『花の慶次』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『花の慶次 (原作:隆 慶一郎 絵:原 哲夫)』

   
隆 慶一郎, 原 哲夫
花の慶次 14 完全版 (14)
花の慶次 7 完全版 (7)
花の慶次 15 完全版 (15)

 

この作品が連載されているとき、この主人公『前田利益(慶次郎)』が、

実際に存在する人物だとは思いもしませんでした。

それくらいにかなり脚色されたマンガですので、

「時代考証が・・・」っていうのは、この作品においてナンセンス。
でも、このマンガに負けないくらいに『傾奇者』であったことは、

様々な文献から知ることができます。

 

 

【前田利益とは】

養父の前田利久は、前田利家の長兄で、尾張国荒子城主(愛知県名古屋市中川区)であった。利益の実父は織田信長の重臣滝川一益の一族(従兄弟あるいは甥)、滝川益氏(たきがわますうじ)で、実母が利久に再婚したためその養子になったのだとも言われる。

しかし、1567年に信長の命令により、養子の利益が荒子城を継ぐよりも実弟の前田利家が継ぐべきであるという名目によって利久は隠居させられ、利家が荒子城を継いだ。このため利益ははじめ養父に従って荒子を離れ、後に累進して能登国一国を得た利家を頼り、義理の叔父にあたる利家に仕えた(1580年頃)。

利久死後の1590年頃、利家と仲違いして前田家を出奔、京都で浪人生活を送りながら、文人などと交流した。前田家を出奔したとき、利家をだまして水風呂に入れたという逸話があり、その振る舞いから傾奇者として知られることになった。

後に上杉景勝とその重臣直江兼続の知遇を得て、景勝が越後から会津120万石に移封された1598年から関ヶ原の役が起こった1600年のまでの間に上杉家に仕官し、兼続の与力として1000石を受けた。関ヶ原の役に際しては、上杉景勝が東軍についた最上義光と戦った長谷堂の戦いに出陣して功を立てた。西軍敗退により上杉氏が30万石に減封され米沢に移されると、これに従って米沢藩に仕えたとも、再び京都に戻って浪人になったとも、加賀藩藩主前田利長に国へ呼び戻されたともいい、1605年あるいは1612年に没したウィキペディア より)。

 
 

「ヽ(`Д´)ノ 説明が長いよ!!」


ていう突込みが来そうですね(笑)。

『前田慶次郎』というと、NHKの大河ドラマ『利家とまつ』で

及川光博 氏が演じたナヨナヨしい姿をイメージする人もいるかも。

この人は『傾奇者』っていうイメージに合っているかもしれないけど、

『前田慶次郎』という器ではないよ~、とガッカリした記憶があります。

 

このマンガで描かれている『前田慶次郎』は、男が惚れる男だと思います。

友に助けがいれば何があっても助けに行く人情の人であり、

不条理なことにははっきりと「NO!」言う潔さも持っている人でもある。

自由と風流を愛したその姿は、時代を超えて読むものを惹き付ける魅力を

持つ人物だと思います。
 

また絵も凄い。 絵を担当した原哲夫氏といえば『北斗の拳』。

少年誌で、しかも週刊ペースでこのレベルの絵を書ける人は、

そういないはずである。

『絵が上手い漫画家ランキング』があるとすれば、

絶対に上位に加わる方だと思います。

ただ、青年誌系の絵なので、好き嫌いが分かれるかもしれませんね。

 

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NHK大河ドラマ『利家とまつ』はホント面白かった記憶があります。

よくもまあ、こんなマイナーな人物を主役にする気になったな~、

と思ったものです。 松嶋奈々子 が演じた『まつ』も素晴らしかったですが、

この作品に描かれている『まつ』もそれに負けず美人で素晴らしい人です。

 

ジャンプ黄金期にこういう作品も連載されていたという興味本位で、

手を付けてもいいかもしれません。

 

 

では、ここまで。