流れ星レンズ 10 (りぼんマスコットコミックス)/集英社

¥432
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「生徒の皆さんおつかれさまでした
今回の青春の1ページはこれで終了です
楽しめましたか?
思い出はできましたか?」


流れ星レンズ10巻
村田真優・りぼんマスコットコミックス
(りぼん掲載)


☆☆☆

普通の真面目な女の子と、学校の人気者(ちょっとやんちゃ)が恋をする漫画。ついに完結です。


中学生にしかできないことを主人公たちがやりきって、狭いコミュニティの中で刹那的に駆け抜けました。
私はこの漫画を「風/俗的」な意味でも見ていました。って、アレな意味じゃなくて中学生がどう考えているか、何を見落としているか、逆に何を見出だしているか‥「疑似体験」できたような気がするのです。あと、優等生漫画が多いりぼんで「格差社会」を浮き彫りにしていました。


そして、ラストの台詞は唸りました。
10巻は文化祭でフィナーレなのですが、この台詞を使うために文化祭やったんだなと。

主人公の凛咲と夕暮くんはいつまでも中学生のままではいられないのです。しかし進路を決めてその終焉へ向かう前にきれいなカタチで永久保存した感じになっています。まさに青春の1ページ。

つまり、作者はこの二人があくまでも「物語」のキャラクターであることを強調したかったんだろうと思います。


巻末にみんなが成人してからの番外編が収録されていて一瞬不安になりましたが、凛咲と夕暮くんの「さいご」がアレではない、というあたりも刹那性を残しましたね。
ここから壊れる男女なんていくらでもいるし、それが恋愛というものですから。

私は二人が結婚するとは思っていないんです。家庭像が全く想像できないというか、なったとして幸せなのかわからないんですよ。

今の読者はそれでいいのかもしれないですね。



また、この漫画には名キャラクターがいました。
凛咲の担任の先生です。
若いのに、情けない感じなのに、気が回る人格者。
りぼんでは「手本にしたい大人」は書かれない傾向にありますが、この先生は凛咲たちの悩みに対し的確な指導が出来ていたんですよね。
ただ、凛咲たちが誰も彼を目指さないのがすごいっちゃすごいかもな‥。
漫画の主人公さんはかなりの確率で教師になりたがっているというのに。そのしんどさも考えずに。

教師になっちゃうと学校に戻ってしまうから、というのも一因でしょうね。番外編でその一面がうかがえます。

学校で充実した日々を送って、でも思い出は思い出だとドライに捉えている。彼らは学校が好きだったのか嫌いだったのか。
‥どちらかというと、男子連中は嫌いだったんでしょうね。
「学校」を神格化しない少女漫画ってかなり珍しいと思います。本当は学校なんて勉強するためのツールでいいのですから。

いろんな意味でこの漫画は考えさせられました。次はどんなモノをぶちこんでくるのでしょうか。
もう少し大人っぽい方向にいくかもしれませんね。

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