土曜日、アキバで並んだ後‥ひたすら時間をつぶし、浅草の東洋館(旧フランス座)で落語を見てきました。
立川談奈落語会「浅草ダンナさん会」。
お笑いライブは何回も行ってますが、本当に落語を生で見るのは初めてです。
東洋館も初めてです。ここではお笑い好きに有名な「雷ライブ」もやってるんですが、雷ライブは夜の12時までやっているため、ぶっちゃけ帰れないので行けなかったんですよね(もしかすると皆さん途中で帰ってんのかな‥)。
うちのお店の、常連さんの弟さんと談奈さんがお友達でして‥なんと誘っていただきました。
「打ち上げにも来てください」と言われましてえっいいの?!という感じでした。
東洋館は昔懐かしい、こじんまりとした会場です。地べたに座布団を覚悟してたんですが(ちいさい劇場は多い)、ちゃんと席があるんですね。これなら雷ライブは拷問じゃないな。
前座は立川こはるさんという女の子の落語家さんでした。ここの流派では唯一、そして初めての女性だそうです。
登場人物が男性ばかり、そして侍や年寄りの役もこなさなきゃいけない。
すごい世界に飛び込んだんだな‥と思います。その後マイクや座布団を動かす役をこなしていました。
お笑い芸人の世界だと、モギリの新人さんがマイク設置とかしてるんですよね。落語はこういうものなのかな。
そして次に今回「主役」の談奈さんが。さすが「二つ目」になると役の分け方に幅が出る。
それから前フリの話がなかなか毒があり、「こりゃテレビじゃ見られないな」とお得感を感じました。
もしかして、この流派の味なのかなあ。それとも落語はこういうものなんだろうか。
休憩の後、ゲストの「ロケット団」が。
これはまた貴重なゲストだなぁ~!!と思いました。時事ネタに強い漫才師は大好きです。後半からテレビでみたことあるネタに切り替わったのですが、実は本当に面白かったのは前半。ネタがやばくてテレビに出せない話題でした。ヒント:灰皿にテキーラ(実は他の人もこのネタを続けていた)
こういうのがライブの良さだ。
そして今回は「ゲスト」なのですが、本来の真打ち、立川左談次師匠が登場。前日に還暦を迎えられたそうです。
もう‥空気が違います。
粋で毒がありしかしとても品がいい。「三十分も何すりゃいいんだい」と言いながら、観客を巻き込んじゃうんですよね。
前フリも毒舌を極めていました。聞いている人もこれを「笑い」と受け取り、爆笑して気持ちを発散させ、会場を出たらそれを引きずらないんでしょうね。話す方も粋なら、聞く方も粋。
「言葉狩り」なんて本当に不粋です。
ところがさらに、強烈なゲストが登場します。
まさかあの浅香光代さんが見られるとは思いませんでした‥
剣劇を少しやった後、トークが始まりました。
「私が一番嫌いなのはね、立●●志なんですよ!だけど今、楽屋で一番笑っているのは左談次師匠でしょうね」
これだけ堂々と言うんじゃ仲悪いわけないな。
ただしいつも話が長くなりすぎるらしく、ある程度したら弟子が拍子木を鳴らすんですよ(笑)。
お元気ですね~。
最後に真打ちの談奈さんが「人情もの」をこなし、会場がふわっと幸せに包まれて終了。
そのあと会場を出ましたが、東洋館の目と鼻の先に住むという浅香さんが弟子をつれてなんとも堂々と帰っていきました。
ファンの方々がだれも帰らず、「やっぱり出待ちはどこも同じだなあ」と思っていたら談奈さんが出てきて「では打ち上げは近くの魚民ですから、皆さんいつも通り先に行ってて下さい」。
打ち上げはみんなで行っていいんですね!!
‥なんか自惚れてましたよ。ごめんなさい。
ただ‥芸人さんでファンと打ち上げやる人はいない。とてもおっかないことになりますから。
打ち上げでは後輩の方々がビールを持って回っていたり注文をまとめたりしてました。談奈さんも打ち上げに来た方々全員に回ってご挨拶をしてくれます。
これが落語の世界なんだな‥と感じました。縁と礼儀の世界。
落語家もお客も、一線保ってわきまえているという感じでしょうか。
それにしても、面白かったなあ!!
初めてだから落語特有の言葉に戸惑ったりするかなと思ったんですが、前フリから噺に入る瞬間がすごい。江戸の建物、ふすまや畳。どっぷりと、世界が見えて来る。
それは小説を読んでいるのに近いと思いました。
それから単に笑える噺だけでなくめでたしめでたしで満足できちゃう噺もある。「ちょっとできすぎてくさい」世界も、説得力を持たされてしまう。
それが噺家のチカラなんですね。
また見に行きたいです。是非!
もっと前から見てればよかったよな‥北村薫「円紫さんと私シリーズ」が大好きだったはずなんだが。

