ジャンク的漫画日記-Image2493.jpg

「『俺がいなきゃ』なんて
夢!幻想!!目を覚ませ!!」

メンズ校8巻
和泉かねよし・ベツコミフラワーコミックス
(ベツコミ掲載)


★あらすじ★
私立栖鳳高校。名門男子校でイケメン率が高いのにド僻地に建ちしかも全寮制!!
女の子が欲しいのに与えられず、男達は苦悩の日々を送っている。

困難の連続だったが鷹野エリカとうまくやってきた牧。しかし、タカノと超男前の神木が付き合っているのではないかと神木の彼女・冬華が相談して来て‥最後なのにどんな嵐だ?!
むさ苦しい男子の生活を描いた「少女漫画」、ついに完結!


☆☆☆

少女漫画なのにほとんど男しか出てこない、マガジンみたいなイカ臭い漫画!男子が女子へ無駄な妄想をしたりサカったりして楽しかったのですがついに最終巻です。


しかし結末を見届けた時、「何を差し置いても男子校という主題を貫いたんだな‥」と言うしかありませんでした。

神木がタカノを奪うようなドロドロにはならなかったのですが、牧とタカノには「別れ」が訪れます。

一方で神木には冬華が戻ってくるので、主人公は一体誰だったんだ‥と悩んでしまうくらい牧が不敏です。
というか女運が悪いというか‥いえそうじゃなくて、牧が非常に相手を思いすぎなんだ‥

神木は冒頭の台詞(冬華)のとおりの男で、血の繋がらない姉やタカノなど「困っている・弱っている」女性を見ると守ってやりたくなる性分。神木は顔も頭も人望も素晴らしいのに、とんでもない弱点を抱えているため、周りにまで迷惑をかけてしまうのです。
漫画の中の女性は弱りたくて弱っていたわけではありませんが、世の中には弱く愛らしく自分を見せる猛禽という生き物がいます。しかし猛禽は男の「守ってやりたい」欲望があるからこそ猛禽なのです。需要と供給。だから神木は‥一番最後でごくごく普通だったんだよね‥


それに比べたら牧は強い。「守ってやれば男の体面が保てる」なんてはなから思ってませんが、というよりそこに思い至らないため、女性と距離を置き、待ってしまう。だから最後までDT‥!!

あれ?牧と神木、どっちがいいんだろう(笑)


神木が普通の女の子に落ち着き牧が残された。この漫画はシビアに恋愛にメスを入れてきましたが、「恋愛漫画」ではなく徹底的に「男子校漫画」だったのです。

「恋が成就し二人は末永く幸せに暮らしました」、なんて想像もつかない。牧も神木も絶対結婚までに女の子と何人もくっついたり別れたりするよ!他の男子みたいにそれを大人になって武勇伝として語らないにしても、もし二人が(もしくは花井と野上を入れて)飲みをやった時には思い出となって語られる。

なんだかんだあったけど、獣の住み処でクサかったけど、俺達楽しかったなって。


彼等の生活において恋愛は行事の一つでしかなく、残りは「男ばっかり馬鹿ばっかりイカ臭くてしょうもない、でも楽しい」。主人公の牧が恋愛で終わると全体が台なしになるのです‥

作者は「女と恋愛しないがBでLでもない男子校」を書きたかったのでしょう。

恋愛は少女漫画のエッセンスであり、恋が成就しないのはおあずけを食らわされたようなもの。それが女だろうが男だろうが。

だけど恋愛に流れなかった。流さなかった。考えてみるとすごい漫画だったんじゃないかと思います(モ●キすらくっついたんだぞ!!)。

惜しむらくは野上と花井が足りなかったのと巻末に収録された読み切り。‥多分「テーマ漫画」だとは思いますがキツかった‥!!