
「俺にはまだ分からない!!
人間なんて全然分からない!!
でも独りでこんなとこ居ちゃだめだ!!
恨んで苦しんでなんになるんだよ!!」
アラタカンガタリ2巻
渡瀬悠宇・少年サンデーコミックス
(サンデー掲載)
サンデーの数少ない名作になりそうな漫画待望の2巻です。少女漫画家だっていいじゃないか、読みごたえがあり読みやすい、サンデーにはそういう漫画がなさすぎます。
人外の力を持つためにいじめられて来た高校生革(あらた)。いきなり異世界に飛ばされると「アラタ様」と呼ばれるハメに。実はそこにいたアラタは現実世界に飛んじゃっているわけですが、二人はそっくり、きっかけがあれば意志が通じる不思議な関係のようです。しかしアラタがやった女王殺し(濡れ衣)を革が背負うことになり、今回の舞台は流刑地ガトヤです。
革はせっかくできた友人に裏切られかなり傷心していますが、ガトヤで盗賊のカナテとギンチに会います。彼等は囚人です。でも‥だから「悪い」のか悩み、彼等のまっすぐさに心がほどけていきます。
こちらの世界に来てから、目覚めた「鞘神」の力を使うまでに2巻消費しましたが、ここまで心理的な段階をきちんと踏まないといけなかったろう、と思います。あんまりに主人公がナイーブなのでたまにこの漫画を「中二病漫画」と書く人がいるんですけど‥むしろ今はそう言われるのが怖くて逃げる漫画が多いのかも。
王道の王道だし、流刑地も2巻で終わりましたし。素直に面白いです。
あと、ガトヤを統べる「ツツガ様」の容姿には驚き、今のサンデーでこういうの書くのは高橋先生と田辺先生だけだろうなと思いました。
