- 曇天・プリズム・ソーラーカー 1 (ジャンプコミックス)/村田 雄介
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こっちはこの時間迄生活の為に働いて
…クタクタで これから寝るんだよ
それを お前らの遊びで
夜遅くまでうるさくしますけどスイマセンだア?
ふざけんなよ!」
曇天プリズムソーラーカー1巻
村田雄介・太田垣康男
(ジャンプSQ掲載)
★あらすじ★
金田翔太は10歳の時交通事故にあい父親を亡くした。母親は旅館で住み込みの仕事をし、翔太は叔父の経営する工場で働いている。いつか大学へ行こうと夜もアルバイトをし、工場の倉庫を借りて厳しい生活を送っていた。
ところがある日突然、大学生たちが翔太の倉庫にやってきた。叔父の会社が大学のソーラーカープロジェクトの協力要請をのんだためだった。しかも翔太はノーギャラで学生たちを手伝えというのだ。
事故から自動車が怖いうえに、進学資金も危うくなった翔太のフラストレーションは一気に高まるが、純子たちプロジェクトメンバーの熱意に…?
「アイシールド21」の圧倒的な画力でジャンプ読者を魅了した村田雄介の新作!
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
村田先生はジャンプの中でも小畑先生に並ぶ画力の持ち主です。「萌え」とはかけ離れた作風ですが、日本ではマイナースポーツであるアメフトの臨場感をうまく描写し、魚眼レンズで覗き込んだような絵などこちらをびっくりさせてくれたすごい作家さんです。
アイシールドが終わり、原作者稲垣氏とのコンビもなくなり「どうなるかな」と思っていましたが無事スクエアで連載が始まりました。
「太陽光」を動力にするソーラーカーの物語は現在の状況にぴったりはまってしまいました。
まだまだその動力ではクルマが動くだけかもしれませんが、これから絶対に必要とされる素材です。
それから、躍動感のある村田先生の絵ですが、ぐにゃぐにゃ動くアクションものよりも、このぐらいおとなしいノンフィクション的な話のほうがいいのかもしれないな、と思ったものです。
ただし、この漫画はそろそろ最終回をむかえたとかないとか。
原作者が高名な方だけにいろいろ期待をしていたんですが、読んでいていくつか引っかかる点がありました。
まず主人公翔太の過酷な生活環境と、のんびり研究しにきた学生たちの対比。
翔太は彼らを手伝うため無理やり叔父の工場の勤務を減らされてしまい(工場も不況)、冒頭のように学生たちに激怒するわけですが、もっともだなと思いました。
しかし、プロジェクトメンバーの純子が「勝手に決めつけないで」と反発するわけで。
いや、決めつけるも何もお前ら勝手し放題だったじゃないかと。翔太があまりに不憫できつかったです。
というわけで学生が翔太を説得できるわけもなく、彼らを指導する佐伯教授がものすごい譲歩をしてきたからこそ翔太も納得するわけです。
ですから、そこからいきなり翔太が学生たちと仲良くし始めるのは腑に落ちなかった。
それから肝心のソーラーカーについてなのですが、どうすれば早く走るようになるのか、もしかすると「ちょっとしたミス」で死に至るような事故になるかもしれないのに、そこらへんのウンチクや説明が一切なかったのが物足りなかったです。そこを飛ばして人間ドラマやられてもなあ…?と思ったし。
やっぱり集英社自体が講談社などに比べウンチク漫画のノウハウが薄いのかな。
ウンチク漫画のウンチクがしつこすぎてイヤだなと思うこともありますが、「ソーラーカー」という未知の領域なのですから、興味を持たせる知識を含めてほしかったです。
スクエアだからやらない、というのは言い訳に過ぎない。アイシールドはちゃんとやってたわけですから。
村田先生の絵については何も言うことはないのですが、せっかくだから男子学生はシルエット見たら個人が見分けられるくらい、「ヒル魔」や「栗田」のようなデフォルメをしても良かったのではないかと思います。
村田先生はこれからどうするんだろう?
ジャンプでやっていた読み切りで非常に面白いものがあったので、その続編を読んでみたいかな?と思います。
あと、同日発売の「ヘタッピマンガ研究所」は名著になると思われます。
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