![]() |
私たちはどうかしている(1) (BE LOVE KC)
Amazon |
「月がなくても 光月庵がなくても
和菓子の世界は美しい
この店は 特別じゃない」
私たちはどうかしている1巻
安藤なつみ・KCBL
(ビーラブ掲載)
★あらすじ★
幼い七桜(なお)は和菓子職人の母親と金沢の老舗「光月庵」へ住み込みに入る。跡取り息子・椿は七桜を「さくら」と呼び仲良くなる。幸せなひと時だった。
ところが当主が殺され、母親に容疑が。母親は裁判の途中で死んでしまい、真相はわからないまま。
犯人を母だと決めつけたのは椿だった。七桜は彼を憎みながら小松で和菓子職人として働くが、「花岡七桜は人殺しの娘」という嫌がらせの書き込みをされ、店を追い出されてしまう…どこまで追い詰められるんだろう、とうなだれていると謎の男性から母親の手紙を渡された。「わたしはやってない」と。
七桜は名月庵との菓子勝負を受けるが、「老舗」の格というくだらないことで負けてしまう。ところがそこにいた椿が七桜に「どうかしている」ことを言った。
「俺と結婚しない?」
七桜は母の濡れ衣を晴らすため、自分の和菓子を貫くため、光月庵へ飛び込む。そこは泥のような餡にまみれた、真っ黒い世界だった・・!
○+●+○+●+○+●+○+●+○+●+○+●+○+●+○+●+
「キッチンのお姫様」「ARISA」など、なかよしのベテランであり看板でありつづけた最後の世代安藤なつみ先生です。フクシマ先生もエッジに行ってしまったため、なかよしに「なかよし作家」と呼べる漫画家はいません。なかよしにいるのは同人で拾われた人と、がんばって這い上がってきたわずかな新人(だがなかよし作家と世代が断絶している)と、どっかからやってきた人だけです。
ビーラブで連載始めたな、大丈夫かなと思ったんですが「ハイジと山男」はレディースがやらかしがちなトンデモがなく安心して読めました。
ここでおそらくガチ連載という姿勢でしょう。だって、ARISAと同系列のサスペンスだから。
舞台は金沢、古都だけれどおそらくいろいろなしがらみのある面倒くさい場所なんでしょう。今はなくなってしまいましたが、フジの昼ドラが舞台にしそうな場所です。
喘息もちで体の弱い七桜。だけど和菓子の才能は幼い時からあった。母親が逮捕され一人になっても和菓子を作り続けた。そして、茶道の家元の娘にひいきにされるほどの腕前に。ところが「犯人の娘」という立場から逃げられず追い詰められている。
また、殺人現場を見てしまったことから和菓子職人なのに「赤」を見ると発作を起こしてしまうため赤いお菓子を作れない。
謎の男から手紙を渡され、真相を知るために光月庵へ近づく七桜。世界で一番憎い跡継ぎの椿と再会し、しかも「結婚しない?」と言われる。
椿も光月庵の現状に悩んでいるのです。経営が思わしくなく、ひいきの長谷屋という旅館の娘と結婚しようとしていた。
そこへ七桜を呼び寄せて挙式をぶち壊しに。椿の母と祖父は七桜をどう見ていくのか…?
どうやら光月庵の「味」も落ちているようです。七桜の母がいたころと違うらしい。椿は他人の力を借りずに自分で取り戻したい。だから七桜に結婚を持ち掛けた。…「さくら」だとはしらずに。
…いや、それはどうだろう。さすがにわかっているのではないでしょうか。
もしわかっていないのなら、今の椿はあの時の椿でない可能性もあります。というか、母親に濡れ衣を着せたあの椿すら、七桜と仲良くしていた椿なのかわかりません。
安藤先生がなかよしで「ARISA」を連載していたころも、「これを一人で書いているのだろうか?」と疑うほどサスペンス要素が高く、毎回ハラハラしながら読んでいました。犯人が分かっても、わかってからも、スリルが続いていた…
光月庵の当主を殺したのは一体誰か。そして、その真相は。七桜の母はただ「私は和菓子を作っていただけ」としか供述していない…今のところ怪しいのは椿の母と祖父ですが、七桜の記憶に椿の母がほとんど存在しないというのも気になる。
また、なんで七桜は「母と」住み込みに来ていたんだろう。
そして七桜に嫌がらせをしていたのは誰だったのか。
謎はいっぱいありますが媒体がビーラブなため単行本はすぐに出ます。実写ドラマにもできそうな話ですし(フジの深夜昼ドラ枠)、いっちょ成り上がってしまえ!と期待しているところです。
またタイトルがにくいですよね。私たちは「同化」していることになるかもしれません。とはいえ、一緒になって道をただすのか、堕ちていくかわかりませんが。

