『最強! 都立あおい坂高校野球部 1巻 (田中モトユキ)』
- 田中 モトユキ
- 最強!あおい坂高校野球部 3 (3)
友人からの紹介で購入しました。
画像は3巻ですが、まだ1巻しか読んでいません。
【あらすじ】
「鈴ねえが行けなかった甲子園につれていってやる!」という6年前の誓いを胸に北大路輝太郎が入学したのは、都立あおい坂高校。入部した鈴緒が監督する野球部は、人数はギリギリ、誰からも期待されず、日陰の校舎裏で練習する超弱小チームだった! しかし、かつての誓いをたてた仲間たちが集まり、チームは最強伝説にむかって走り始めた。
【70点】
『小学生時代の監督だった菅原鈴緒(ヒロイン)を甲子園に連れて行く』
という考えを持った5人が主役。
もともと6人だったが、1人は敵に回る。
そして、その敵役の1人が超高校級プレイヤーになり全国優勝をした。
弱小チームを5人の天才が甲子園に連れて行くストーリー。
かつての仲間が、鈴緒のために集まるというストーリーは斬新。
少年漫画らしくキャラクター全員が前向きで、清々しい。
絵もうまく、野球描写もよく描かれている。
かなり面白い作品だと思います。
1巻を読んだ感想として、
『ストーリー展開が早すぎる』
と感じた。
1巻の終わりには、もう県大会予選始まっている。
これは、つまりキャラの掘り下げをほとんど行なっていないこと。
主役である5人全員、空白の3年間が語られていない。
これでは、感情移入できないし、キャラに魅力が感じられない。
しかも、全員天才で、努力キャラがいないのが痛い。
6人目が敵に回った訳ですが、
そのキャラが絶対悪という書かれ方も納得できない。
まさしく『5レンジャー』の世界である(5人で1人の敵を倒す)。
この展開は、少年漫画の王道なのだろうが、もう古い。
しかも、6人目が努力天才キャラだったりするので、もったいない。
人気作品の多くが、敵に魅力を感じることが多い。
ただ、ここまで感情移入を拒否したキャラがラスボスだと、
ラスボスを倒しました → めでたしめでたし、チャンチャン
という展開しか思いつかない。
ファーストインプレッションは重要である。
これは、実生活でも漫画でも言えること。
正直、この6人目がすっげー良いヤツで努力キャラで、
主人公たちに対して良い意味のライバル心を持ったキャラだと、
絶対にもっともっと面白くなったはずだ。
下手をしたら、
「なんだ、ラスボスがこんなヤツか。だめだなこのマンガ」
とか言われかねない。
少年誌で週刊連載で・・・、ということなのかもしれないですね。
ストーリーラインを簡単にして、展開を早くしていく。
読みやすい作品であるが、かなり浅い作品でもある。
最後にフォローを入れさせてもらうが、面白くないわけじゃない。
非常に面白いのだ。
だけど、上記で語ったことを考えさせられる作品でもある。
3巻まで出ているそうだ。
3巻まで読んで、この感想が間違いだったら修正します。
修正できるといいな・・・。
では、ここまで。