「この日 あたしの命は終わるはずだったけど
これが はじまりになったんだ
新しい物語の‥」
幻仔譚じゃのめ1巻
梅田阿比・チャンピオンコミックス
(週刊少年チャンピオン掲載)
「な、なんだこのえっちな表紙は!はだかだぞ!」と驚いたかもしれません‥はい、自分も店頭で驚きました。チャンピオンでは「エ/ロティックホラー」と銘打ちたいらしいですが、中身は超胸キュンでくすぐったさたっぷりの青春ホラーだと思います!
★あらすじ★
人と動物の精霊が夫婦になる異類婚が一昔前まで行われていたという「神緒」の町。伊原朝灯はお父さんの再婚でその町にやって来た。都会から離れても、同い年の男の子がいてもお父さんが幸せならいい。これからの田舎暮らしに胸を膨らませていた‥が、朝灯は昔から謎の発作に悩まされていた。
精神的なものかと周囲に思われていたが、朝灯の背中には奇妙なアザ。それが「虹蛔」という蟲であると‥弟になる邑は告げ、さらに「助ける!」と約束した。でも、どうやって?
邑が母・巴の瞼に口をつける。そこでとんでもないことが起こった‥!
☆☆☆
作者は前にチャンピオンでバレーボール漫画「フルセット!」を描いていたのですが、チャンピオンの中で異質なくらい絵がかわいくて一際目を引いていました。今回はホラーです。
もうね、主人公の朝灯ちゃんがめちゃめちゃかわいいんですよ!
ルックスもそうだしファッションにもぬかりがないし(作者の目は鋭い)、なにより性格。明るくて親想い、回りが何を言おうと絶対に他人を悪く言わない。仕種ひとつひとつがかわいくて嫌味がない。
一方弟になる邑は学校で浮いている問題児。言葉すくなくぶっきらぼうですが、それには理由がありました。
邑の先祖がまさに蛇の精霊と異類婚をしていたのです。巴(お母さん)も邑もモノノケが見えるし、邑は巴の目玉を口に含んだ時だけ精霊の力が使えてしまう。
だから‥周りに迷惑をかけまいと一匹オオカミしているだけ。照れやさんでもあります。
しかしある事故で朝灯が片目を奪われ、巴が自分の大事な目を朝灯に譲り渡した。「ここは恐ろしい所だからその目を持って帰れ」と言う邑に「私は家族になりにきた!」と揺るがない朝灯。そのまっすぐさに邑は折れ、だんだんと頑なな心を開いていきます。
そんで、邑が力を使うとき今度は朝灯の目を貰わなければならなくなり、なんとも興奮するシーンが現れてしまうわけです。
たしかに妖艶ですが‥朝灯が邑を想い、邑が朝灯を想う。その甘酸っぱい姉弟以上恋人未満の関係が瞼にチューという絵面に転換されているだけ。少年漫画のお約束ですね!
「脱げばいいと思うな」「それ系のシーンだせばすむと思って」といわゆる「萌え系」の漫画に女子は厳しい。だけどこの漫画の妖艶なシーンにケチはつけられないようになっています。自分は一回も「狙っている」と思ったことないです。
つーか、「作者天然なんじゃない?」と思うんですよ。狙っていないとこでドキドキさせられることが多い。作者は真面目に書いているのかも‥。タッチもバリバリ少女漫画ですし。
チャンピオンでも大人気みたいですね。これからサブキャラもどんどん出てきます。ウサギとか出てきますから。朝灯のお父さん・陽さんもなかなかの天然さんでかわいいです。
ホラーが好きな人、胸キュンを久々に味わいたい人、中学生のセーラー服が好きな人(笑)、オススメです。
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