今、りぼんからマーガレットへ作家が流れている。
あゆかわ華、長谷川/潤、亜月亮など‥その中で唯一成功したんではと思われるのがこの朝比奈ゆうや「ストレンジオレンジ」です。つか、この人は前っから面白いんです。
朝比奈ゆうやさんは種村有菜先生が出てりぼんが少々路線を変えようとしていた矢先、槙ようこさんとほぼ同期でデビューしました。当時高校生で別フレ投稿者だった槙さんは絵のすごさとサバサバした作風でいきなりのし上がりましたが、朝比奈さんは‥後で画像出しますがすごい絵だったのです。でも持ち前の妙にリアルな感性とずっしりくるモノローグが特徴で、続くように連載をとっていきます。
槙さんは「愛してるぜベイベ★」で売れっ子になりますが、朝比奈さんは3回連載からなかなか伸びない。絵のせいですね。でもいつも短編の秀作を出してました。
でもりぼんがちゃおに抜かされ、だんだん作家のリストラが始まってきました。というかりぼんが作家を抱えられなくなったのでしょう。だから少しずつマーガレットに流れていったのです。マーガは新人が皆無で、育たない。売り上げもりぼんよりひどい状態です。
しかし‥編集者と結婚したあゆかわ華は朝比奈さんより絵が下手で話が悲惨、長谷川さんは上手いんですが何かツボのずれた人。亜月さんはりぼんでは人気でしたし絵もうまいんですがセンスが古い‥みんなマーガ読者にそっぽ向かれています。
で、「ストレンジオレンジ」が始まりました。月刊作家が隔週になるといろいろ大変だったと思いますが‥
話は主人公アスカと幼なじみの都丸の不思議な関係から始まります。
二人は全く同じ日に同じ病院で生まれ、一緒に育って来た「双子」のような関係。一緒に遊んで毎日一緒にいる。中学卒業時に都丸を育てている親戚夫婦が遠くに引っ越すというので、アスカは半身をもがれたようなさみしさが募り、都丸を引き止める。そして‥アスカの家に居候させることになります。
普通「同居」だったらこれからちょっとエッチな少女まんがお決まりの展開になるのですが、二人は「双子」以上にはなれません。一緒に寝たりはしますが、アスカが小さい頃都丸を繋ぎ止めたくて行動に出た時、「つきあえないと言ってダメになるような関係は嫌だ」と言われ、「恋」とかいう簡単な問題ではないことを思い知らされる。でも‥都丸の本心は分からない。
なので高校生になるとアスカは「恋をする!」と気合い。そこでかっこいい男の子・横山くんに出会ってしまうのです。「好き!!」それだけのモノローグで全てを語ってしまいます。これが朝比奈さんの鋭い言語感覚の特徴です。
一方都丸はナツオさんという一つ上の他校女子と知り合い、アスカに引き合わせます。すごいいい人だから、と言われアスカは会いますが、これまたナツオさんが器の大きい女子でかっこいい。「好き!!」。
ところが、ナツオさんは彼氏持ち。彼氏の嵐夏(らんげ)はかなりのクセ者。軽くて自由人。突拍子もない行動をしたりアスカにちょっかいをかけたり。しかし警戒するアスカに「バンドで歌わない?」と誘ってくるのです。
アスカは驚きます。歌のレッスンなんか受けたこともない。それなのに‥しかし、ナツオさんと横山くんが姉弟だと発覚。しかも嵐夏のバンドのメンバー。アスカは彼に近づきたいためにバンドに入って練習をし、メンバーとの「新しい関係」に飛び込んで行くのです。嵐夏がバンドにかける情熱が非常にあつかったり、横山くんがやさしくてかわいらしかったり色んなことを知るのですが、それは嵐夏の前に女の子がちらつく意味になり、ナツオさんは心配。それを読み取る都丸。都丸はアスカに釘を刺して喧嘩します。
でもそのキラキラする毎日は、半身である都丸に話さないと気が済まなく、アスカは泣き出す。都丸はただ聞き入れ、アスカも都丸の元にもどってはすべてを報告し安息を得るのです。
嵐夏は音楽と彼女を同じ重さとしてとらえていて、ナツオさんはそれをわかっていてそんな嵐夏が好きだけど満たされない思い。
ナツオさんはさびしくて何かと都丸を呼び出すようになりますが、嵐夏は全然平気‥
‥とまあ、一巻だけでこれだけ複雑な関係を一気に書き上げる力があるわけなんです。
マーガレットでこれだけリリックを使える人はベテラン作家と新人では桃森ミヨシだけ。
完全なる正統派です。
アスカはバンドの練習で自分の憧れと現実の狭間に悩んだり、実際歌っているバンドを見て自信をなくしたり。でも腹筋を初め、ギターのコードを覚え、それがつたないながらも「たのしい」と感じます。
それを都丸に話し、都丸は腹筋に付き合い、横山くんはお腹を押さえて笑っている都丸を見て「何か」気付いてしまいます。
でも横山くんはアスカがバンドの事で苦しんだり悩んだりしてる時に不器用なアドバイスを出したり、逆に嵐夏と横山くんが音楽についてガチしてしまったときにアスカがうまく止めたりします。
だんだん、都丸のいないところでアスカは横山くんと恋愛を進めていくのです。
都丸もナツオさんにつきあわされてズルズルしていきます。ナツオさんの事を少なからず想っています。
そして、結成一ヶ月でライブしようということに。でも順調に進んでいくにつれて、気付くのです。
歌って演奏して喝采を浴び、また続けてどんどん活動をしていっても‥
そこに自分の半身・都丸がいないのです。
他人は他人なのだからいずれ別のことをして別の好きな人ができて離れていく。そんなことはわかっていた。でも‥。
アスカはライブをしたら辞めるとメンバーに告げます。
その後あまりの淋しさに「都丸がいなければ良かったのに」と残酷な事を考えてしまうのです‥
しかし、最初で最後のライブをしてアスカは気付きます。歌うことでみんなが繋がり、やはり続けたいと思い、自分の未来を繋げます。「都丸がいない私がダメだなんてダメだ」と。
そして、アスカはバンドを続けることにするのです。すると、横山くんが初めて、アスカに感情を出しました。二人の想いは繋がります。
アスカは都丸から一歩離れます。都丸もナツオさんが「ほっとけない」ということで一歩。
でもお互いに違う好きな人がいても、「うちらはずっと一緒だよね」と誓うのです‥
普通幼なじみだったらくっつきますよね。一緒に住んでるのに。でも二人は「恋」より深い関係。
でも一緒にいるからと言ってお互いを「バリバリ丸わかり」というわけでもない。勝手に片割れのことを知ってるふうにベラベラ喋らない。お互い拒絶することもある。分からないから、求めあう。でも、縛りあったりしない。
何が言いたいって、この漫画は繋がりとの脱却の仕方がちゃんと書かれているってことなんです。でも繋がりはなかったことにならずに、大事にされていきます。
しかし‥
最終回をぜひ見てください。自分、うなりました。
マジすごい。なんで終わったんだこれ。人気なかったのか?巻末に載ってたんでしょうか。
でも尺が長くてもダレますよね。
というわけで次は比較対象を軽くやってみます。
あゆかわ華、長谷川/潤、亜月亮など‥その中で唯一成功したんではと思われるのがこの朝比奈ゆうや「ストレンジオレンジ」です。つか、この人は前っから面白いんです。
朝比奈ゆうやさんは種村有菜先生が出てりぼんが少々路線を変えようとしていた矢先、槙ようこさんとほぼ同期でデビューしました。当時高校生で別フレ投稿者だった槙さんは絵のすごさとサバサバした作風でいきなりのし上がりましたが、朝比奈さんは‥後で画像出しますがすごい絵だったのです。でも持ち前の妙にリアルな感性とずっしりくるモノローグが特徴で、続くように連載をとっていきます。
槙さんは「愛してるぜベイベ★」で売れっ子になりますが、朝比奈さんは3回連載からなかなか伸びない。絵のせいですね。でもいつも短編の秀作を出してました。
でもりぼんがちゃおに抜かされ、だんだん作家のリストラが始まってきました。というかりぼんが作家を抱えられなくなったのでしょう。だから少しずつマーガレットに流れていったのです。マーガは新人が皆無で、育たない。売り上げもりぼんよりひどい状態です。
しかし‥編集者と結婚したあゆかわ華は朝比奈さんより絵が下手で話が悲惨、長谷川さんは上手いんですが何かツボのずれた人。亜月さんはりぼんでは人気でしたし絵もうまいんですがセンスが古い‥みんなマーガ読者にそっぽ向かれています。
で、「ストレンジオレンジ」が始まりました。月刊作家が隔週になるといろいろ大変だったと思いますが‥
話は主人公アスカと幼なじみの都丸の不思議な関係から始まります。
二人は全く同じ日に同じ病院で生まれ、一緒に育って来た「双子」のような関係。一緒に遊んで毎日一緒にいる。中学卒業時に都丸を育てている親戚夫婦が遠くに引っ越すというので、アスカは半身をもがれたようなさみしさが募り、都丸を引き止める。そして‥アスカの家に居候させることになります。
普通「同居」だったらこれからちょっとエッチな少女まんがお決まりの展開になるのですが、二人は「双子」以上にはなれません。一緒に寝たりはしますが、アスカが小さい頃都丸を繋ぎ止めたくて行動に出た時、「つきあえないと言ってダメになるような関係は嫌だ」と言われ、「恋」とかいう簡単な問題ではないことを思い知らされる。でも‥都丸の本心は分からない。
なので高校生になるとアスカは「恋をする!」と気合い。そこでかっこいい男の子・横山くんに出会ってしまうのです。「好き!!」それだけのモノローグで全てを語ってしまいます。これが朝比奈さんの鋭い言語感覚の特徴です。
一方都丸はナツオさんという一つ上の他校女子と知り合い、アスカに引き合わせます。すごいいい人だから、と言われアスカは会いますが、これまたナツオさんが器の大きい女子でかっこいい。「好き!!」。
ところが、ナツオさんは彼氏持ち。彼氏の嵐夏(らんげ)はかなりのクセ者。軽くて自由人。突拍子もない行動をしたりアスカにちょっかいをかけたり。しかし警戒するアスカに「バンドで歌わない?」と誘ってくるのです。
アスカは驚きます。歌のレッスンなんか受けたこともない。それなのに‥しかし、ナツオさんと横山くんが姉弟だと発覚。しかも嵐夏のバンドのメンバー。アスカは彼に近づきたいためにバンドに入って練習をし、メンバーとの「新しい関係」に飛び込んで行くのです。嵐夏がバンドにかける情熱が非常にあつかったり、横山くんがやさしくてかわいらしかったり色んなことを知るのですが、それは嵐夏の前に女の子がちらつく意味になり、ナツオさんは心配。それを読み取る都丸。都丸はアスカに釘を刺して喧嘩します。
でもそのキラキラする毎日は、半身である都丸に話さないと気が済まなく、アスカは泣き出す。都丸はただ聞き入れ、アスカも都丸の元にもどってはすべてを報告し安息を得るのです。
嵐夏は音楽と彼女を同じ重さとしてとらえていて、ナツオさんはそれをわかっていてそんな嵐夏が好きだけど満たされない思い。
ナツオさんはさびしくて何かと都丸を呼び出すようになりますが、嵐夏は全然平気‥
‥とまあ、一巻だけでこれだけ複雑な関係を一気に書き上げる力があるわけなんです。
マーガレットでこれだけリリックを使える人はベテラン作家と新人では桃森ミヨシだけ。
完全なる正統派です。
アスカはバンドの練習で自分の憧れと現実の狭間に悩んだり、実際歌っているバンドを見て自信をなくしたり。でも腹筋を初め、ギターのコードを覚え、それがつたないながらも「たのしい」と感じます。
それを都丸に話し、都丸は腹筋に付き合い、横山くんはお腹を押さえて笑っている都丸を見て「何か」気付いてしまいます。
でも横山くんはアスカがバンドの事で苦しんだり悩んだりしてる時に不器用なアドバイスを出したり、逆に嵐夏と横山くんが音楽についてガチしてしまったときにアスカがうまく止めたりします。
だんだん、都丸のいないところでアスカは横山くんと恋愛を進めていくのです。
都丸もナツオさんにつきあわされてズルズルしていきます。ナツオさんの事を少なからず想っています。
そして、結成一ヶ月でライブしようということに。でも順調に進んでいくにつれて、気付くのです。
歌って演奏して喝采を浴び、また続けてどんどん活動をしていっても‥
そこに自分の半身・都丸がいないのです。
他人は他人なのだからいずれ別のことをして別の好きな人ができて離れていく。そんなことはわかっていた。でも‥。
アスカはライブをしたら辞めるとメンバーに告げます。
その後あまりの淋しさに「都丸がいなければ良かったのに」と残酷な事を考えてしまうのです‥
しかし、最初で最後のライブをしてアスカは気付きます。歌うことでみんなが繋がり、やはり続けたいと思い、自分の未来を繋げます。「都丸がいない私がダメだなんてダメだ」と。
そして、アスカはバンドを続けることにするのです。すると、横山くんが初めて、アスカに感情を出しました。二人の想いは繋がります。
アスカは都丸から一歩離れます。都丸もナツオさんが「ほっとけない」ということで一歩。
でもお互いに違う好きな人がいても、「うちらはずっと一緒だよね」と誓うのです‥
普通幼なじみだったらくっつきますよね。一緒に住んでるのに。でも二人は「恋」より深い関係。
でも一緒にいるからと言ってお互いを「バリバリ丸わかり」というわけでもない。勝手に片割れのことを知ってるふうにベラベラ喋らない。お互い拒絶することもある。分からないから、求めあう。でも、縛りあったりしない。
何が言いたいって、この漫画は繋がりとの脱却の仕方がちゃんと書かれているってことなんです。でも繋がりはなかったことにならずに、大事にされていきます。
しかし‥
最終回をぜひ見てください。自分、うなりました。
マジすごい。なんで終わったんだこれ。人気なかったのか?巻末に載ってたんでしょうか。
でも尺が長くてもダレますよね。
というわけで次は比較対象を軽くやってみます。

