聴率が下がっている‥というのも全くその通りで泣ける(子供の自然減だと思うけど)。
数字を気にするプロデューサーが総生鳳也を使えば話題性が高まるだろう、と実はもう配役が決まっているようなものだったのです。
それでも彼とさんざんイチャコラしてきたアクトは負けられない。一時はベテランで天才すぎる彼に怯みますが「オレもこいつと同じなんだ」と自分を立て直し、審査に挑みます。
審査はまさにアクトと鳳也の一騎打ち。二人がそれぞれ、主役の「男まさりな女の子」をどう演じるかで解釈を広げていきます。
サンデーのバトルは一人が先に通りいっぺんの力を見せつけたあと、斬新なやり方でもう一人が殴りにかかり、審査する人々が「な、なんだってー」と驚くのがセオリーになっていまして、今回のバトルもベースはそれなのですが、「いかに女の子をかわいく演じるか」が勝負であり、審査側(製作スタッフ)もそれぞれが非常に個性的、かつ二人に対し平等な目を持っているのでセオリーを超えた素晴らしいものになっています(今までのサンデー漫画だとだいたい審査員がライバル側に肩入れするパターン多かったんですわ)。
そして今までの集大成かなあと思ったのです。
見た目は完璧イケメンなのに声が女でコンプレックスを持つアクト。「女らしいことが嫌いな主人公」を見事に演じきります。
ですがそれはアクトだけじゃない。「男女の境の不思議」を描いてきたひらかわ先生の集大成とも言える気がしました。
さて勝負の結末。読んでいればなんとなくわかるだろう‥という着地なんですが、
現実でもプリキュアというアニメは他のアニメと大きく違う部分があります。
まず4クール一年という現在では珍しい長尺のアニメであること。
主人公がその間に強さ、仲間との友情などを高めていくということ。
また、原作のないオリジナルアニメであり、テコ入れがいきなり行われる可能性もあるということ。
こういう特殊性があるからこそ、声優が「キャラクターと一緒に成長する」必要があったりしますし、実際初回に「この人‥‥だな‥」って思うことが‥あります‥。
つまり成長する余地のある方が役をつかんだわけなんです。スタッフの面々がやたら個性的だったのも納得です。これから無理難題吹っ掛けてくるでしょうね。
で、最後の最後にようやくなりちゃんが出てきます。「どんだけ待たせてくれんだオイ」と思いましたが、アクトがなりと戦う(?)のはまだまだこれから、なんですよねぇ‥

