スタッフそれぞれとの自己紹介。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.107.

ドキドキ スタッフそれぞれとの自己紹介。
そして小埜瀬もその都度、自分の名前を相手に。必ず右手を前に。
スタッフたち、その度に、何故か腰を低くするように…。

池辺、
「そして…。最後に。トラディショナル事業部、先ほどの、菊村阿寿沙(きくむらあずさ)と同様に、ここの要的存在の武蔵野瑛子(むさしのえいこ)。8年のキャリア。」

小埜瀬、
「ありがとうございます。」
そして武蔵野瑛子を見て、
「初め…。あ、いや…。あなたとも…。…二度目まして…。会場で…。」

瑛子、顔を赤らめて、
「あ、はい。武蔵野瑛子と言います。よろしくお願いします。」

小埜瀬、にこやかに。そして右手を。
その手に自分の手を。瑛子。

そして…。

瑛子が小埜瀬と握手をした途端に、不思議に…。
今まで音がしなかった電話が、再び、鳴り始める。

小埜瀬、
「おやおやおや。」

早智子、机の上の電話、受話器を持って、
「いつもありがとうございます。インテリア…。」

そして、遼子の机の電話。美知留の机の電話と。

池辺、また、
「来ましたか。」

小埜瀬、笑顔で、
「そのようです。」

そして池辺、気を取り直して、
「みんな~~。お願いね~~。」

そして池辺、小埜瀬に、
「小埜瀬さん。」
あちらこちら見て、
「それじゃあ~~。」
そこまで言って、
「あっ。小埜瀬さん、ちょっといいかしら。」

「あ、はい。」

その時、池辺の机の電話も。
池辺、小埜瀬に、
「あっ。ちょっとお待ちくださいね。」

「どうぞ、どうぞ。」

池辺、受話器を取って、
「お電話ありがとうございます。」

小埜瀬、小さく呟くように、
「お忙しいようだ。」

「小埜瀬さん。」

その声に小埜瀬。顔をコクリと、そして自分の方に近づく女性。

優維香である。
「ちょっとよろしいですか…???」

池辺は立った姿勢のままで今度は椅子に座り始める。
「結城様。いつもありがとうございます。」

その、「結城」と言う声を聞いて優維香、
「課長。」
顔を傾げて、部長室の方に顔を向けて、そして指差して。

そんな優維香に右手を額に、「ごめん」の合図。

そして優維香、小埜瀬に、
「小埜瀬さん、ちょっといいですか…???」

その声に小埜瀬、目をパチクリと、
「あ、はい。」

優維香、小埜瀬を部長室に。
「こちらです。」
そして、ドアをノックして、
「失礼します。」
ドアを開けて中を…。

すると、真宮も受話器を耳に。
そして、部屋に入ってきた優維香と小埜瀬を見て左手の平を前に。そして受話器に、
「矢部様、少しお待ちくださいね。」
そして優維香に、
「ごめん。今、ちょっと無理だ。電話の相手、矢部さん。」

その声に優維香、大きく頷いて。そして小さく頷いて。
「…と、言う事は…。時間…、掛かりますね。」

真宮、受話器に、
「えぇ。その通りです。はい。」
そして左手に受話器を持ち換えて、右手でメモに、
「おまえに任せる。」
捲って優維香に。

そのメモを見て、優維香、体を前のめりに。瞬間、目を丸く、口を噤んで。
そして、コクリと。そして今度は小埜瀬に、
「ちょっとごめんなさいね。」
ドアを開けて…中を…。

全く電話が終わりそうもない池辺。

優維香、
「ふん。」
そして小埜瀬に、
「では…。ご一緒に。よろしいでしょうか。」

小埜瀬、目をパチクリとさせて、
「あ、はい。」

電話中の真宮に、
「では部長、行って参ります。」

真宮、そんな優維香を見て、額に右手を。「頼む」のゼスチャー。

優維香、小埜瀬を連れてドアに。
「行きましょうか。」

「え、え~~~。」
「社内、案内します。」

「あ、はい。」


そしてドアを開けて廊下に。そして、廊下から見えるトラディショナル事業部。
殆どのスタッフが電話の応対に。

優維香と小埜瀬に気付いた悠里。優維香に左手を振って…。
優維香も左手で合図。

小埜瀬、
「お忙しいようで…。…それも、そのはず。金賞受賞ですから。」

その声に優維香、
「えっ…???」

「記事を見ました。インテリアゴールデンスタッフコレクション。それも、国内全体規模。この一大イベントは国内のインテリアの最高峰。金賞に輝けば、その後の業績には大きな影響。そして飛躍。…と。記事には。…それが…、昨日。…もしかして…、電話が鳴り続けるのは、今後も同様かと…。」

その声に優維香、
「えぇ…。」

そして…エレベーターに向かうふたり。

優維香、小埜瀬に、頭をコクリと。
「すみません。実は…、課長も部長も、今、応対している電話。いずれも、相手は電話が長くて有名。…で、敢えて言わせて頂ければ、一番長きの取引先でして…。」

「それは、それは。何より。…何事も仕事優先で。」

昨日感じた、小埜瀬からのインパクトのような感じは、今は全然感じれない。
エレベーターに乗って…。

優維香、
「では…。まずは下から。企画開発。そして、リサーチ部です。」

小埜瀬、
「分かりました。」








好きになれない。   vol,064.   スタッフそれぞれとの自己紹介。

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