ちはやふる(15) (BE LOVE KC)/末次 由紀
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「新
おまえのことを忘れて喜んだり
思い出して励みにしたり
ダメだな おれは
忘れることが下手なんだ」


ちはやふる15巻
末次由紀・BLKC
(BELOVE掲載)


★あらすじ★

かるたの全国大会団体戦。瑞沢高校かるた部はついに決勝へ。
相手は強豪・富士崎。どのメンバーも強く、苦戦する千早たち。
専任読手の孫・山城理音と対戦する千早は札を取ろうとして指を怪我してしまう‥?!

アニメ絶好調!!天下無敵、体育会系かるた漫画!!


☆☆☆

アニメの声優が合いすぎてびっくり。特にヒョロくんは驚きましたね。よなっちもようやく「三橋」から脱却できたなと。


さて、14巻の最後で理音と接触し右手の人差し指を負傷してしまう千早。
最悪のリスクと戦う千早の姿が描かれる‥と思いきや、

15巻のメインは表紙になっている太一です。


富士崎の主将・江室(エ/ロム)と当たっている太一。一番強い相手と当たっているのです。太一はまだB級なのに。
江室は太一を「一年もB級でフラフラしている」と甘く見ていますが、ぶっちゃけ太一は非常に運が悪いだけです。

太一の武器は並外れた記憶力です。並べた札を全部暗記できる。
しかし肉まん君にA級昇格戦で負けています。肉まん君いわく「お前は記憶にひきずられている」。


そう、太一の記憶力は武器であり最大の弱点なのです。一日でトーナメントを行えば5戦ぐらいやるわけですから、毎回対戦記憶を消さなければなりません。そうでないと記憶が混乱してしまう。現に今回も前の札配置に影響されている場面があります。

今まで記憶に足を引っ張られてばかりだったため「記憶力って当てにならないなあ」と感じていましたが‥太一は江室との戦いで一歩前に進みます。


冒頭のモノローグがそれです。5枚差をつけられた太一は新の事を考えた後、今の対戦と全く違う「記憶」を掘り起こします。

師匠の原田先生と5枚ハンデで勝負した小学生の時の思い出。

これは「札の位置」ではなく「意気込み」の記憶です。千早が持つ「感じ」に近いのではないかと思います。

将棋漫画「王狩」でも瞬間記憶能力を持つ主人公が「記憶」を「直感」に変えて戦いますが(この漫画、記憶に関してすごい解釈をしていたのに第一部完だなんて‥)、太一も理性を本能的な能力に変換することができたのかもしれません。

しかし一方できちんと「戦略」を立てられる。太一はこれから(運が上向けば)いきなり伸びていくでしょう。


ちなみに痛みに苦しむ千早があまり目立たないのは‥理音が準決勝の相手・逢坂恵夢程ではないことが大きいでしょうね。
あと、「これから」が問題かと。


そしてこの巻でも存在感のでかい若宮志暢。ちょっとの出番ですべてを掻っ攫う恐ろしいキャラです。

ついに彼女が団体戦を見下す理由が明らかに。
幼い頃からかるたに「愛された」志暢でしたが‥あまりに強いため、かるた会側が同じ歳の仲間を志暢の周りから排除したのです。

仲間はかるたに取り組む楽しさを共有できる反面、強さにばらつきがありうまい人間に遠慮をさせてしまう。特に志暢ほどの天才を伸び悩ませるなんて勿体ないと大人は考えたのでしょう。

しかしそれは大人のエゴだよなと思いますし‥志暢がつぶやく「気持ち悪い」という言葉は実はそちらに向けられたものではと。

同じように幼い頃から強かった新は‥新も本当は同じ境遇だったかもしれない。
素人でありながら必死で食いついてきた千早と太一がいたから救われただけかもしれません。


新も「団体戦には興味がない」と言っていましたが‥この巻の最後どうなるか。
実際に読んで確かめてください!!


それにしても前から不思議なんですが、肉まん君は強いのに「どう強いのか」がはっきりしないんですよね。
彼はいわゆるオールラウンドプレイヤーってやつなんでしょうか。

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