「その程度の気持ちで あの2人に関わるな」
キミとだけは恋に堕ちない4巻
酒井まゆ・りぼんマスコットコミックス
(りぼん掲載)
☆あらすじ☆
頼もしいお兄ちゃんも、高校生になればうっとおしい小舅‥高校に上がったばかりの星崎すばるは兄二人(同じ高校)に監視され困り果てていた。
周りからは羨ましがられるが門限はあるし・・そんなすばるに「我慢してるねえ」と言い放つ吉田新。
そんな新と、つきあうことになったすばる。
兄の航は、気になってしょうがない。
そんな航は同じ年の早坂光と付き合いだした。ところがすばるばかり見てしまう航に早坂はイラつく。すばるにちょっかいをかけたり、新のことを「乱暴だ」と吹き込んだり…すばるたちはそんな彼女に振り回されることはなかったが、最悪の展開が待っていた。
りぼんの看板として君臨し走り続ける酒井さんの新作登場。
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次の巻で完結みたいですね。まあ、これはたしかにここらへんで終わらせた方がいいかも、と思いました。ちょっと話が重い。
過保護な兄二人に囲まれた主人公すばると、家庭環境が複雑で荒れてた新はさっさとカレカノになりましたが、それは序章でしかなかった。
次兄の航は、すばると血が繋がっていないのです。そして、ずっとすばるのことを妹以上に想っていた…
ただすばるがそれを知らないため、航は気持ちを断ち切るため早坂さんという美少女と付き合いだします。が、この早坂さんはレベルの高い男子ならだれでもいいという腹黒女子だったのです。新はそれを知ってしまい、冒頭のセリフでくぎを刺します。
早坂さんの暗躍は凄い。「貴方のせいでお兄さんは恋ができなかったんじゃないの」とすばるに言ってみたり、新の粗暴さを航とすばるに説明してみたり。自分は被害者である、と立場を揺るがさないままですらすらと。ところが三人はすでに妙な絆ができてまして(特に新と航は不思議と意思統一できてますよね)、彼女の話は聞かない。
そして、航は「お前、それほど俺の事好きじゃないだろ」と見透かす。
早坂さんは狂った行動をとります。
航がすばるにこっそりキスしようとしている場面を撮影して、SNSでばらまくのです。
周りが「気持ち悪い」と叫ぶので、新は思わず「血が繋がってないんだ」と言ってしまう。
初めて知ったすばる。
えー、前の巻の感想でも言いましたが血さえ繋がっていなければ一つ屋根の下に住んでいようと結婚はできますし何も気持ち悪くないのです。少女漫画読者はここをもう少し理解してほしいと思っています。
今回うーん?と思ったのはここからですね。家に帰れなくなって新の家に行った航は、なぜ自分がすばるの家族になったのか説明します。というか、背中の傷を見せるんですね。
「あー…またですか」と思いました。
相変わらずの酒井節ですね。これでは「シュガソル」入谷くんの境遇とほぼ同じです。
もうりなちゃの中で「家族不和・しかも相手が1親等」をやっているのは酒井さんだけなんですよ。ちゃおのキミソラでは離婚した家族同士のつながりが描かれますが、離婚理由は「名家で厳しい祖母のせい」だったりしますし。
それからこういうエピソードはそれが得意な「青年誌のお仕事漫画」に預けたほうがいいと思うんです。掘り下げも徹底できませんし、もうりなちゃに需要がないような気がします。毒親っつーか、その確執でどうこうっていう世代じゃないっていうか…
りぼん全体でいえるんですが、りぼんには「喜怒哀楽」の「楽」が存在しないのでは?
りなちゃは女性漫画の入り口ですから、まず楽しませるところから始めてみないと…むしろマーガレットとか上の雑誌の方が「エンタメ性」に寛容だと思うのです。
さてこの結末なんですが、私としては新がすばると航の心を両方うまいこと救っていると考えています。ですからこのまますばるは新とカレカノのままだと思いますよ。

