アラタカンガタリ~革神語~ 7 (少年サンデーコミックス)/渡瀬 悠宇
¥440
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「‥無理かもしれないけど
もし俺がもっと強くなれたら‥
いつか、なれるかな。
革の本当の友達に。」


アラタカンガタリ7巻
渡瀬悠宇・サンデーコミックス
(週刊少年サンデー掲載)


★あらすじ★
日ノ原革(あらた)、いじめと裏切りによって異世界に迷い込んでしまったがそこで大きな使命を託される。
それは劍神「創世」でその世界に平和をもたらすこと。
十二神鞘の一人「ヨルナミ」の宮殿に近づいた革たち。属鞘のヒルコは「お前ならヨルナミ様を元に戻せるかもしれない」と言っていたがそれは一体‥?

一方現代世界で暮らすアラタの前に、門脇と入れ代わった神鞘の「ハルナワ」が。ハルナワはついに、とんでもないことを始めた‥!!

少女漫画に革命をもたらした「ふしぎ遊戯」の作者が挑む少年漫画、大人気の7巻発売。


☆☆☆

「神のみ」はいつも読んでいてワクワクしますが、こちらは読むと切なくなります。

現代の少年が異世界でヒーローとなって世界を救う話と言えば簡単ですが、これはそれに対する問いが含まれています。
いじめでこちらから逃げ出したに近い革。それと引き換えに異世界の少年アラタが現代に引っ張られています。どちらも違う世界での「戦い」をしていました。
ところが革を憎みいじめ続けた門脇も異世界に入って来て、代わりにハルナワが現代に。
ハルナワは神鞘を降すごとに、革の周辺の人間を一人ずつ殺す、と言い出したのです。ハルナワは門脇を使って何かを企んでいるようですが‥

結局、革はヒーローでもなんでもないのです。優し過ぎた故の弱さで起きたいじめから逃げられない。
しかも家族達を人質にされたようなもの。アラタはハルナワから守る、と言ってくれますが、革に迷いが生じます。

そこに秘女族のミクサが現れ、迷いと向き合うイベントになります。
迷いの先に、革は門脇との「関係」を思い出すのですが‥

門脇が革を憎む裏側には革に対する憧れが含まれています。それは以前から読み取れていましたが、革から見た門脇についてここまで突っ込まれたのは初めてです。いじめられた人間の思考は固まってしまうので仕方ないですが、こんなにゆっくりだったことが驚きでした。

一番の衝撃イベントがその前にあったので門脇を憎む気持ちは増大していたでしょう。憎むだけなら楽だった。しかし‥。

革はどうするでしょうか。神鞘も「力では降さない」と決めたので、違うやり方を考えると思います。ただ、現代のアラタ達は守り切れない。ここがきついですね。

それにしても神鞘にしてはヨルナミとの戦いは非常にあっさりしていました。それより6巻にあったヒルコのイベントが面白く、ヒルコは旅に連れてってもよかったんじゃないかと思いましたね‥
そのかわりミクサと釆女族のラミがついてくるようですが、ミクサはこれから大変な役目を負うんじゃないかと思いました。

この漫画もいずれアニメ化必至ですが、サンデーで一番シビアなものになるでしょうね。