- 黎明のアルカナ 9 (フラワーコミックス)/藤間 麗
- ¥420
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「僕を惨めにするな
そうじゃない 道具として死ぬんじゃない
愛しい人のために死ぬんだから」
黎明のアルカナ8~9巻
藤間麗・Cheese!フラワーコミックス
(Cheese!掲載)
★あらすじ★
北にセナン、南にベルクート。小さな島に二つの国があり、いつもいさかいを起こしていた。
休戦するためセナンの第一王女ナカバはベルクートの第二王子シーザに嫁ぐ。しかし、王族のはずのナカバは血のような赤い髪をしていた。
ナカバは過去と未来が見える「刻のアルカナ」を持っていた。自分の境遇と、重く沈んだこの世界を変えるために立ち上がる。
しかし未来を見ても代償は大きく、シーザが兄のカインを殺してしまい現在逃亡中。身を寄せたセナンでリトアネルの国交を結ぶよう命じられ、リトアネルへ。
国交の条件は第二王子アズハルを王位につけること。盗賊団を倒せば民意はアズハルに向くというのだが、ヘビの亜人により多数の死者が出てしまう。
そんな中、シーザは自分の行動を清算するためベルクートに戻るというが、ナカバはアルカナの力でロキの過去を知ってしまい‥?!
☆☆☆
半獣半人を奴隷として働かせ、黒髪を持つ者だけが王侯貴族として君臨している世界。
現代にも通じる深く暗い「差別」を扱った物語です。主人公のナカバは母親が駆け落ちしたために王族でありながら真っ赤な髪を持っています。嫁いだ先でも王族たちからひどい仕打ちを受けることに。
そのかわり父親の能力を受け継いだナカバは過去と未来を見ることができる。
しかし人の死を防いだとしても、運命には代償がいるのです。ナカバの友人エミリアを救ったためにシーザの兄カインが死んでしまいます。
大罪を犯したためナカバたちはベルクートから逃亡し、現在あれよという間にリトアネルへ。
リトアネルで蛇を操る盗賊団と戦うことになったのですが、8巻では全く解決しなかったため、なんとなく感想が書けませんでした。さらに9巻でもリトアネルから全く動けない状態です。
ナカバがアルカナの力を深化させているらしいこと、ロキの思いを知ってしまうことは重要だったかもしれない。しかし、展開が遅いというしかありません。月刊の宿命ではありますが、画面をもう少し詰めていいんじゃないかな?と思ったり。
今回シーザはナカバと別れ別れになってしまいましたが、このペースでは再会が一年後になるかもしれません。
冒頭の台詞は悲しい宿命を負ってしまったキャラのものです。
彼女は割り切るつもりだったのでしょうが、最後にやはりやりきれなさが発露しまいました。
少年漫画ならこの悲劇を阻止するなりできるのですが、少女漫画は残酷な展開を平気でやります。こういう部分は読みごたえあるんですよね。
そしてナカバはさらなるアルカナの運命を突き付けられます。なんとなくここがこうなって‥とは思うんですけれど、誰かナカバに運命の使い方をちゃんと教えてやってほしいなあと感じてしまいます。ナカバはあまりにも弱すぎる。
あと夫のカインを殺されたルイスについて。この巻ではちょっとしか出ていませんが、王妃に「シーザが帰ってきたら結婚しろ」と言われる。王妃にしてみれば側室の子だったカインなどどうでもよく、将軍の娘であり黒髪のルイスは好都合なのです。
たしかに元々ルイスはシーザを愛しており、嫁いできたナカバをいじめたりしていました。ところがカインと夫婦になってからカインを愛するようになっていた‥
ですから彼女がどうするか気になります。シーザを憎むあまりに結婚を拒み彼を殺そうと思うか、逆に結婚してシーザを苦しめようと考えるのか‥
シーザもベルクートに戻ったら、カインを殺した罪のため、さらに「王位」を手にするため間違った選択をしてしまうのではないかと思います。
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