- 身近でおきたこわい話 (フラワーコミックス)/まいた 菜穂
- ¥420
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「あけたらさいご
はいべえさんにさらわれる」
身近でおきたこわい話
まいた菜穂・ちゃおホラーコミックス
(ちゃお増刊掲載)
★あらすじ★
美人でも面白くもない、普通の小学生、佳保。好きな男の子に少しでも振り向いてもらいたくて友人たちと「はいべえさん」を呼び出すことに。
はいべえさんはマンホールに棲む霊であり、絶対に会ってはいけない‥
呼び出した後、友人が次々と消えて行き、佳保は‥?
「こわい」「でも見たい」小学生に大人気のホラーが一冊に。
☆☆☆
この前ちょっと遠い古本屋に行った時、「これこれ、これ読みたかったの!」と小学生の姉妹がごっそり「都市伝説(マーガレット・亜月亮)」を買っていきました。
「やっぱり小学生はホラー好きなんだよなあ」と思ったものです。
たしかに小学生の頃例えばなかよしの松本洋子先生やマーガレットのあったゆりこ先生のホラーが人気あったんですよね。
あの「有閑倶楽部」もホラー話が多かった。ですが私はアクション話が好きだったのでホラーが来るとがっかりしたものです。
そう、ホラーが好きじゃないんです。なんでかなと思ったんですが、主人公が不幸になることがイヤだったんでしょう。
‥だけど現在ちゃおでは「ホラー増刊」が単独で発行され、人気のあったものは単行本になります。
ほとんどはアンソロジーの形式をとりますが、一作家がまるまる一冊出せるのは珍しいのです。そして、普通のお話でも単行本を出せるまいたさん。
「ショコラの魔法」で大人気のみづほさんですら普通のコミックスは出せません。
すごいなと思っています。
‥ただ、前のホラーコミックス「さよならエレベーター」と違ってほとんどがガチのホラーでした。
小学生はこれを楽しめるのかーすごいなーと感心したというか、大人になってもありえる話が入っていたので自分は結構キツかったです。
何故子供はホラーが好きなのか。
自分がそうでないからイマイチその心理が分からないのですが、「不思議なこと」にひかれるんでしょうね。
夜歩いても街灯が煌々としていてすみずみまで見える世の中ですが、それでもなお、日常でないものを探したい。
そして、不思議な力が身についたら‥
というわけでコミックスの最初に入っている「はいべえさん」は怪談話を使って目立とうとした女の子たちの話です。
なんでだか小学生の頃「見える」子が注目されましたよね。ただし、反面で「あの子ちょっと怖い」と言われてたはずなんですが。
優秀じゃないし、特技があるわけでもない。だけどうずもれたくない、中心にいたい。
そんな「暗い心」に近づいて来るのが「はいべえさん」みたいなものなんですよね。心の闇が引き寄せたものはやがて、自分を黒く塗り潰してしまうのです。
だからむやみやたらに変なことをしないでね、と作者は小学生たちの末路を描いているわけですが‥
ところが最後に収録されている「蜜の選択」はなんともいえないラストです。「悪いことをすれば罰が当たる」「いいことをすれば報われる」そんな話が全て壊れてしまうのです。
また、「糸電話」はユーレイとか都市伝説とか関係なく普通にありえる話です。いくつになってもこういう人はいます。
まいたさんの「凄さ」はこっちの2作品にあるかなと思いました。特に「蜜の選択」は小学生にはトラウマになっちゃうかもと思ったんですよね。
‥読者はホラーを読んだ後、「あー怖かった!!」で終わっちゃうんでしょうか。
ホラーの主人公は間違った選択をしたために悲惨な目に遭います。
そうならないためにどうすればいいのか‥そこまでは考えないのかなといろいろ思いました。
実際ホラーが好きな人にいろいろ聞いてみたいんですが、どうなんでしょう。
最後に、「夏祭りがおわるまで」はいかにもまいたさんらしい優しい話だったと思います。
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