この巻を感想するに当たり、他の感想ブログや掲示板を見て回ってみました。
妖怪のお医者さん11巻
佐藤友生・マガジンKC
(マガジンSPECIAL掲載)
★あらすじ★
春日琴子はちょっと霊感がある女の子。「やさしい」けれど‥それは見えることの負い目であり、だから人に尽くしたがる面があります。
そこにに護国寺黒郎(クロ)が転入してくる。ヘタレっぽい眼鏡くんですが、実は妖怪の病を治療するお医者さん。人間と共生している妖怪の心のケアもしています。
琴子とクロは二人でこの世に生きる妖怪のため、または人間のために奮闘する!
☆☆☆
大好きな大好きな作品です。妖怪の解釈が独特で、人間にも妖怪にも向ける目が温かく優しい。みんなうまいこと助かってしまうなど少年漫画らしい荒々しさは欠けていますが、その分少女漫画の要素をもった心理の細かい作品です。
今回は琴子の同級生・浦上弥生が犬の妖怪に取り付かれて耳とか尻尾が生えてしまう話、ラブラブ夫婦が経営しているホテルの恋バナ、孤独な少年と「あの壁」の話が収録されています。
特にホテルの話は泣けました。弥生の話といい、10巻のサキュバスの話といい、SPECIALに移ってからはずっと「愛」を主題に置いていますね。人間の恋、妖怪の恋。相入れないこともある、だけど物語の根本は感情であり、この作者さんはそのうちの「愛」を選んだに過ぎません。
という前置きを置いて、今回のメインイベント‥妖怪「ぬうりひょん」の登場について感想したいと思います。
なんで今、「妖怪の総大将」であるぬらりひょん=ぬうりひょん(別称)をこの漫画に登場させたかなぁというのが最初思ったことです。しかし今までも有名な妖怪はたくさん扱ってきたんですよね。
ある日琴子の祖父の神社にぬうりひょんが入り込んでいました。妖怪の総大将ということはもちろん「強い」。陰陽師の祖父が太刀打ちできなかったらと琴子は構えますが‥
ぬうりひょんは本来「人の家に上がり込んでお茶を飲む」だけの妖怪です。
なのでこの漫画のぬうりひょんは「勝手に妖怪の総大将と呼ばれ、他の妖怪に慕われて困る」と琴子に心情を打ち明けるのです。
ところが、そうやって弱みを見せて琴子の「やさしさ」につけこもうとしてしまうのがぬうりひょんなのです。
人心掌握。人間でもリーダーたる人にはその力があります。自分的にぬうりひょんは昔‥家に上がり込んでお茶を飲んでるオッサンを人々が妖怪扱いしたんだろうなと思ったんですが‥
不法侵入してるのに怒られないような話術や読心術があったら、そりゃリーダーになれますよね。
武力・腕力がなくても、リーダーの素質がある奴は上に上がれる。だから昔の人はぬうりひょんを「総大将」に据えたんでしょう。
昔の人もよく道理が分かっているというか、「弱いあいつがなんで出世するんだ」という現実の思いもあったんでしょうね。
なので琴子を守ろうと立ち上がったクロはぬうりひょんに「心理戦」を挑むのです。ドンパチはありません。
しかし琴子は前からずっとクロに想いを寄せていて、なのに分かってもらえず、ぬうりひょんにそこを突かれてしまう‥!!
やはりこの戦いにも「愛」が絡んでいるのです。
次の巻に続いちゃったので心配ですが(別冊マガジンの創刊、そこに作者の新作読み切りが載るので)‥ぬうりひょんは恐らくただ「人の隙に付け入る」だけの妖怪ではない、という結末になると思います。悪役ヅラしてませんしね。
ぬらりひょん=ぬうりひょん一つとってもこれだけ解釈は変わります。心理戦に長けていると考えたのはこの作者さんらしいなぁと思いましたね。
というかマガジンらしさ、でしょうか。マガジンには「男女の恋愛を放置しない」性格がありますから。
妖怪のお医者さん11巻
佐藤友生・マガジンKC
(マガジンSPECIAL掲載)
★あらすじ★
春日琴子はちょっと霊感がある女の子。「やさしい」けれど‥それは見えることの負い目であり、だから人に尽くしたがる面があります。
そこにに護国寺黒郎(クロ)が転入してくる。ヘタレっぽい眼鏡くんですが、実は妖怪の病を治療するお医者さん。人間と共生している妖怪の心のケアもしています。
琴子とクロは二人でこの世に生きる妖怪のため、または人間のために奮闘する!
☆☆☆
大好きな大好きな作品です。妖怪の解釈が独特で、人間にも妖怪にも向ける目が温かく優しい。みんなうまいこと助かってしまうなど少年漫画らしい荒々しさは欠けていますが、その分少女漫画の要素をもった心理の細かい作品です。
今回は琴子の同級生・浦上弥生が犬の妖怪に取り付かれて耳とか尻尾が生えてしまう話、ラブラブ夫婦が経営しているホテルの恋バナ、孤独な少年と「あの壁」の話が収録されています。
特にホテルの話は泣けました。弥生の話といい、10巻のサキュバスの話といい、SPECIALに移ってからはずっと「愛」を主題に置いていますね。人間の恋、妖怪の恋。相入れないこともある、だけど物語の根本は感情であり、この作者さんはそのうちの「愛」を選んだに過ぎません。
という前置きを置いて、今回のメインイベント‥妖怪「ぬうりひょん」の登場について感想したいと思います。
なんで今、「妖怪の総大将」であるぬらりひょん=ぬうりひょん(別称)をこの漫画に登場させたかなぁというのが最初思ったことです。しかし今までも有名な妖怪はたくさん扱ってきたんですよね。
ある日琴子の祖父の神社にぬうりひょんが入り込んでいました。妖怪の総大将ということはもちろん「強い」。陰陽師の祖父が太刀打ちできなかったらと琴子は構えますが‥
ぬうりひょんは本来「人の家に上がり込んでお茶を飲む」だけの妖怪です。
なのでこの漫画のぬうりひょんは「勝手に妖怪の総大将と呼ばれ、他の妖怪に慕われて困る」と琴子に心情を打ち明けるのです。
ところが、そうやって弱みを見せて琴子の「やさしさ」につけこもうとしてしまうのがぬうりひょんなのです。
人心掌握。人間でもリーダーたる人にはその力があります。自分的にぬうりひょんは昔‥家に上がり込んでお茶を飲んでるオッサンを人々が妖怪扱いしたんだろうなと思ったんですが‥
不法侵入してるのに怒られないような話術や読心術があったら、そりゃリーダーになれますよね。
武力・腕力がなくても、リーダーの素質がある奴は上に上がれる。だから昔の人はぬうりひょんを「総大将」に据えたんでしょう。
昔の人もよく道理が分かっているというか、「弱いあいつがなんで出世するんだ」という現実の思いもあったんでしょうね。
なので琴子を守ろうと立ち上がったクロはぬうりひょんに「心理戦」を挑むのです。ドンパチはありません。
しかし琴子は前からずっとクロに想いを寄せていて、なのに分かってもらえず、ぬうりひょんにそこを突かれてしまう‥!!
やはりこの戦いにも「愛」が絡んでいるのです。
次の巻に続いちゃったので心配ですが(別冊マガジンの創刊、そこに作者の新作読み切りが載るので)‥ぬうりひょんは恐らくただ「人の隙に付け入る」だけの妖怪ではない、という結末になると思います。悪役ヅラしてませんしね。
ぬらりひょん=ぬうりひょん一つとってもこれだけ解釈は変わります。心理戦に長けていると考えたのはこの作者さんらしいなぁと思いましたね。
というかマガジンらしさ、でしょうか。マガジンには「男女の恋愛を放置しない」性格がありますから。

