第46期B1リーグ第1節 | マキノート〜まっきーの麻雀ブログ〜

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最高位戦日本プロ麻雀協会関西本部の牧野伸彦です!

戦歴
2017 協会関西チャンピオンロード 女流スプリントシリーズ 優勝
第42期 最高位戦新人王3位
2017 協会関西チャンピオンロード 新人王シリーズ 優勝
第43期特別昇級リーグ優勝

よろしくお願いします!

 

ブログを書くのは久しぶりである。

自己満で書き出したかなり長い文章ですので、気合いのある方のみ読み進めてください。

 


3/14(日)46期B1リーグが開幕しました。

今期のB1リーグ所属選手はこちら。


前10リーグある中B1リーグは上から3つ目のリーグで、この上からAリーグとなります。昇級と降級の人数は全リーグが開幕した後に確定しますが、目安は8人昇級、6人降級。
昇級すれば来期はA2リーグとなります。

我々麻雀プロにとって、リーグ戦は本場所。ここで勝たずにいつ勝つの!?
「今でしょ!」ということで気合いも入ります。
第1節の同卓は鈴木聡一郎選手、浜田修選手、太野奈月選手。
(以下、この記事内では敬称略)

緊張の中、よろしくお願いします!の挨拶とともに対局が始まりました。

1回戦
牧野-浜田-鈴木-太野
起親スタート。ドラは中。
記念すべき最初の配牌は覚えてないくらいバラバラ。
5巡目に西家の鈴木がカン3mチーから発進。
「捨て牌は特に偏ってはなく、1000点の仕掛けよりはドラの中が対子以上の仕掛けの可能性が高い。3mは1枚目で単純な中バックの可能性はやや低く、中や他の暗刻で役が確定していることや、234三色含み、役牌がもう一組対子など保険はありそう」
というのがこの時の印象。
これが中の完全な後付けだった場合、
「鈴木、やってんな。ϵ( 'Θ' )϶」となる。

中盤に北家の太野がドラの中切り!これを鈴木がポン、7p切り。場に緊張が走る。
鈴木はさらに次巡に7pを切り対子落としを見せる。この対子落としを見て、この瞬間は一向聴の可能性が高いと思っていたが、テンパイからの待ち変えのケースや空切りして対子落としを見せ、「この瞬間はテンパイしてることが少ないですよー」アピールもあり、親番だが自分の手が見合わなすぎてほぼオリ。
真っ直ぐに進めることはせず、鈴木に打たない牌を打ち、太野からのリーチに備え、あわよくば形式テンパイを狙う。心の中では「太野ちゃんと聡一郎さんがぶつかって横移動してくれへんかな〜」と。
数巡後に鈴木が安全牌の發を手出ししてテンパイ率がぐっと高くなる。
「上家から打たれ鳴いていない牌と序盤に鈴木の河に切られた外側の牌を除き、現実的な待ち候補は、36p>25s>36s47s58s58m69m>36m>47m
24mチーの時点でターツ候補が完成して余剰牌がない形と考えると、食い伸ばしは考えにくく47mは薄い。36mであれば2445mからのチー発進や途中まで5mを浮かせて4mを引いたケースでこれも薄いと判断。58m69mと索子は情報なし。余剰牌は持ってなさそうなので、7p対子落とするとその周りで好形変化した可能性があり577pからツモ4pでの36pは割とありそう。これが36p濃度が少し高い理由。3p→4pと引いて筒子完成のケースもあるが、他の無筋は均等に1/5〜1/6程度に対して36pだけ牧野的な読みによる鈴木の手牌進行の都合上、ターツを持っている可能性が高いと判断したからだ。25sは234の三色含みの仕掛けだった場合に受け入れになってる可能性があるため、これも読みによって可能性は少し高め。
さらにドラポンで全力で和了に向かうことが多いため7pを切って安全牌の發を持っていたことから7p周辺の愚形はほぼない。」
と考えていたが、結局通ってない牌は打たない。
これが大事で、読みを使って放銃率の高い低いを見積もったり、手役の可能性の濃淡を考えたとしても、自分の手牌と相談して見合わない以上当たりうる牌は打たない方がいい。
そして鈴木が3pツモ。満貫親被りのスタートとなった。

この半荘は太野がホンイツの鬼となり、東場で浜田から8000、南場で鈴木から5200と効果的な和了をして局が進んでいく。

そして3着目でオーラス1本場。
東家 太野33400
南家 牧野27700
西家 浜田24200
北家 鈴木34700

1300/2600ツモで2着
2000/4000ツモ、8000和了で1着
ラス目の浜田は700/1300ツモで4→3の条件
ドラ6m

この局は親の太野が役牌を切り出し、早そうな捨て牌から3m→8mと手出しがありドラの6mは持ってそう。さらに3p手出しの後鈴木が切った6sをペン6sチーで3p対子落とし。1シャンテンor聴牌の可能性が高く、1枚目の3p切りの手番でシャンテン数が進む牌を引いていれば既にテンパイの可能性がある。
ここで自身も6sを引いて、太野ちゃん入ってたよ!とは打ってる時は思わなかったが一応書いておこう。これで自分の手も平和のみテンパイ。

3pは太野が2枚と鈴木が1枚切っていて3枚切れ。太野はほぼタンヤオの仕掛けで6pは持っていそうで待ちとして弱い36pだ。
リーチしてツモ+一発か裏で2着になるが36pが厳しい&1500では無さそうな親の仕掛けリスペクト&リーチ棒で浜田の条件が軽くなるという理由でダマ。
更に北家の鈴木が打つ8pで親に8pチー678pが入り、安全牌切りで親の太野はテンパイ確実。鈴木は9pを切っていて打8pだったため、鈴木が6pを持っている可能性が高くなり36pがさらに悪い待ちに。
ぐぬぬぬぬ。となったところで6pツモの400/700は500/800。ウレシイ。
リーチしとけば的なことは全くなくちゃんと打ててる感覚だった。

1回戦は29500の3着。


2回戦
浜田-牧野-太野-鈴木
東1局にトイトイドラドラのテンパイを入れるが流局。

南2局 親番 ドラは南
他3人が32000〜34000で並び、1人22000点の沈んだラス目。
供託3000点+2本場というボーナスタイムで、速度寄りになる局面であり親の連荘率は普段より低い局。
配牌から上手く牌を重ね5巡目にチートイツのドラ単騎テンパイ。


即リーチ。
後から「ダマで拾うのも選択あるのでは?」と数人と話をしたが、これは自分の中でリーチが優位かなと思っています。数巡ダマってツモ切りリーチもあるかなー?くらい。
供託があることによって全体的に速度寄りの手組みになるため、ダマだと普段よりドラの南が打たれやすく9600+3000+600が拾える率が高くなる。リーチとすると他家はかなり押しにくくツモ回数は増えることと、またほぼツモ和了になりツモった時に6000〜8000オールという打点の魅力がある。ツモ回数が増えることで結果的に和了率は大きくは落ちないと考えていてそれならばツモった時のトップ率や平均着順が良くなる方を取ろうというイメージ。
結果はすぐに南がいてくれて、ツモ和了。裏は乗らず6000は6200オール。この半荘のトップを決める和了になった。

2回戦は47200の1着


3回戦
牧野-浜田-鈴木-太野
東1局の親番で、先制リーチで1人テンパイ、7700は8000と和了しリードする展開になる。

東2局北家でドラが白

ここから出る2pを4巡目にポン。かなり不安定な仕掛けで打点もなくかなり怖い。今まであまり鳴いたことがなかった。
しかし、これは仕掛けられる方から見ると分からない。トップ目が早い段階からの仕掛けでドラが白。白だけでなくトイトイなど早い段階で限定はされないが、白がない人、1枚の人はかなりやりにくく、ドラ暗刻までケアすると切れる牌が限定される。押し返してくる人は分かりやすくなるし、いざとなれば表示牌の中があり安全は確保されている。
自身の捨て牌がややタンヤオに見えにくいことを使用して、他家の押し方によっては中をスルーして、安全を確保しつつ「残っている役牌はドラの白だけだよ〜」という状態にしてより他家目線から白を持ってる可能性を上げてプレッシャーをかけながら進行し、和了より形式テンパイor守備的な進行をすることもちょっとだけ意識していた。

これは遠い仕掛けが多いフィールド、副露率が高い打ち手が多いフィールドでは有効ではないが、最高位戦の上位リーグではある程度打点や和了やすさが見込める仕掛けが多いため、先に動く方が他家を対応させやすく有効になる場面は多い。また、押し返してくる人を見極めやすいというメリットがある。

この局は他家も強い牌を切ってくることはなく、みなさんモジモジしながら牌を選び、ドラの白を孤立で持ってそうな展開となった。最終巡目にドラの白を持ってくるもここで良かったとツモ切り、結果1人テンパイで流局。オイシイ。
これは同卓者のタイプによってはやらない仕掛けかも?とかいう駆け引き的要素を含んでるし、こーゆーのを人に読ませる(特に今後同卓する人)って得なの?損なの?とか思いながら書いてます。

南2局では平和ドラ1の258sをダマにして局消化。トップ目でも待ちが優秀かつリーチによる打点向上率が良い平和ドラ1は局収支の上でリーチ優位であることが多いが、トップ目で1局消化が平均着順の上昇に繋がることと、8sが3枚切れ2sが2枚切れで5sも他家の手牌で持たれている率が高く258sが6枚見えている以上に薄いこと、ダマであれば全員がツモ切りそうで和了率はダマの方が高いこと、親の上家であること、供託2000点+2本場などからダマで2000は2600+2000点で良しと判断。すぐに太野から2sで和了ることができた。


トップ目で迎えたオーラスは2着の太野が親番。下家の浜田は鈴木と約3000点差の3着ということで、この局で終わらせたい利害が一致。8000までは放銃しても着順は落ちないため自分で和了っても良し、浜田が和了っても良し。なんなら鈴木が和了ってもよく、太野の親リーチ受けるくらいなら子に打ちたいかな、くらいです。
この局はそこそこまとまった手牌だったため、自分の手を進めながら鳴いてもいいよという流れに。下家の浜田は2副露しほぼテンパイ待ちは147mか58mまで絞れている。そこで自分は役なし14pでテンパイを入れるが1pが3枚切れ4pも1枚切れている。


リーチ??
ノンノン。これはダマ。
この状況でリーチすればテンパイしている浜田がオリてしまうかもしれない。そうするとオリない親の太野に追いつかれてしまい、という最悪の状況になる。よって和了率が低いリーチは浜田を止めてしまい逆効果、浜田には頑張って和了ってもらいたいのだ。
この後対面の鈴木が8mを切り、仕掛けの待ちがほぼ147mの一点になり、4mをメンツから抜いて差し込んで決着。2600だった。
テンパイからピンポイントで当たり牌を抜いて差し込めたので、配信効率的には良いプレーでした。(簡単な副露読みです)
差し込みは決まるとカッコイイプレーですが、局収支はマイナスであり、基本的には損です。トップが確定するなど半荘における収支をちゃんと考慮した上でやりましょう。用法要領をお守りください。

3回戦は45000の1着


4回戦
牧野-太野-鈴木-浜田
今日は起家が多いなと思いながら開局。
流局して1本場、6巡目に

で何切る。場況なしなら2s。
この局は1mを序盤に切っている人が2人、2sを序盤に切っている人が2人。
序盤に切られた数牌は孤立牌である事が多く、その周りの牌は山に残っていることが多い。


牧野「・・・・3mと4s引けそうじゃね??」

ということで5s切りを選択。234の三色狙いだ。ここで切った5sが北家の太野にポンされ、これは4sがさらに良くなったか!?と思いきやすぐにツモ3sでテンパイ、リーチ。


かなり和了れそうな14sだったが、このリーチの現物待ちにしたチートイツで浜田が1600は1900の和了。これはやられた。リーチして一回もツモれず。

後から「あれは2sでしょ!」と指摘され、確かに1s引きはタンヤオも崩れリーチのみになるし、タンヤオが確定する2s切りが良かったです。(・・・だって場況が囁くんだもの。)
これは反省です。

東2局。この日最も良くなかった局。
北家 ドラ8m
配牌から筒子ホンイツを見て進めるも、すぐにカン5mが埋まってしまい萬子で1面子完成。渋々手なりで進める。
一段目にテンパイ

リーチで良いんだけど、36mが手牌含め4枚見えで良い待ちではないということと、リーチのみで打点が不満ということ、ツモ8mやツモ發で打点が見込める手に変化するということでこれをダマテンにする。個人的にこれはまぁおっけー。リーチを選択する人が多そうですが。

6巡目にツモ8p。

7pが3枚見えてるという理由でツモ切り。

これは5m切りテンパイ外しだった。打点に絡むのは一通になる49pで7pは不要で、その他發暗刻の58pノベタンもいい。これは最初にダマにした人は外すべきだった。

天の声「・・・なにやってんの?」

そして、次のツモが7m。

5m切りリーチ。發ツモ+一発か裏で満貫。
一発目に親の太野に5s押され、リーチ取り消しを申請するもそんなことは不可能で背筋が凍る。数巡後、太野が發を掴み裏が乗って5200は5500の和了。
結果は良かったが手組みとやりたいことが一致してないダメダメな局だった。

(・∀・)

その後、東4局に鈴木のタンピンツモ三色一盃口というインチキなダマ跳満、南2局に浜田の3巡目リーチツモ中リンシャンカイホウ裏4という不快な倍満が炸裂したが、この半荘はなんとか3着に滑り込めた。
(※インチキ、不快な、は例えであり、きちんとハイと返事して点棒を支払っています)

4回戦 34500 3着

終わってみれば3-1-1-3で卓内で1人浮きの76.2pt。別日開催が2卓あるが首位で終えることができた。


明確に良くなかったと言える局が複数あって、そのへんはまだまだ実力不足な感じ。しっかり検討しないと優劣が分からないくらいの微差なものはまだしも、ある程度差があるものはちゃんと選べないと話にならない。

まだ1/12節なので先は長いですが、
昇級出来るようにこれからもしっかりと打ちたいと思います!

とても長くなりましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました!スクロールせずにここまで読み切った方は、さすがに麻雀マニアか牧野マニアのどちらかでしょう。

どこまで続くか全くわかりませんので、また書いてほしいという方がいましたら、リツイート、リプライなどよろしくお願いします。笑