苦しみました。
もがきました。
投げ出したくなりました。
逃げ出したくなりました。
泣きたくなりました。
それは・・・
何十年も溜め込まれ、
決して表には出されることのなかった、
『母の想い』だったのでしょうか。
実家のキッチンを片付けました。
リビングの倍はある広い広いキッチン。
夏は軽く40度を越し昼間は息も出来ないような、冬は冷蔵庫の要らない凍てつくような、キッチン。
とても働き者の母です。
小学校の教師をしながら、長男の嫁として3世代7人家族をまかなって来ました。
父方の親戚も近所に沢山いて、玄関は常に開け放たれ、いつも家族以外の誰かがいる家でした。
父は『本家の長男』として、親戚全てにいつでもイイカッコしてました。
誰が何人来ても、いつでも
『ほら、食べて行け』
と当たり前の様に食事を勧め、
母もいつでも当たり前のように、
『良かったら食べて行きんしゃい(食べて行ってね)』
と笑顔で料理を出していました。
そうして、みんなが食べ始めても、なかなかリビングに戻って来ないで、
いつまでもキッチンでバタバタしている母は、
常に『早よせろ!(早くしろ!)』といつも何もしない父に急かされ、
私の子供心に母は
『モタモタと仕事のトロい人』
というイメージでやきついています。
でも、私は母の愚痴を聞いたことがありません。
戦争を体験し、戦後何もない時代を生き、想像出来ないほどの苦労をして来た母。
『やって当たり前』
そんな世界で生きてきた母。
何をしても当たり前。
やれなかったことに文句は言われても、誰からも感謝されることもなく、
ただ、『いい嫁』『いい妻』『いい母』であることを生きた母。
この、溜め込まれ蓄積され、
色も形も変色するほど忘れ去られ、放置され、
それでも捨てられることのなかったモノたちに、
どれだけの想い(重い)が溜まっているのか・・・。
出しても出しても、出しても出しても、更に奥から湧いてくるモノ、モノ、モノ。
そのモノたちに、魑魅魍魎が貼りついて、もう、気持ち悪さに思わず叫び、のけぞり、暑さと疲労で、私の体も神経も限界を超えました。
こんなに溜め込んだ母へなのか?
こんなに溜め込ませた父へなのか?
何も気づかず何も出来なかった自分へなのか?
叫びたくなるような、押さえきれない怒りのような感情も湧いてきました。
出して出して出して出して・・・
コンテナ9個、ゴミ袋4袋。
それでもまだ、入り口だけです。
棚や、冷蔵庫、何も手をつけていません。
出したモノも、明らかなゴミと賞味期限切れ以外は、母に見てもらうまで勝手に『ゴミ』には出来ません。
また戻されるのかもな・・・
そう思っていたけれど・・・
今朝起きたら、
私が出したモノたちが、全て消えてるっ!!!!!
母が『要らない』と言い、父が処分するために家の外へ運んでいたのです!!!
しまった!
あまりに疲弊していて、写真撮り忘れてた!!
仕方がないので・・・
~老夫婦二人暮らしの冷蔵庫(まだ手付かず)~
~残す方の保存食(この倍の瓶がありました)~
まだまだ沢山です(笑)
でも、嬉しい
母は母のスピードでいい。
出来れば早く軽く自由になって、残りの人生を思う存分楽しんで欲しいけど。
出来なかったなら、それでもいい。
母は母なりの人生を精一杯味わってる。
きっと楽しんでもいる。
私が、『母は人のためばかりに生きて不幸な人だ』と決めつけてただけで、
案外楽しみ上手だったりするのかもしれない。
そんな風にも思えるようになってきた。
母の人生に、私のジャッジは要らない。
さぁ、実家のキッチンの断捨離。
まだ序の口だし、時間もそんなに残されてはいないけど、今、私にやれることをやろう。
今日もありがとうございます
応援のポチリ
押して貰えたらとっても嬉しいです
↓↓↓