31☆アイドリーム 1 (花とゆめCOMICS)/白泉社
¥450
Amazon.co.jp


「仕事だって何だって
ずっと真面目にやってきたのに
どうして幸せになるのはいい加減な軽い子ばっかなの?!
私のなにがいけないって言うのー?!」
「全部だろ」


31☆アイドリーム
種村有菜・花とゆめコミックス
(メロディ掲載)


☆あらすじ☆
出口千影31歳、彼氏いない歴31年、喪女で処/女。出版社に勤めているが同僚に軽くあしらわれたりと情けない毎日を送っている。
ところが千影にもモテ期はあり、中学の頃はマドンナ扱いされていた。その同窓会で処/女を盛大にバラされ、好きだったハルにも笑われてしまい絶望。川へ身を投げようとする。

それを止めてくれたのは同級生の都北だった。都北は研究員で「若返りの薬」を開発していた。
その薬「アイドリーム」で15歳の姿になった千影。マドンナだった頃のあどけなさ、美しさを手に入れる。
しかもひょんなことで国民的アイドル響とCM共演することになり…?!

フリーに転身した種村有菜がレディース漫画に挑戦!
新たな変身アイドルストーリー?


゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

種村さんがりぼんを卒業し、一年ほどたとうとしています。集英社ではマーガレットに移動しましたが、もう一つ仕事を始めていた。それがこの、「31☆アイドリーム」です。
出版社は白泉社、雑誌はレディース系のメロディです。


・・と言っても、種村さんのスタンスは相変わらずで、漫画のテンポや絵柄は全く変わってないんですけどね!そこが、とてもいいと思います。
(種村さんが古き良きりぼんを没落させた張本人と思っている方が多いようですが、事実は違います。詳しくはこちらをどうぞ。⇒


さてお話ですが、12歳の女の子が魔法の力で大人になり歌手を目指す「満月をさがして」の逆パターンのようです。
満月をさがして 全7巻完結(りぼんマスコットコミックス ) [マーケットプレイス コミックセット]/集英社
¥価格不明
Amazon.co.jp


いわゆる「魔法少女もの」と言っていいでしょう。
ところが「31~」は主人公がなんと31歳です。仕事を持つ大人の女性。それが逆に若返っちゃう。
大人の女性のためのファンタジーなんでしょう。


しかも主人公の千影は「喪女」。真面目で、ネガティブで、あらゆる面で「モテない」オーラを発揮し、同級生の都北にも「あ、これはモテないな」と思われていますが本人に自覚がありません。
ですから、冒頭のようなセリフを簡単に言えちゃう。

31歳ぐらいなら努力次第でどーにかなるってもんなのに(だいたい千影はモトがいい)、彼女はそれを他人のせいにしたり、「モテまくってた中学の頃に戻れたら」と言い出します(ここが完全に喪女)。

同級生の都北はそんな千影に、若返りの薬を渡します。国から開発を止められたほどのマジモンな薬で、千影は本当に若返ってしまう(コナンのアレを連想しなくもない)。

若返った千影は「あかり」と名乗り、15歳の天才アイドル・響(プロデュースもできる)に言われるまま、仕事を始めます。
千影は、人生をやり直しているつもりのようです。

一方で薬を渡した都北ですが、彼はおそらく中学時代地味男子だったのでしょう。マドンナだった千影が初恋で、その時は告白できなくて、しかし目の前にそれが現れて、彼女持ちなのにぐらつき始めています。
そして響は千影の初恋相手・ハルにそっくり。天才肌で一生懸命で、元気がある。

この三角関係が成立しそうですが、私は千影そのものを知っている都北を推したいですね。
(まあ、猫と私の金曜日同様、私がショタ好きでないということですが)

そしていずれは千影が「あかり」という存在から人生を学びなおし、現在の自分とバランスを整えていく…という流れなんだろうなと思います。


さて、私が読んでいて一番気になったこと。




巻末のあとがきです。
「オシャレな空気は苦手な読者が多いので服も気を付けて」って…

いや、種村さんは独特なんで「おしゃれ」を表現することはもともとできないんですけれども…編集さんはあれをオシャレと思っているのですかね?
そしてメロディの読者さんというのは、「あ、これオシャレだな」と思ったらアンケートやファンレターに書いてくるんですかね…?

しかも、種村さんがメロディで最年少の書き手であることも発覚しています。種村さんは現在36歳ぐらいです。そして主人公はさらに31歳です。
そもそも雑誌自体のミスマッチを起こしているかもしれませんが、ダサさを推奨する雑誌があることにおどろきました(青年誌等だと女の子の服はダサくてOKですけど)。

ええ、集英社の女性上位誌はそれこそバブリーで、みんな大企業に勤めていて大きなお部屋に住んでいて、簡単に海外旅行行ったり独立したり男性と別れたりくっついたりして、開き直って「これが私の生きる道よ」と言い出します。そういうのを毛嫌いするのもわかりますし、だからメロディの読者がいるんですよね。

しかしだからといって、うーん、なんといっていいのやら…
種村さんは当初千影をバリキャリ(死語)設定にしたかったようですが、それも止められているわけで。
まさか、千影の冒頭の叫びを本気で「そうだね、わかるわ」と思っているわけではない…ですよね?
それはないにしても、共感を呼ぶキャラでないといかんという事です。

この作品が面白いだけに、少々モヤっとしています。


にほんブログ村 漫画ブログ 少女漫画へ
にほんブログ村