- ひよ恋 13 (りぼんマスコットコミックス)/集英社
- ¥432
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ひよ恋13巻
雪丸もえ・りぼんマスコットコミックス
(りぼん掲載)
★あらすじ★
西山ひより140センチ。極度の引っ込み思案でしたが、190センチの男子・結心との出会いがひよりの生活を一転させます。
二人は両想いになり、出会ってから2年になろうとしています。
三年生に進級し、ひよりは美人でおとなしそうな乃坂秋穂と出会う。ところが、秋穂はひよりと結心を近づけようとしない、りっちゃんとお揃いのシャーペンを捨てる、さらにひよりの教科書まで破く。
そしてかつてない危険を目の当たりにしたひよりは‥?!
また、受験ムードが高まる中でひよりが見つけた将来は?
☆☆☆
りぼんのヒロインは意地っ張りで見栄っ張り、自己保身のために勝手なことばかりして「これが私の青春よ!人生は一回しかないの!」と叫ぶ、それが基本でした。しかしひよ恋はそれを排除して成功した漫画です。
西山ひよりはオドオドしているものの、人を疑わない、嫌わない、心の広い主人公。ぶっちゃけひよ恋は「君に届け」をりぼんに引っ張ったような漫画ではあるのですが、「読者に好かれるヒロイン」「読者の理想」の地位を確立しています。
ですが‥
この先は前巻と同じくネタ/バレ、かつきつい話になるため、
見たくない方、ひよ恋がすきな方はすぐにお戻りください。
゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆
進級して知り合った乃坂秋穂は歪みまくった束縛ちゃんでした。
しかし束縛のターゲットはひよりではなく、結心‥と思わせて実は「富永妃」だったという。
私はひよ恋に安易なミスリードをつけただけの「りぼん恒例束縛系」が出てくるとは思わず前巻で物語のチープさ、話の余計な引き延ばしについて書きました。
読者様から「続きを見てから判断してもいいのでは」とコメントを頂き、13巻を待ちました。
‥うん。
やっぱり普通に解決したかな‥肝心の妃が鈍いというか懐が深くて驚いた以外は普通の「束縛イベント」でした。
何故、少女漫画では「友達を縛るコ」が頻繁に現れるのか。
それはまあ、女として生まれるとエンカウント率が高いからですね。だから読者は「わかるわかる!」と共感するんです。
でも、肯定するのは何故なのか。受け入れてしまうのは何故なのか。
りぼんだとまあ‥「束縛を治す」方向に持ってってはくれるんですけど、花ゆめだとそれを個性として認めちゃう部分があるんです。
これは、読者に「友達に独り占めされたい」「現実でかまってほしい」という欲求があるからです。
でも実際スゴイのに当たるとシャレにならんので、私は距離を置いて付き合えるよう話し合うか、無理なら友達はやめます。
さらにいえば秋穂は完全なる束縛ちゃんではなかったし‥この件については、「12巻を丸ごとミステリとサスペンスにしたかった」「ひよりがうざいと思う読者へのアプローチ」だと考える以上のことはできません。
何故なら妃(本命)とキャンプで再会した秋穂は一回謝るだけだったからです。そこから新しく友情を育みなおすイベントはなかった。キャンプは「りっちゃんとコウの話」と「進路」が優先されていましたからね。
次で最終巻なので先を急いでるのもあるでしょうけど、本気で友情について掘り下げる気はなかったんだろうなと見ています。
りぼんは「幼年雑誌」ですけれど、さらに対象年齢の低いちゃおでは束縛ちゃんについて今月の「12歳。」でさらっとまとめちゃっているんですね。
主人公が恋で悩んでいて、いつもの友達が周りにいなくて、つい別グループのコたちに打ち明けます。頼られたコ(A)は嬉しくてどんどん主人公に食いついていく。しかしそのコにも束縛ちゃんな友人(B)がいて、一緒に帰る約束を破られ怒ってしまいます。
Aちゃんは「うそつき」と言われ動揺しますが、主人公は「ケンカしても友達でしょ」と背中を押す。
Bちゃんも「わかってるの約束したからって縛っちゃいけないって」と自覚しているのです。
Aちゃんも約束について謝ります。
主人公はこのシリーズで「約束を守ることと破ること」についてずっと考えており、約束もいろんな表情があるのだと学びます。
ちゃおのよさはこういうエピソードを引き延ばさず明確に少ないセリフで整理してしまうことなんです。頭を使う作業です。
というか束縛エピは小中で止めないと‥「12歳。」ですら束縛ちゃんが自覚してるんだから。
それ以降はホラー描写にしておかないと、成人しても束縛上等な人が育ちますんで(友達ごっこ7巻も戦慄の束縛エピソードです。怖いですよ)。
あと、後半からは運動会を交えたひよりとみったんの話になっています。
担任だったとき散々いじり倒されていたみったんが突然教師らしい事を言い出しました‥ギャグで済ますキャラかと思っていたんですが。
ひよりの進路はまあ、見えたようなものです。
そういう方向に持っていくしかないのかな?ということ、結局「君に届け」をなぞっていること‥
将来の選択の幅はもっと広くていいはずなんですが、集英社だと教師と医者と編集者に固定されちゃうんですよね。
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