こちらの同シチュ別バージョン。
見慣れた部屋。
ベッドルーム。
お気に入りの間接照明。
明るすぎるのは好きじゃない。
柔らかい暖色系の光がこれからの情事をを暗示するかのように怪しく真っ白なシーツを照らす。
シャワーを浴びてベッドの上。
火照った身体を沈めるために少しぬるめの温度にしたから、少し肌寒い。
そこに無造作に脱ぎ捨てたシャツ。
ここに来る前に着替えてきたものだから、まだシワも少ない。
「借りるね。」
そう呟いて袖を通す。
素肌にしっとりと馴染むシャツ。
微かな香水の匂い。
俺を包み込むあなたの香り。
安心する…。
少しだけ落ち着いた気持ちを取り戻し、あの人を待つ間、スマホをいじる。
「はっ、なに、これ…?」
見ればアップされた翔くんの笑顔。
笑顔というべきか…締りのないだらしのない顔。
「ちょっ、ダダ漏れじゃん…。」
自意識過剰なわけではないけど、この顔…。
俺を見つめる顔。
『潤、かわいい…。』
決まって翔くんはシタ後に、そう言って俺を見つめる。
その顔はデレデレとしてだらしない。
でもそんな顔をさせてるのは俺なんだと思うと愛おしくて堪らない。
しばらくその書き込みを見ていたら、なんだか可笑しくて、翔くんがシャワーから上がってきたタイミングで声をかける。
「ね、しょおくん…。」
「ん?どした?」
濡れた髪をガシガシとタオルで多いながら、すぐ横に腰かけてきた。
腰にタオルを巻いただけのセクシーな身体。
近づいて、覗き込むような仕草で見つめられる。
この人を独り占めしてる。
そう思うと胸の奥がきゅっとした。
「最近の翔くん、ガードゆるくない?
俺の話とかしすぎじゃないの?
なんか、色々と…。」
そう言って、ズラリと並んだ書き込みを目の前に差し出した。
「くくっ…!こんなん見てたの?
いやー、周りの反応ったらないよ。
不仲の二人なのに話題にするなんて、いいネタだよなぁ。」
「でも、翔くん、顔。
気をつけて。隠せてない。」
俺は不安なんだ。
もし俺達の関係がバレたら…
俺達だけじゃない。
嵐は終わりだ。
怖いんだ。
居場所を失うのが。
みんなの、
翔くんの、
俺の…大切な宝物だから。
だから…
「翔くん。
顔に出るなら、もう俺を見ないで。」
素直になれない自分が嫌いだ。
守りたいのに傷つけてしまうんだ。
じっと睨む様に翔くんと向き合う。
けど、翔くんは何も言わない。
しばしの静寂が一層俺の不安を煽る。
「なんか、言ってよ…。」
さっきまであんなにウキウキした気分だったのに。
翔くんから愛されてる証のデレ顔が見れて楽しかったのに。
本当はいつも見ていたし、見つめていたいのに。
「ごめん、今日は寝るね。」
翔くんから視線を逸らして、俯く。
その瞬間…
肩を掴まれ、顔を上げた。
「わっ…!!」
そのまま翔くんが体重をかけてくるから、簡単に仰向けにされる。
「ちょっ、なに!?」
キスしそうなくらいに近い距離。
「見てもいい?」
「えっ?」
「見たいんだ、潤を。」
「………。」
「ここでなら潤も俺を見て。
いい?ずっと見てろ。」
「ん…っ…。」
目を見つめたまま、唇が重なる。
それは期待するよりも早く離れた。
「あ…、やっ、しょおくんっ!」
離れて欲しくない。
そんなに軽いキスで終わらせたくない。
「なに?潤。
言わないとわからないよ。」
翔くんはわかってる。
拗ねた俺の取り扱いを。
それでもいい。
それでもいいから…
「見て。俺だけを見つめて。」
そして俺からキスをねだる。
「ほら、見ないでなんて嘘ばっかり。」
そして深く重なる口唇。
うん。翔くんにはお見通しだね。
|ω・)次、アメ。

