- ちはやふる(13) (Be・Loveコミックス)/末次 由紀

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「『風そよぐ』ですよね 千早ちゃん」
ちはやふる13巻
末次由紀・BLKC
(BELOVE掲載)
★あらすじ★
去年は千早が倒れたために、二回戦で敗退した全国大会。しかし今年は順調に勝ち進んでいる。
三回戦を前に、肉まん君が「机くんをメンバーから外す」と言い出した。瑞沢かるた部に亀裂が?!
そして、クイーン戦西の王者逢坂恵夢がいる明石女子との戦いに挑む‥
ついにアニメ化!天下無敵、体育会系かるた漫画!!
☆☆☆
ついにアニメ化です。ちょっと驚きました。ちはやふるは人気漫画ですが中身以外の問題でメディア化はできないと思っていたからです。
なにはともあれドラマより先でよかった(いずれやるだろうけどな)。
さて、かるたを志す高校生には若宮志暢以外にも強敵がいます。その一人が明石第一女子高校の逢坂恵夢。クイーン挑戦権をわずかに逃しましたが、相手は前クイーンの山本さんだったのですから相当な巧者です。
美人すぎる千早に比べると地味なのに天然、さらに毒舌。なんとカメラ小僧がついてまわっています。
かるたの手が早い上、モメても相手の調子を崩させる。とにかく冷静。千早はすっかり彼女の空気にのまれてしまう。
しかし、そこに入ったのがかなちゃんの言葉。冒頭のセリフです。
個人戦に繰り返し出ている千早や太一、肉まん君と違いまだ経験浅いのにフルで戦っているかなちゃん。彼女のほうがよほど疲れているだろうに、周りに気を使えるのです。
千早は自分が空回りしている事に気づきます。
一方、明石第一女子のメンバーですが‥恵夢がクイーン戦で成績を残すまではユルい部活だったようです。
他のメンバーは天然でつかみどころのない恵夢の事があまり理解できていないようで(恵夢もチームに期待していない)、恵夢のプレイスタイル、心情を説明するのはチームメイトではなく三人のカメラ小僧達になっています。
たしかに恵夢はかなり志暢に似てます。表には出しませんが「変人」の領域に入っている。普通の子より、カメラ小僧達のようなマニアと通じるものがあるんだろうと思います。
恵夢は千早から「あれ」がないことを気づかれるなど、志暢と同じく恵まれてない気がしますが、小僧たちの存在は救いですね。
13巻は全体的に「チーム」について考えさせられました。
肉まんくんがデータばかりとっている机くんに苛立ち、三回戦に出るなと言うのですが、肉まんくんは机くんが自分の中のハードルを下げている、と思ってハッパかけたのです。
過去にあきらめてきた経験は誰にでもある。そして肉まんくんはかるたへの執着を抜いたら終わると思っている。
これは机くんに言うのと同時に自分をも戒めていた。
しかし千早は机くんナシのチーム編成を通しました。
相手の試合(しかも団体戦)を見ることは試合より疲れることだと原田先生から教わっていたから。
事実机くんは眠ってしまった。そして机くんのデータはチームにすばらしい貢献をします。
千早たちが二年になり菫と筑波が入ったことは、「団体戦にメンバーの替えが利く」という意味なのではと思いました。
ずっとベストメンバーでいたいのはわかりますが、スポーツ競技と違い大会が一日で終わってしまうし、身体を使わないぶん記憶をフル回転させるわけです。
決勝に行くまで五回戦いますから、メンバーを替えて挑むことはチームの強みだと思います。
札をどっちが取ったかモメたり、心理攻撃をしてきたり。かるたは「熱血」ではありません。
だからこそのおもしろさが「ちはやふる」から伝わってきます。
さらに優勝候補の富士崎には、試合に出てないのに目立つ女子がいますよね。あれだけ目立っていると、強いとしか思えない。
団体戦決勝まで体力を温存しているのか、団体戦が苦手で個人戦待ちなのかはわかりませんが、それでも富士崎のチームの一員なのです。
世の中にはいろいろな戦いがある。漫画はネタが尽きたと言われてますが、まだまだ可能性があるんだなと思います。
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