「何やら…、起こりそうなって…。何が…???」  | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.190

ドキドキ 池辺、そんな真宮の声に、
「何やら…、起こりそうなって…。何が…???」

真宮、顔を傾げて、
「いや…。俺にも分からん。…けど…。そんな…予感が…する。前にも何度か…、そんな感覚が…。」
そして池辺に顔を。
「まっ…???…気のせいかも…、知れないけどな。」
歩きながら、そして、
「その後、どぉ…???…旦那さん。相変わらず…。忙しくって…???」

池辺、その声にアヒルのような顔をして、
「ふん。毎日、毎日ね~~。かかかか。…って言うか、私には全く分かんないけど…。…とにかく、儲かるらしい…。どっから情報持ってくるのかは…、分かんないけど…。」
チラチラと真宮に目線だけを…。
「いきなり脱サラして、今やオンラインショップ経営。…もしかして…、私より収入あるかも…。」

真宮、その声に、タコのような口をして、
「おほほほほ~~。凄いね~~。」
池辺、顔をコクリと、
「お蔭様で…。しっかりと在宅ワーク。…しかもまぁ~~子煩悩と来てるから~~。毎日、毎日、子どもたちがパパ~~、パパ~~。ははははは。」

「な~~に何々、凄いじゃ~~ん。」
真宮、池辺に視線を落として、
「一時は、旦那が脱サラするって…パニックになってた菜瑠美が、今や。料理も出来る、家事も出来る子煩悩な旦那さん。オンラインで、儲ける儲ける~~。」

その声に池辺、
「まっ。喜んでいいんでしょうね~~。確かに。家の中、何でも出来る人だから、とにかく、片付いている事は、嬉しい限り。」

「な~~に言ってる~~。万々歳だ~~。かかかかか。」
夜空に向かって笑う真宮。

その声に池辺、真宮を見ながら、
「それこそ真宮家はどうなのよ~~~。真宮羽恋(わこ)経営コンサルタント様~~~~。」

真宮、歩きながらその声に、
「ははは。ウチですかぁ~~~。まぁまぁ、とにかく、しょっちゅう、あちらこちらに。はは。」
池辺の頭に顔を落として、
「俺より忙しいみたい。」

池辺、途端に、
「ふふ。とにかく凄いわ。経営学の学習院大学。しかも。経営学の権威とも言われる盛興(せいこう)大学名誉教授を師に、名誉教授から紹介された経営コンサルタント会社に。…で、数年後には独立して、自分で起業するんだから~~。それこそ、物凄いパワーよ~~。」

真宮、歩きながらも池辺のその声に、
「かかかかか。」
僅かに体を縮こまらせたような格好をして、
「お褒めに預かり、光栄の至り。」

「新聞や雑誌を賑わせているどころか、報道番組や講演も。」

真宮、口をグンニャリとさせながらも、顔を傾げて、
「ねぇ~~~え…、はははは。」

池辺、真宮に視線だけで、
「な~~にが、ねぇ~~え、ですよ。8歳年上。しかも、かなりのやり手。それに美人と来てる。まっ。確かに、お互いに、麟と奥様、酒豪って言うのが、凄いけどね~~。」

その話に真宮、ニコニコ顔の口に、
「まぁ~~ねぇ~~。」

「本当に彼女からホテルにぃ~~~???」
右目を歪めながらの池辺。

いきなり真宮、
「くどいねぇ~~。これで、何回目…???…同じ事訊くの…???」

池辺、目だけ空を…。
「ん~~~~。」
そして、
「ははは。何十回。」

真宮、左手をバッと。
「だから。決して私の方からは誘っていません。向こうから一方的にです。」

「…で、共に、夜を明かした。」
「仕方がないでしょ~~。向こうから強引に誘って、解放してくれないんだから~~。断るなんて…、出来る訳。しかも…、パーティの主宰者だぞ~~。」

池辺、
「そして…。とどのつまりは…。彼女から、あんた、私と結婚しな。」
そこまで言って池辺、何とも憧れる風な表情で、
「くぅ~~~~。か~~っこいぃ~~~。」

ニタニタとしながらの麟、
「ま。な。」

「…って、そのまま一週間で結婚する、普通~~???」
「いやいやいや。…って言うか、いきなり婚姻届け、持ってこられちゃって、名前と印鑑って…。自分のはもう書いてあって印鑑も捺印。あんときは…、さすがに、嘘って。」

「正に、電撃だよ~~~。社長だって、びっくりして、しかも笑い転げて堪んないって感じ~~。…で、出た言葉が、すれば~~~。かかかかか。」
「いや…。あんときは…、さすがに兄貴からも大爆笑されたわ。まっ。俺の方が結婚は早かった訳だけど~~。…ん~~~何やら、その…、タイミングって言うか…、インパクト、あったんだろうね~~。そのまま、結婚成立。…で、あれから…。」

池辺、
「…15年。」
そして、
「…で…???…未だに…。子供は…、出来ない。」
口を尖らせて。

その言葉に真宮、口を搾って、
「まぁね~~~。」

「今更…、だけど~~。」
池辺、口を尖らせて。けれども…、
「でも…。…後悔は…、してないんだ。」

真宮、夜空を見上げながら、
「ん~~~。まぁ…ねぇ~~。俺自身…。」








好きになれない。   vol,126.  「何やら…、起こりそうなって…。何が…???」

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