ジャンク的漫画日記-100715_150242.jpg

「上手くやれよ それが遺言だ」


桜姫華伝5巻
種村有菜・りぼんマスコットコミックス
(りぼん掲載)


★あらすじ★
時は平安時代。14歳の桜姫は許婚の青葉(王良親王)を好きだが‥桜姫は実はかぐや姫の孫であり唯一妖古(妖怪)を倒せる存在。帝はその力を誰にも渡したくなく、桜を軟禁していたようなものだったのだ。

桜姫の兄、槐が桜姫を連れ去った!!修羅幽玄殿に囚われた桜姫を奪還する為に立ち上がった青葉たち。まず槐の部下舞々の攻撃を受け、瀕死状態になった白夜だったが?!
そして忍びの里を抜けた朱里に対峙する琥珀は、「ずっと好きだった」と打ち明けられ‥

りぼんが誇る絵師の最新作、二ヶ月連続単行本発売!


☆☆☆


月刊だというのに二ヶ月連続刊行とはなんぞや?と思ったらりぼんファンタジーに掲載されていた「ヴァンパイアローズ」が収録。さらに次巻もなにか読み切りが入りそうですね。たしか一号二話掲載があったんですよね。
夢パティも毎回50Pでりぼんとしては破格の扱いになっていますが、単行本のサイクルがいいことは雑誌そのものの状態がまずい事を表していると思うのです。


なので5巻は本編が3回分しか入ってなくてなんとも言えない状態になっています。桜姫は相変わらず主人公なのに閉じ込められたまま、桜姫を慕う白夜と琥珀が戦うだけになっています。
しかし4巻の感想でも書きましたが、少女漫画でここまで主人公の出番を切り詰めるのは画期的です。主人公視点で感情移入させるだけが少女漫画ではないし、アニメ・ゲーム慣れした女の子は視点が複数あったりアクションが豊かな「少年漫画っぽさ」が好きなんじゃないかと(ちゃおでソレ関係が人気あるというのが実証済みです)。
実際250万乙女だった自分も直球の「星の瞳~」ではなく「ねこねこ幻想曲」や「有閑倶楽部」の方が好きでしたから。
雑誌の中味が全部一緒じゃつまらない。身近なラブストーリーがよみたいならスタンクかひよ恋を読めばいいのです。


さて内容ですが、桜姫の保護者として老練で揺るぎない存在の白夜が若い美女に変化した上、桜姫しか使えないはずの妖刀血桜を使いこなします。
これはかなり驚きました。若返りはなんとなく予想ついたけど、血桜まで‥
朝霧は妖古ですが、白夜は月の人間?この漫画で唯一「大人」であるはずの白夜が不安定なキャラになってしまったのが心配です。


それから朱里。兄の破斗を殺し忍びの里を「裏切った」事になっていますが、実は破斗が朱里を槐側に潜入させるために自爆し、さらに裏切ったふりをし続けるという‥忍者モノ少年漫画も真っ青な真実が明かされます。
ここまで欺くのはたいしたもんですが、欺き続けても報われず、情報を送るだけ送ってマズくなったら死ぬだけ。忍者は本来こういうものだろうな、というか‥「理想」を描きつづける少年漫画に対する少女漫画のカウンターですね(渡瀬先生がよくやっていること。少女漫画は時として少年漫画より残酷になります)。

種村さんがこういうのを前から書きたかったのなら、早くやらせておけばよかったと思います。本当はラブラブしいのとか少女ちっくなのが苦手だと思うんですよね。だから恋愛に関してのモノローグが崩壊してるんでしょう。朱里の話は殺伐としてますが読みやすく面白いです。


で、同時収録の「ヴァンパイアローズ」はしっかりモノローグが不思議なラブコメになっております。でもたまには光先輩みたいなアホな男子も面白いなと思いました。

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