ジャンク的漫画日記-Image1783.jpg
ようやく買うことができました。「えいっ!」と踏ん切るまでが難しい。
しかし、買ってから何度も読み返しちゃってるんですよね。
そして、ザワさんに恋をしてしまう。同性なのに。


高校球児ザワさん1巻
三島衛里子・ビッグスピリッツコミックススペシャル
(ビッグコミックスピリッツ掲載)


★あらすじ★
西東京の野球強豪日践学院。そこには唯一「女子の野球部員」がいました。都澤理紗、通称ザワさん。
公式試合には出られないけれど他の男子と自然に溶け込んでいるザワさん。しかしそう思っているのはザワさんだけ‥?!


☆☆☆


オビにフェチな野球漫画と書いてあります。野球漫画と言ってるのに試合しない、レギュラー争わない、戦わない、泣かない。ただしそれ以外の「野球部」を濃密に描いた漫画です。そしてフェチだというのはこの漫画が女子部員のザワさんを見つめるだけの漫画だからです。

しかし‥これは「フェチズム」なのか?



今までも「クロスゲーム」「ストライプブルー」等で女子が男子に混じって野球をやる少年漫画があり、若葉も花もかわいくて実力があります。アンダーシャツやスラパンなどの装備はガチガチ。性格もあっさりしてます。
しかし二人とも明らかに「女の子」なんですよね。私服はかわいいし、ひじもひざもツルツル。かわいいから男子が寄ってきそうですが実力で「言わせない」迫力を持ちます。

また、スポーツがしたいとか意中の男子に近づきたくて、「男装」する少女漫画のヒロインになると実力もあまりないし、男子と触ったくらいで真っ赤になります。あれは脳内が女の子というか「乙女」です。

唯一りぼん「君は青空の下にいる」の主人公渚は更衣室で傷だらけの身体を晒してクラスメイトを驚かせたり、毎日重量挙げをやっていたりする。あの描写は驚きましたが、この漫画では女子が甲子園に出ていい設定だったので目標は見えていた。


で、ザワさんですが臆面なく真っ黒に日焼けしています。着替えも躊躇しない。
甲子園には行けないけど男子に混じってストイックに練習をしている、腹筋がもっと割れればいいと思っている。
自分から見ると15話「都サン」の文化部少女と同じで、女子運動部と違って見える‥体育でかったるそうにしている感じはむしろ「男子」だなあと思います。「そーよねー」とか馴れ合わないだろうし、いつも同クラの野球部3人と行動を共にしていて‥高校時代の自分だったら怖くて近づけないです。


女子からみれば男子だけど、男子からみればとんでもない。肉体的には女の子なのでついつい目がいってしまう。たまに天然やって真っ赤になるあたりとかは強烈でしょうね。

同クラ3人にしてみれば「選択肢」がないので必死ですが、大人とか他校生とか一期一会のいろんな立場の人間は違う。こちら側には彼女とか妻子がいるかもしれない。だけど「いいなあ」と目を引くのです。


つくづくこれを読んで思ったけど、自分みたいなメスが見てもザワさんはかっこよくて惚れてしまうし、天然な部分も愛しい。自分はザワさんを「男子」として見ているときもあるし、男子の「目」を通して恋しているときもある。


そして男性はザワさんを見て惚れる。ちっとも女っ気がないのに、たまにえげつないのに。ちょっと「イイ」くらいで美少女とは言えない、きつさも際立っています。


つまり男子がみんなでみんな美人でかわいくて小悪魔で猛禽でくるくるふわふわしたコが好きなわけないのですよ。


だから自分はこれをフェチズムだなんて思いません。
ザワさんを好きになることが珍しいみたいな表現ですからね。
猛禽ちゃんを好きになるのと全く同じ、方向は別だけど真っ当な「好感」を書いているだけだと思います。

今まで青年漫画が「とんでもなく美人で性格もかわいい」女の子を書いて来て、萌え漫画は「ツインテールや絶対領域」等の要素を追い掛け、少女漫画は「サバサバしてるけど外見はめっちゃ盛ってる女の子」ばかり書いて来た功罪がここに現れています。
たぶんザワさんみたいに突き抜けてはいないけどソフトとかバレーなどで頑張っている女の子たちはいつもこのオーラを放っています。

自分らがそこに気付かなくなったから、「ザワさん」にドキドキするのです。


おおきく振りかぶっても、「高校球児」というやたらめったら近づきがたくなった聖域に「ガキしかいない」と切り込んだからドキドキするんです‥
きっとそうなんです‥


ドキドキすることにおかしいということはないです。思う存分ザワさん(みたいな女の子含む)に恋すればいいんじゃないでしょうか?

あと、この作者さんはよく野球部を観察してますし、「非オタ」の頂点みたいなザワさんをよく作ったなあと思います。