「やれやれ‥やっとこっちを見たな」
3月のライオン3巻
羽海野チカ・ジェッツコミックス
(ヤングアニマル掲載)
★あらすじ★
やるせない戦いを終え、やるせない気持ちを抱えてしまった高校生棋士・桐山零。死んだも同然になっていた大晦日に彼を救ったのはやはり川本家だった。温かい家族、温かいごはん‥しかしそれは、零にさらなる「淋しさの落差」を突き付ける‥
そして零は獅子王戦挑戦者決定トーナメントに挑む。
零が見据えるのはたった一人。義姉の香子を惑わせている後藤九段。そのためには前の相手・島田八段に勝たなければいけないのだが‥?!
☆☆☆
最後の最後でじったんばったんしました。そして目尻に水分が。
本当に羽海野作品には「悪いヤツ」はいないですね。
まず、2巻ですっかり読者をずんどこに落としてくれた零の義姉・幸田香子。零と一緒に棋士を目指していたのですが早々と父親に引導を渡されて、それ以来何かに依存し振り回していかないと生きられなくなっています。
でも分かるよ、父親に才能を見限られてはいくら「他の面で愛している」と言われても理解できませんよ。
それから香子が現在つきまとっている後藤九段。荒々しいというかスミス先輩談・「分厚い男っぷり」の棋士です。妻帯者なのですがそれなりに香子を扱っている。しかし「ストー/カー女」よばわりして零を挑発してきた。
でも彼は強く、棋士としての気構えが半端ない。ぶっちゃけカッコイイ。香子を構っているのはそれなりに意味があり、零に言ったセリフは「早く救ってやれ」という意味だったのでしょう。
一見スゲー悪い人に見えても、現実は「そうする理由」があるわけです。羽海野作品のキャラは玉葱を剥がすように何枚も人格が隠れている。
そして後藤九段の前に対峙する相手・島田八段。
零から見た八段は印象の薄い防御型の棋士です。後藤九段にたどり着く「通過点」でしかなかった。
ところが、ところが‥!!
自分は島田八段の容姿や設定、その全てに引き込まれました。というかそう仕向けた羽海野先生が神すぎる。
彼に出会ってからの零にどんどんと光がさしこんできたというか八段がどんどん光さしているというか(笑)、漫画は主人公と悪役だけで出来てるわけじゃないなと思いました。
ところで、自分だけが思うことなのかもしれませんが、
「3月のライオン」のヒロインはヒナではなく香子ではないかと‥
だってさ、ハチクロのはぐが選んだのは恋じゃないから。
香子は棋士の父親に捨てられたが追い縋るために「強い棋士」を探しています。だから零を振り回すし後藤九段を追い掛ける。
そして零も後藤九段を打ち倒すのが目的ではなくて、取り返すのが目的だったと思います。自分が獅子王=ライオンになればいいと。
振り返れば川本の暖かい家がある。だけど零は将棋を選んでいくでしょう。
この巻でしっかりとした足場を見つけたのではないかと思います。
すると零と川本家にはまた新しい「関係」が出来てくると思いますが、ヒナには頼もしい高橋くんがいるし、零とは一緒に歩けない感じですね。だったらむしろあかりさんの方だなと思います。
厳密な分類では少女漫画じゃないのですから、「胸キュン」はないと考えていい。そのかわり「たしかな信頼感」がこの漫画には存在しますね。これからの展開が楽しみです。
あと、二階堂が縮んだ?!と思うくらいかわいらしくいじらしかったです(笑)。
3月のライオン3巻
羽海野チカ・ジェッツコミックス
(ヤングアニマル掲載)
★あらすじ★
やるせない戦いを終え、やるせない気持ちを抱えてしまった高校生棋士・桐山零。死んだも同然になっていた大晦日に彼を救ったのはやはり川本家だった。温かい家族、温かいごはん‥しかしそれは、零にさらなる「淋しさの落差」を突き付ける‥
そして零は獅子王戦挑戦者決定トーナメントに挑む。
零が見据えるのはたった一人。義姉の香子を惑わせている後藤九段。そのためには前の相手・島田八段に勝たなければいけないのだが‥?!
☆☆☆
最後の最後でじったんばったんしました。そして目尻に水分が。
本当に羽海野作品には「悪いヤツ」はいないですね。
まず、2巻ですっかり読者をずんどこに落としてくれた零の義姉・幸田香子。零と一緒に棋士を目指していたのですが早々と父親に引導を渡されて、それ以来何かに依存し振り回していかないと生きられなくなっています。
でも分かるよ、父親に才能を見限られてはいくら「他の面で愛している」と言われても理解できませんよ。
それから香子が現在つきまとっている後藤九段。荒々しいというかスミス先輩談・「分厚い男っぷり」の棋士です。妻帯者なのですがそれなりに香子を扱っている。しかし「ストー/カー女」よばわりして零を挑発してきた。
でも彼は強く、棋士としての気構えが半端ない。ぶっちゃけカッコイイ。香子を構っているのはそれなりに意味があり、零に言ったセリフは「早く救ってやれ」という意味だったのでしょう。
一見スゲー悪い人に見えても、現実は「そうする理由」があるわけです。羽海野作品のキャラは玉葱を剥がすように何枚も人格が隠れている。
そして後藤九段の前に対峙する相手・島田八段。
零から見た八段は印象の薄い防御型の棋士です。後藤九段にたどり着く「通過点」でしかなかった。
ところが、ところが‥!!
自分は島田八段の容姿や設定、その全てに引き込まれました。というかそう仕向けた羽海野先生が神すぎる。
彼に出会ってからの零にどんどんと光がさしこんできたというか八段がどんどん光さしているというか(笑)、漫画は主人公と悪役だけで出来てるわけじゃないなと思いました。
ところで、自分だけが思うことなのかもしれませんが、
「3月のライオン」のヒロインはヒナではなく香子ではないかと‥
だってさ、ハチクロのはぐが選んだのは恋じゃないから。
香子は棋士の父親に捨てられたが追い縋るために「強い棋士」を探しています。だから零を振り回すし後藤九段を追い掛ける。
そして零も後藤九段を打ち倒すのが目的ではなくて、取り返すのが目的だったと思います。自分が獅子王=ライオンになればいいと。
振り返れば川本の暖かい家がある。だけど零は将棋を選んでいくでしょう。
この巻でしっかりとした足場を見つけたのではないかと思います。
すると零と川本家にはまた新しい「関係」が出来てくると思いますが、ヒナには頼もしい高橋くんがいるし、零とは一緒に歩けない感じですね。だったらむしろあかりさんの方だなと思います。
厳密な分類では少女漫画じゃないのですから、「胸キュン」はないと考えていい。そのかわり「たしかな信頼感」がこの漫画には存在しますね。これからの展開が楽しみです。
あと、二階堂が縮んだ?!と思うくらいかわいらしくいじらしかったです(笑)。

