天使とアクト!! 3 (少年サンデーコミックス)/小学館
¥463
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「私が引く理由なんてどこにもないわ
自分に嘘をついて生き続けるなんて‥
死ぬよりずっと辛い事よ」


天使とアクト!!3巻
ひらかわあや・サンデーコミックス
(週刊少年サンデー掲載)


☆あらすじ☆
鳳生為人(いくるみあくと)、高校2年生。政治家の父を持つセレブで全国トップの秀才、スポーツ万能でしかもイケメン。しかし声は天使のような女の子!!
そのせいか否か、人としてどうよな性格。
人気声優春坂なりとの出逢いによって、アクトは声優の魅力に気づき、自分の「力」にするため養成所へ入る。

極度のオンチと判明したアクト。そこにオーディションの話がやってきた。しかしミュージカル映画‥!アクトの身を案じたなりはとあるアヤシイ場所へ‥?!

なりとの出会いで世界が変わる?声のせいで「女」にされる?
「國崎出雲の事情」で新しい世界を切り開いちゃったひらかわあや先生の新作3巻発売!!


☆☆☆

さて、サンデーの編集長が変わり、本誌に異例の「声明文」が掲載されました。サンデーの部数が激減したため、思いきった人事も行われています。
この流れについては別のブログ記事 にまとめてありますが、ひらかわ先生の担当が異動になったのはかなり大きいです。よくも悪くもサンデーに貢献していた人なので(私は悪い方が70%かなと思っている)。
この漫画はその担当編集に立ち上げられたと思われますので、これからどうなるのかわからなくなりました。大きく物語の舵が切られるか、最悪終わってしまうことも考えられます。
本誌では話の方向が変わったかも‥と思う部分がちょいちょい見られます。


「天使とアクト!」は「見た目が女の子」だった出雲に対し「声が女の子」というまたまたイカれたキャラクターが主人公です。
しかもアクトは生い立ちと声のコンプレックスで「人がゴミのようだ」とほざく性格だったりします。ホントに言います。
でも政治家の父にはひるんでしまう‥力が欲しいと思ったアクトは声優春坂なりと出会い、声で人を動かせると知ります。

アクトの現在の目的は、声優になって人気者になることでも夢を与えることでもありません。
力を手に入れて成り上がる、さらには父親と対峙することなのです。

といってもコメディですけどね!



この漫画は「出雲」に比べるとゆっくり話を進めているなと思っていたんですが、「まだ」3巻なのに‥と思うイベントが発生しました。


アクトが戦う「巨悪」、M(ミューズ)アカデミーの登場です。なりと並んで天才と称される大物声優を抱えています。


ミュージカル映画のオーディションを受けるアクトですが、一緒に翔ちゃんも参加。ところが交通機関のアクシデントに巻き込まれ、翔が会場にたどり着けない。
いつもは他人など全く気にしないアクトですが翔の「受かりたい」気持ちに動かされ、あらゆる手段を使ってオーディション進行を遅らせます。
機材を壊すまでに至り、Mアカの社長が激怒。ここからアクトと、アクトが関わっている七星プロに嫌がらせを始めるのです。


「わー出たまた出たやっぱり出た!!つーか早えよ!!」と思いましたよね。これがあの担当のやり方なんです。
この人が関わった漫画は「パスポートブルー」「WILDLIFE」「焼きたて!じゃパン」などなど‥必ず対立する組織(もしくはやたら有能な人物)があらわれ主人公にあからさまな嫌がらせをするんです。
実のところ「出雲」も10巻になってから出雲の仕事を邪魔する歌舞伎の大物が現れるんですね(出雲は5~6巻あたりからその担当に切り替わっています)。
あまりそぐわないキャラだと思いましたし、最後に追い詰められながらも必死で出雲の舞台をメチャクチャにしようとし、さすがに茶番だと感じたものです。

少年漫画にはバトルが必要、しかし肉弾戦をしない漫画でも対立は必要だと考えているんでしょう。そして、ピンチをわかりやすい形でポンポン与えてくる。
困難を主人公が華麗に切り抜け読者にカタルシスを与えられればいいのですが、同じ悪役が毎回邪魔すること、この担当が関わる漫画だとだいたい同じなのでウンザリするのです。


そもそも、いくら翔ちゃんの想いが強いとはいえスケジュール管理できない子を助けるのはアクトらしくないと思いましたし、機材が金銭面以外でも非常に大切なものだとアクトはわかっているはずなんです。

助けたとしても翔ちゃんが頑張ってもう少し早くたどり着いていればここまでの事にはならなかった(この後のあのイベントも、アクトのやり方次第で継続できます)。


そんなわけで七星プロはいろいろ追い詰められ、合宿イベントでは散々な状態になります。まあ七星プロも社長がお金持ち逃げしたとか元々やばいんですけれど(ひらかわ先生ならお金が潤沢な設定でもイベントが作れるんですけどねぇ)。

こういう主人公側が「あからさまに弱小・貧乏」という設定も、わかりやすいというか底が浅い。未だに弱小すぎる部活のスポーツ系漫画が出てくるのもサンデーだけ!だと思います(今は去年ベスト16~8だったとかわりと手堅い設定が多いですよね)。
ジャンプでやったら突き抜けるわ!

ちょっと前から始まっている「tutti!」という吹奏楽漫画も‥個人的には好きですが主人公や吹奏楽部の状況がアクトにかなり近いんです。何故か管弦楽部が強豪で嫌がらせをしてくる、とかね(私の高校にもありましたけど管弦楽部の強豪って一体‥)。いや担当が誰かは知らないですけど。

tutti! 1 (少年サンデーコミックス)/小学館
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サンデーの弱味は単行本一番最後の頁で担当がわかり、担当が同じだと「こうなるんだろ」と話の展開を予想できてしまうところです。


ところが今回の改革でアクトも「tutti!」も少しずつ話の構造が変わりつつあるのです。憎ったらしいMアカ社長もちょっと反応が変わってきた‥かも‥?


さてレギュラーも揃っていない状態で敵役を作ったことにおかんむりな私ですが()、一方でなにやら恋愛模様が忙しくなってきました。こういうとこはひらかわ先生の繊細な感覚が出ていると思います。
抜粋文はアフレコ時の台詞ですが、それとリンクするなりが大好きだ!!
ってか、そのくだりも含め、3巻からチラホラとなつかしいキャラがいらっしゃるんですね。ここも見所だと思います。

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