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「もう しばらく
隠れとってやるか‥」

坂道のアポロン7巻
小玉ユキ flowersフラワーコミックスα
(flowers掲載)


★あらすじ★
1960年代、九州。転校してきた西見薫は豪快なキャラクターの川渕千太郎に出会い、全然性格が違うのにただ一つジャズで友情を結んで来た。薫は律子に恋をしたが、律子は千太郎に、そして、千太郎は年上の百合香に想いを寄せていた。

千太郎の憧れだった百合香は淳一と東京へ行ってしまった。
一方律子は薫への想いがだんだん膨らみ、手袋を編んで渡すが薫は困惑してしまう。
そして三人はまた、春を迎える‥


☆☆☆

うーん。
印象的なセリフを取り上げるのも難しかったし、感想じたい書いていいのかわからなくなりました。


「このマンガがすごい!」で取り上げられ初めて読んだ時は60年代の初々しさに目を輝かせました。今当たり前にできる恋愛行為が「不良」と言われる時代、男子を「さん」付けで呼んでも恥ずかしくない時代。だけど字の書けない親がいたり、東京まで一日以上かかる時代。

よくもあり悪くもある50年前を素材にしたらどんな可能性があるのだろうと思いました。

しかし。
松岡がロックをやろうと言い出したり淳一が学生運動に失望する話が出てきて、これは「60年代」で「九州」じゃなくてもできることではないか?と疑問を感じ出しました。
それから新刊の発売が待ち遠しくなくなってしまったなあ‥と。


それでも千太郎のルックスや言動は楽しみ(好み)なんですが、7巻を読んでいたらフルボッコな状態でした。薫も律子も、何も気づかないあたりがちょっと待て、というところなんですが(百合香を好きだと思い込みっぱなし?)。

7巻は薫と律子のいじらしいやりとりが中心ですが、淳一の学生運動と同じで「見せたい部分」のピントがズレているのではないかと思います。
むしろ薫と千太郎のケンカを伴う友情(否BL)がこの漫画の良さだったんではないでしょうか。千太郎は薫にないものをたくさん持っていて、薫が憧れたり懸命に追いつこうとしているから面白かった。
そしていずれ、別々の存在だと気づき追い越すこともあるだろうけど(今がそれに近いが)、その通過儀礼をしっかり見せてほしいんです。

もしかすると、これからかもしれませんが‥もし8巻の舞台が「東京」だと、さらにこの漫画の特別性が消えてしまうのではと考えてしまいます。


今日「学園王子」と感想を並べましたが、内容がアホでも面白さという点でみたら向こうの方が上じゃないのかなあと。

こういう現象が起こるので「このマンガがすごい」系の判定基準は問題だなと思いました。文化のかほり高い漫画だけがいい漫画ではないのです。
面白ければなんでもいいのです。

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