ジャンク的漫画日記-Image1401.jpg
なにもかもりぼんの漫画から脱却しているこの漫画。

今回もアツイ。

リアルな読者から大人、親御さんまで是非読んでいただきたい作品です。



株式会社ラブコットン5巻
りぼんマスコットコミックス・樫の木ちゃん



★あらすじ★
両親がめちゃくちゃで、幼い弟と共に貧乏生活に取り残されている金星成。
しかし成は持ち前の頭脳と図々しさ、大胆さで仲間を集めてファッションブランド・ラブコットンを立ち上げる。地元で成り上がり、現在東京に店舗がもらえるということでテレビ対決に出ているのだが‥?



☆☆☆
成にファッションセンスは全くなし、しかし高校生にして「社長」の器があります。デザイナーの未来、コーディネーターの鈴、縫製技術のスペシャリスト中野を「あたしの次に幸せにしてやる!」と引っ張る。

成の頭脳には「恋愛」の「れ」の字もなく、チューもしないし誰とも体が触れ合わない。話のスジでも誰ひとり恋愛をしません。彼等は青春を仕事に賭けているのです。りぼんです。恋愛至上主義の少女雑誌です。ホントに全く恋愛しません!フラグすら立ちません!


大人のお仕事漫画雑誌・モーニングだって仕事の合間には男女の恋愛のもつれがあるわけですが、

考えてみればサラリーマンが必ず夜の店に行って女性と関係を持って成功するって、そっちがファンタジーじゃないのかと‥

りぼんですから「目がキラキラでスジは子供だまし」と言われかねないわけですが、ブランドをかけた戦いの描写が子供視点に下りていてもこちらのほうがよっぽどドライで読んでいて力がでるような気がしますね。仕事のリアルさやディテールではなく、「活力を与える勢い」がこの漫画にはあります。




さて、今回はさらにすごい台詞が出てきます。

テレビの対決が終わり、店もさらに有名になって収入も上がったラブコットンですが、成は不安を覚えます。
「安定」という恐怖です。
現在ブランドは順調ですが、これに甘えて「このままでいいかもしれないと思ってしまう」不安。
ラブコットンはまだちょっとした有名ブランドでしかない。
成には「自分が世界一金持ちになって会社のみんなを幸せにする」という目的がある。そのためには安定に溺れずガツガツしたい。

で、
「今日は登校日だから刺激を求めに学校へ行く」


‥?!

実は、成は学校一の秀才。しかもラブコットンの社員全員の頭脳も上げて面倒を見て、「出席日数さえ足りていれば仕事していい」という学校からの許可を得ています。

成たちは学校へいかなくていいんですね。この漫画はずいぶん前から学校生活から離れていました。


それを「刺激が欲しいから学校へ」って‥もう彼女たちには学校すら仕事のヒント、材料でしかない。


少女漫画にとって、恋愛の他に学校も外してはならない要素でした。学校は友達と出会い、異性と恋をする場所。
でも学校は勉強もあって、校則も不登校もいじめもある。それに抗う話もたくさんありましたが結局は「学校」のワクの中でモゾモゾしているだけ。


ここまで学校との関係を薄くした漫画ってあったのかなと思います。別に学校がイヤではない。だけど学校は限りある時間を拘束する。学校に行ってる場合じゃないのです。

「どうでもいい」に近いです。



そういう時代なのかなと思いますし、自分はもっと学生さんたちに学校から出ていって欲しいとも思います。学校の外にはいろんな出会いがありますから。


そんな意味でこの漫画すごいな、と思います。
小学館か講談社、この漫画に幼年部門の漫画賞与えてやれよ‥

次の巻で終わるようですが、打ち切りではなさそうだしいい終わり方が期待できそうです。