ひみつ×ひみつ (ちゃおコミックス)/小学館
¥463
Amazon.co.jp

「今年もあかずの間を開けた
2人の選ばれた生徒たちへ…
それではひみつをはじめましょう」


ひみつ×ひみつ
森田ゆき・ちゃおコミックス
(ちゃお・ちゃおデラックス掲載)


☆あらすじ☆
その学校には「あかずの間」があり、幽霊が出るなどの噂があった。
彩愛(あやめ)はある日差出人のない手紙を下駄箱で受け取る。
手紙のとおりあかずの間へ行くと、同じように手紙で呼ばれたという学年一かっこいい岡野くんが!
2人には何者からか鍵が託され、「一年間ひみつで」この部屋を使えることに。
部屋のノートには「まず部屋の外で相手を笑わせてみましょう」と書いてあり…?

ちゃおの読み切り名手・森田ゆきが描くシークレットラブコメ?!
「わるい恋です」の続編「ずるい恋です」も収録。


゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆

この作品は昨年秋ごろの発売ですが、感想しそびれていました。最近発売された「キス 」のレビューをした際「もし希望があったらやりたいな」と思ってたんですが、コメントを頂けたので、やります。
よつばさん、ありがとうございます!

さてこの作品、同じ学校を舞台にした短編連作です。東の校舎にひっそりと存在する「あかずの間」。普段ならミステリーやホラーの素材なんですけれど、「フツウ」を当たり前に描く森田先生ならではの設定になっています。

毎年ランダムに男女一人ずつ選ばれ、あかずの間のカギを渡される。
2人は一年間部屋のヒミツを守り、また次のふたりへカギを渡すことになっています。
ルールのノートには昭和からの記入もあり長年にわたって秘密が継続されているようです。

この部屋に関わった3組(+1)は「2人だけのヒミツ」を共有することになります。
ヒミツ、ってやつは魅力がありますよね。
「他の誰も知らないことを、私たちは知っている」これだけでワクワクしますし、二人だけの「話題」が成立します。
そうしたらもう、恋愛になだれ込むしかないじゃないですか!…なんて。
(失敗した世代もいるんじゃないかなとは思うんだがそれでも秘密は守られたようですね)

私は二話めの話が好きですね。カギを貰ったはいいけれど、相手は部活で忙しくて全然出会えない。
なので交換日記みたいなことをすることになるのですが、主人公は相手がオールマイティなイケメン同級生だと知ってしまう。
その上彼は日記に主人公が好きだという事を惜しげもなく書いてくる!主人公はびっくりすると同時にいろいろとカマをかけて反応を試していくのですが…これ、男の子の「水面下であがく白鳥」的設定も盛り込まれていて、ラストに自爆するのがすごいおもしろいんです。
男子のみっともない面をみるの好きなんですよね…(鬼畜か)
あと、オマケのもう一組も好きです。二人の組み合わせがなかなかちゃおで読めない設定だったので。


さて、何故この部屋が出来てヒミツを守らなければならなくなったのでしょうか?
まあ・・たぶん最初は「ノリ」で始まったんだと思うんですね。そして、バレてしまえばあかずの間は教師たちの手に渡ってしまう。
ただ、それだけ。呪いとか伝説とか大層なものではないはず。でもせっかくの「秘密の場所」がただの部屋になってしまうのはさびしい。だから毎年毎年、受け継いだ二人はヒミツを守ることにしていったのでしょう。
サボりの部屋にも、自習の部屋にも、テストの隠し場所にも使える。
ルールはあるけど、書き加えたり削除したりもできる。
これは子供の夢の世界ですよ。
そしてこんなフツウのひみつ部屋なら、現実でも存在するかもしれませんね。高校の時部室が他の部と違い離れにあったのですが、あれでも十分隠れ家っぽくて楽しかったです。
(あとどうでもいいことなんですが最初二人が部屋の前に立つとドアの下から鍵が出てきますよね。あれは先代の2人がカギを渡した途端窓から逃げた的な感じでいいんでしょうかね。貰った二人は手紙を熟読しますし、時間はわりとある。そんなもんだと思います)


また、この単行本にはその前の作品「わるい恋です 」の続編「ずるい恋です」が収録されています。
好きな人(超人気者)にアプローチしていたらその友人から告白され、そのまんま恋人になってしまった二人…の、お互いの友人の話。
残されてしまった「超人気者」の男子に一番近づける状態になってしまった主人公(かなり冷めた性格)は周りの女子からやっかまれ、ブチギレて八つ当たりで彼とつきあうことになります。
これ、主人公が達観しているというかちゃおにしてはスレているのですが、だんだんとイケメンな彼の天然ペースに流されていき、デレを見せるようになっていくギャップが非常に面白いです。
本当は「わるい恋です」に収録すべきだったんじゃないかとは思うのですが、時期的な問題があったのでしょう。

最後に収録されている「きゅんっ!」はこれまた逆の超ピュアな話です。森田さんはいろんなふり幅で恋愛マンガを描ける人なんですよね。

にほんブログ村 漫画ブログ 少女漫画へ
にほんブログ村