失恋ショコラティエ 5 (フラワーコミックス)/水城 せとな
¥420
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「俺ほんとにサエコさんが好きなんだ
だからこの恋を完成させなきゃ」


失恋ショコラティエ5巻
水城せとな・flowersフラワーコミックスα
(flowers掲載)


★あらすじ★
決して美人ではない。器用で計算高く男性を手に入れてきたサエコ。そして不運にも彼女に恋してしまったのが主人公小動(こゆるぎ)爽太。
フラれたことをバネにショコラティエになり、彼女への恋をチョコレートに込めて仕事をこなし、だんだんと名をあげてきた。

一方「主婦」になろうと割り切りはじめたサエコだが、夫とのトラブルが。また、セ/フレのえれなに‥?!


大人気、水城せとな先生の甘くしょっぱい物語。講談社漫画賞受賞。


☆☆☆

天然悪女・サエコへの恋にぐるぐる悩みながらも、それを糧にショコラティエとして成長してゆく男性の物語。
何故か講談社で漫画賞を受賞しましたが、小学館で受賞できない理由はなんぞや。


さて、いよいよ「佳境」なのかな‥と思わせてきた6巻です。

なにしろ、爽太とサエコ、両方の心に大きな動きがありました。

まず爽太。というよりえれな。
えれなは「倉科さん」という人に激烈に恋をしていました。
でもなかなか伝えられず、爽太と同じ状態。だから爽太と「清く明るいセ/フレ」の関係を保っていました。正直サエコや薫子よりも、爽太にはえれなが一番ふさわしいです。

ところがえれなは倉科にフラれてしまいます。
‥が、よくよくそこんとこを見てみるとえれなの「恋」はあってないようなものでした。なにしろ倉科が家族を持っていたことすら知らなかったのです。真実を見ないままえれなの恋は勝手に膨らんでいた。


そんな恋を眺めていた爽太は「自分も全く同じだ」と気づきます。
爽太はそもそも初めてチョコレートを渡した日に失恋している。それを直視せずサエコへの想いを引きずってきた。
それは仕事への力になり彼を動かしてきましたが、いい加減踏ん切りをつけようと決心します。サエコともう一度「失恋」しようと。


ところが、サエコの気持ちが急激に変化しています。
夫の暴力により瞼を怪我したサエコ。そのせいで爽太の店へ行けなくなる。
クリスマスから年末年始のちょっとした短い時間。会えない時間がサエコの心を膨らませてしまう‥


恋から卒業しようとする爽太と、ようやく爽太に振り向いたサエコ。ものすごいすれ違いが起こっています。



‥でも、爽太の「失恋」はえれなと同じものでしょうか?
えれなの恋は本当に、お伽話のようなものです。ですが爽太は何度もサエコと顔を合わせ、サエコの悪女っぷりに翻弄され、また譲歩してきた。サエコがいかにひどい事をしてきても、全部自分の糧になったのです。


爽太は誰とも結ばれないでしょうが、今回宣言した「失恋」はうまくいかないと思います。なにしろ、えれなが高く飛び立とうとしている‥気がするのです。
彼女は恋のやり方をいろいろ間違えてますが、次へ動くパワーははんぱないものがあります。えれなを見ているとこちらも元気が出るんですよね。爽太とつきあうなんてもったいない。


最後に薫子さんの不敏さが際立ってますね。彼女は読者の気持ちを受け止めながらも、報われない。
ただしいずれ爽太が薫子の気持ちに気付く時は来るでしょう。その時盛大に振ることを期待しています。


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