自分の怒りをコントロールすることを学ぶアンガーマネジメントを受講する人が増えているらしい。

 

 

確かに、些細なことでイライラする人や、カッとなったことで大切な人との関係を悪くしてしまう人にとってはこの講座は大変重要であり、これを受けようと言う意思があるだけでも褒められたものかもしれない。

 

 

 

だが、怒りのコントロール法を学ぶ云々以前に、そもそもなぜそのような場面で怒りが湧いてしまうのかを考える方が重要だ。

 

 

 

 

例えば、幼い頃に電車で嫌な思いをしたことが原因で車内の乗客が全員敵に見えてしまい、結果として乗客トラブルを引き起こす。

親に異常に厳しく躾けられたことが原因で、小さなマナー違反を見つけただけて苛立ってしまう。

上司からパワハラを受けることが当たり前の環境で仕事をしていたせいで、部下の些細なミスで自分がパワハラ加害者となる。

というように、そのタイミングで怒りが湧いてしまう原因(過去のトラウマや思い込み)を自分のマインドから取り除くほうが根本的な解決策として有効であり、その場合アンガーマネジメントは対症療法でしかない。

 

 

 

 

 

 

 

以前この記事でも指摘した、ファミレスでの些細なマナー違反に怒り狂うくせに、隣国に侵攻してミサイルをぶっ放しまくることには腹を立てないのはなぜなのかを考察したように、人の怒りの原因というのは大概嫉妬か、全然関係ないことの憂さ晴らし、疎外感を感じることに対する憤りの三つに分けられる。

だから多くの人がスルーしたり「ふーん、まあいいや」くらいにしか感じないようなことでイライラする人は、アンガーマネジメントを受けて怒りをセルフコントロールする訓練を受けるのも手だが、そもそもなぜ自分はここでイラついてしまうのかを自己分析し、自分を見つめ直す方が根本解決になるのではないかと思う。

 

 

 

 

※ちなみに僕の体験で言うと、当時通っていた高校ではバイトが禁止されていたのだが、中にはこっそりアルバイトをしている奴もいた。

それに対して僕は正義感から教員にちくってやろうと考えていたのだが(結果めんどくさくてほっといた)今考えると、僕も本当はアルバイトをしたかったのだろう。それを、校則なんて気にせずアルバイトをしてお金を稼いでいる同級生を見て、お利口に校則を守ことがマヌケであるかのように感じさせられていたことが怒りの原因だったのだと思う。