立て続けに「オトコの娘漫画」を出してきましたが‥
勝利の悪魔3巻
槙ようこ・りぼんマスコットコミックス
(りぼん掲載)
★あらすじ★
田中森朝実16歳、今までセレブ生活を送っていたのに父の会社の倒産でお金持ち私立から転校を余儀なくされた。
しかしそこは田中森の常識を超越した学校。授業は崩壊しているし生徒もぶっ飛んだ恰好で遊びに来ているだけ。さらに超絶美少女の木下光(あきら)は田中森に圧倒的なインパクトを与えた。実は男の子なのです。
光をなんやかんやで好きになった田中森だったが、光は「つきあうのめんどくさい」と言った上に、学園の理事長である自分の母親が「本当の母親じゃない」と言い出して‥?!
☆☆☆
3巻完結です。これだけ書き込みが緻密で絵も綺麗なのに打ち切り。1・2巻を連続発売したのもむしろ逆効果だったのでしょう。内容も自分はギャグ狙いのシュール漫画だと思ってましたが、学園モノなのに田中森と光の関係だけにとらわれていて物足りなかったです。
最近槙さんはりぼん読者が離れがちだとは思っていました。新人さんがようやく育って台頭して来たのもありますが‥まず主人公が読む側の気持ちを理解してくれないこと。理解されない人間をめった打ちにすること。
真剣なキャラを軽視する点は春田さんも同じなんですが、主人公視点が「読者と同じ」春田さんに対して槙さんの場合は本気で突っ込むので‥本当は対象年齢が上の雑誌へ行くべきではないかと思っていました。ところが今度講談社の新雑誌で執筆なさるそうで、よかったのではないかと思います。
で、よく考えたらこの漫画は「オトコの娘」漫画。光は男の子ですが主人公の田中森よりずっと派手でかわいいです。
しかし、萌えません。
もともと槙さんは「萌え」とは対極の漫画を書いている人です。
だから「お色気シーン」や「思わせぶり」な面はありません。あと相手が女の子の田中森だからくっついても禁断の恋というわけでもない。
光は女の子の格好はしてますが中味は男の中の男でそこに迷いがありません。
そういうとこもサービス精神が欠けている。
そりゃあ、「メイドの格好しろ」とか「パンチラしろ」とか、書く側として嫌だと思うこともあるでしょう。槙さんはそういう作家ではない。
では、じゃあ何故「オトコの娘」を出して来たのだろうか?と思う。
吉住先生の「ミントな僕ら」は男の子が女装して女子寮に入った漫画でしたが、主人公は男の子で女装がバレるか怯えたり、男子に告られて慌てたりしました。
そんな悲喜こもごもがあるから漫画は面白いのだと思います。たとえそれが「萌え」に媚びた形であろうと。
槙さんもサービスはいくらでもできる人なのです。ただ、それは女装漫画ではなく、「愛してるぜベイベ」みたいにカッコイイ男子がぼーっとしたり逡巡したり説教してみたり女の子を抱きしめてみたり‥その辺だと思うのです。
だからうちのブログもこの漫画ではなく「山本善次朗と申します5巻」で検索される事が多い(善次朗はカッコイイ)。自分も5巻の発売を今か今かと待っていますが、増刊で続きが描かれているもののまだまだという感じですね‥なにしろりぼんの増刊が少ないんだもの。ちゃおは隔月で出てるのに。
槙さんの次の活躍を待っています。むしろりぼん以外の場所で。
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